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【実体験】純ジャパがTOEFL100点でアメリカ留学に行くとどうなる?

みなさん、こんにちは。

みなさんは留学を検討されているでしょうか。もしくは海外就職を検討されているでしょうか。

そのときに問題になるのが、やはり英語力…

これは純ジャパには永遠の課題ですね。どうしても避けては通れません。

専属の通訳をつけるなんて方法もあるかもしれませんが、そもそもの入学や就職の条件が自分でコミュニケーションがとれることとなっている場合がほとんどなので、たとえ通訳をつけられる金銭的余裕があっても現実的ではないですね。

僕は日本で生まれ育ち、中学生になって初めて英語を勉強し始めました。その英語力からなんとかアメリカの大学院留学に漕ぎ着けたので、その英語力がどれくらい通用したかを記録しておこうと思いました。

留学前の英語力

僕は純ジャパのなかでも特に英語が苦手な方だっと思います。

(今は得意かといったらそんなことは決してないのですが…泣)

僕はとにかく田舎の出身で、周りに外国出身の方などいないようなところで育ち、両親は僕の将来のために教育に投資をするということを基本的にしなかったので、英語教室にも行ったことがありませんでした。

中学1年生の4月の最後に、aからzまでアルファベットを順番に26文字書くだけの小テストがあったのですが、僕は見事に不合格…

書き終わった回答を確認したら23文字くらいしかありませんでした。とはいうものの、どの文字が抜けているかすらわからないような英語力なのでそのまま提出しました。

そんな中、なんとか英語という教科に食らいつき、自分の中で英語の法則を見つけることができ、それからは日本人の学生のなかでは英語はそこそこくらいのレベルまでは行くことができました。

ちなみに僕の英語力が急激に伸びたきっかけはこれを理解したから。↓

【英語力向上に直結!】英語の大原則: 1文に1動詞

とはいえ、僕の英語力は大学1年生のときに一応英検準1級に合格できるくらい? といったもので決して飛び抜けて高かったわけではないと思います。

僕は大学に入ってからあまり懸命に英語の勉強はせずに、留学を決めたときからTOEFLの教材を買って勉強をし始めました。

勉強期間は1年くらいでしょうか。

今では細かいスコアまではっきりは覚えていませんが、僕の初TOEFLの点数は…


71点でした…

まあ、なんとも言えない微妙な点数です。

大学院を検討しているなら、どこにも出願できない点数ですね…

ReadingとWritingが20点くらい、ListeningとSpeakingが15点くらい、という純ジャパらしい(?)スタートだったと思います。

そのあとの1年の悪戦苦闘を経て、ようやく100点レベルまで引き上げたのですが、その英語力でどのような留学生活を送ったかを振り返っておこうと思います。

Reading

テストスコアは毎回少しずつ変動しますが、僕のReadingの最終スコアのレンジは27-28くらいです。

どうしてもどこかで落としちゃうんですよね… 時間のプレッシャーもあったと思いますが、それでも最後は単に英語力が足りなかったということですね。こればかりは認めるほかありません。

Readingの要はなんといっても単語暗記です。これだけで25点までは到達できると思います。

TOEFL Readingの問題全体を見渡すと文脈を把握する能力がないと解けない問題が一部含まれています。

例えば、一番最後のSummaryを3つ選ぶ問題です。この問題は本文に書いてある正しい選択肢を選ぶだけではなく、本文には書いていあっても要約にふさわしくない細かい例が含まれている選択肢を排除することが必要で、これは文脈を把握して、文章全体の大きな流れを捉える能力が必要です。

僕はよく英検よりTOEFLの方が難しいと言っていますが、両者の最大のちがいはここにあります。英検は文脈を捉えた方が解きやすいですが、文脈を捉えなくても問題は解けます。

英検1級とTOEFLなら単語のレベルだけをみると前者の方が難しいのですが、全体のレベルはやはりTOEFLの方が上だろうと思います。

話が逸れました…

TOEFL Reading27点くらいで留学に行くとどうなるかですが、これは基本的に問題ありませんでした。

僕が通っていた学部は生物学関係ですが、扱うテキスト・論文はどれも論理的に書かれたもので、読解に困るようなことは基本的にありません。

もちろん、知らない言葉が出てくることはありますが、それはスマホで調べればすぐに解決します。

内容が理解できないのは、基本的に英語力の問題ではなく、扱っている概念自体の問題です。ですので、その概念自体をさらに調べたりすることで解決できます。

このようにリーディングには特にプレッシャーを感じたことはありませんでした。もちろん、1週間に何百ページも読むのは楽ではありまあせんでしたが…

それでもリーディングに関して、やはりネイティブとは圧倒的な差があると感じたことはあります。

それは授業の課題の一環として、それぞれの提出物に互いにコメントし合うというものでのことでした。

僕が通っていた学校ではそのような課題のためのプラットフォームがあり、チャット機能のようなものがついていて、いつ書き込んだかが表示されるようになっていました。

僕の友人のアメリカ人の書き込みを見ていると、初めの内容を確認してからそれについて書き込み、その次の投稿を確認してさらに書き込みというスパンがとにかく短い!

おそらく僕の2/3から半分くらいの時間で終わらせていました。もちろん、彼の圧倒的なライティング能力もさらに差を広げていたわけですが、あのときの衝撃はいまだに忘れられません。

「自分の英語力とは…」とPCスクリーンの前でしばらく考え込みました…

Listening

TOEFLの中でも苦手意識のある人が多いリスニング。

アウトプットならまだわかるけど、インプットでこんなに苦労するなんて… と泣きそうになっている人は少なくないことでしょう…

TOEFL Listeningは決してあり得ないほど難しいというわけではないのですが、あの退屈な話をずっと聞き続けるというのが苦痛で、途中から集中力がなくなるというのが最大の敵ですね。

もはや英語力の試験なのか我慢比べなのかわかりません…

ぼくのリスニングの点数はだいたい25点くらいで止まりました。最初は15点くらいだったので、十分上がったということにしています。

結局、最後まで集中力を切らすことなくリスニングセクションを終えた記憶がありません。

さて、留学に行ってからはどうだったかというと、講義を聞くには全く問題ありませんでした。

TOEFL15点くらいというと、懸命に英語を聞こうとして内容が頭に入ってくるくらいかと思いますが、25点くらいだと特に意識することなく話が頭に入ってきます。

よく言う、「apple」という言葉を聞いてその文字ではなく、赤い果物のイメージが瞬時に浮かんでくる感覚です。

講義では話す人もオフィシャルな言葉遣いをするので、頑張って聞こうとする必要がありません。ただ、聞き流していても話は勝手に頭に入ってきます。

英語は話すスピードが速くなれば聞き取りづらくなるのは当然ですが、ある一定レベルを超えると速さはもはや問題ではなくなります。

非ネイティブを苦しめるのはやはりカジュアルな英語です。言葉の省略を含む英語や他のことをしながらボソボソ話している英語はやはりいまだに全ては聞き取れません。

授業中でも困るのが、みんなが一斉に話し始めたときです。教室でグループに分かれてディスカッションしだすと途端に教室が騒がしくなり、声が聞き取れなくなることがありました。

その経験はこちらにも書きました。↓

早期英語教育の唯一の利点?! - 純ジャパで一番苦労したこと

僕は友人と騒がしい街中で英語を話すこともあったのですが、友人なら顔を近づけて「What did you say?」と言えましたが、同じ授業で普段話さない人にさすがにそれをする勇気はありませんでした。

それくらいできる人がアメリカで生き抜いていけるのかもしれませんが…

Speaking

いよいよTOEFL最大の難関、Speakingです。

純ジャパの敵と言っても過言ではないでしょう!

Task1は身近なトピックについて15秒で内容を考え45秒話し続けるなんていう、何のための問題かわからないものが出題されています。

Task2からは話す内容は考える必要はなく、読んだり聞いたりした内容をまとめるだけですが、それでも制限時間が厳しく、現実の生活ではあまり遭遇することのない設定です。

2021年現在、TOEFL SpeakingはTaskが4つですが、なんと僕が受験していた2017年はもう2つ問題が多かったのです…(この2つのちがいは大きい!)

しかし、みなさん、安心してください!(なんの安心にもならないのですが…)

TOEFL Speakingが難しいのは非ネイティブだけではありません。

僕がTOEFLの勉強をしているときに、YouTubeでスピーキングの教材を探していました。

見つけた動画のひとつのコメントにネイティブが

「非ネイティブの人たちはこんな試験を突破しないと留学できないの?! こんなのネイティブでもできないんじゃない?…」

と書いてあって、思わずうなずいてしまいました。

僕はアメリカ在住の中高生に英語を教えていますが、その子達もだいたい一番苦労するのはスピーキングです。

Task1をやってもらうと、考える時間2分、答え終わるのに3分みたいなことはよくあります。

普段は生活のほとんどを英語で送っていていもそのような感じなので、普段のほとんどの生活を日本語で送っていれば対応できないのも仕方ありません。

とは、いうもののだからといって免除にならないのでやりきるしかないのですが…

スピーキング対策はみなさん聞いたことがあると思いますが、Task1に関してはとにかくその場で話す内容を決めないのが肝心です。

初めからネタをストックしておいてその中から選んでちょっとだけ変えて話す。これに限ります。内容から考えていたらまず時間が足りません。

Task2からはとにかく慣れるまではパラフレーズなど気にせず、リーディング・リスニングに出てきた表現をそのまま使って話し切るのがいいと思います。

時間内に話せるようになってきたらあとはちょっとパラフレーズするという心の余裕も出てくるというもの。

さて、僕のこのセクションのスコアはというと、23点くらいが最高…

もう、これ以上はどうしても取れませんでした…泣

TOEFL Speakingはそれぞれの問題が4点満点で採点されますが、全ての問題で3点を取る、もしくはどこかで2-3点でどこかで4点を取ると最終スコアが23点くらいになります。

まあ、それくらいの能力で止まりました…

言い訳ではありませんが(本当に何の言い訳にもならないのですが)、僕は日本語を話しているときも結構思考がぐちゃぐちゃしていて、他の人が???という顔をしていることがあるので、ましてや時間制限のある試験で英語で話すなどとても対応できません!

ちなみに僕の知人にスピーキングで30点満点取った人が何人かいますが、全員、幼い頃に英語圏で育った人で、総合点数が119点とか120点(←満点!)とかで、「どこの世界の話ですか?!」といった感じです…

アメリカに行ってからももちろん話すことにはいろいろ苦労が伴いました。

そもそも英語になると僕は考えの60-70%くらいしか伝えられないので(考える時間の多いライティングなら85%くらいまで可能?)、その時点でフラストレーションは少なからず溜まります。

ましてや、僕はもともと人と話すことがそんなに好きではないうえに、目の前に日本語の通じない人がいるというだけでかなり緊張します。

相手は僕の言っていることを基本的にはわかっていますし、どうしてもわからなかったら、「What do you mean?」とか「I just don't understand.」と言ってくれます。

なので、そう言われない限りはだいたい理解されているとリラックスすればいいのですが、やはりもともとの話嫌いが影響していますね。

僕は日本語でも英語でも思考がまとまっていないのに話し始めて、途中から何を言っているかわからなくなって恥ずかしい思いをすることがあるので、それを改善しなくては…

そういえば、僕の友人のひとりの台湾人は僕と同じ大学で英語教授法を勉強していました。

僕の大学のTOEFL最低基準点は100点なのですが、そのコースは最低110点(スピーキングの最低基準点27点)だったそう。

僕には一生入れないコースですね!

Writing

さて、最後は純ジャパの味方、TOEFL Writingの登場です!

僕は毎回、スピーキングが終わった時点でもはや試験終了の解放感を抱いていました。

それくらいライティングは片手間でもどうにかなりました。

とはいうものの、28点が最高得点なのですが…

先ほど話に挙げた119点取った人はライティングで1点落としたそうで、ライティングは満点取るのはとても難しいのかもしれません。

でも、25点くらいまではわりとすんなり上がりますよ。

なんと言ったって制限時間が長くて書き直しができますから。

ライティングは主にレポートで発揮されるものです。

もちろんネイティブに比べれば、表現の幅が狭かったりと見劣りするところはありますが、基本的には問題なくこなせました。

よく日本の英語教育は世界の基準に合っていないと批判されていますが、これは世界の基準を理解していない人が勝手なイメージで言っていることだろうと思います。

日本の英語教育は世界で一番優れているというのが僕の持論です。

それはなぜか?

それは文法ミスはその都度厳しく減点するからです。

正直なところ、学校の先生の英語力がついていっていなくて厳密に全ての文法チェックができていないと感じることはありますが、それでも、文法に厳しいというのはとてもよいことです。

なぜなら、英語圏の大学ではレポートの文法がただしいのは当然のことだからです。

文法のミスがあまりに多ければ、最悪、採点されない可能性があります。

よく、海外ではとにかく間違っててもいいからアウトプットするべきという論調がありますが、それは極めて危ない考え方です。

もちろんスピーキングはリアルタイムで話が進んでいるので、文法ミスが出ることはあります。

しかし、それも書き直しの時間があるライティングでは認められません。

僕の行っていた大学院でもレポートの総合点が10点ならそのうち1点は文法が正しいかにあてられていました。

たった1点と思われる方もいるかもしれませんが、この1点を落とし続けると最終的には結構な減点になります。

もちろん、他の内容などの審査もあるのですから、文法という基本的なところで点数を落とすべきではありません。

僕の行っていた大学では学期末の総合点が90点以上はA、89点はすでにBでした。

ほとんどの生徒は大方の教科でAを取ります。Bを取ったらその時点でクラスの中で結構下の方の成績です。

これからもいかに1点が大切かがわかります。

最後に

改めて振り返ってみると、大学院時代に苦労しながらも日本で学んだ英語で乗り越えられないことはないとわかって、自分の学習が活きたことが少し嬉しく思いました。

日本は普段から英語を使うわけではなく、その点では英語学習に不利に思えることもあるかもしれませんが、現在はテクノロジーの発展のおかけでいろいろな方法で英語学習ができるので、それすら言い訳なのかもしれません。

せっかく体系立てられた英語教育が日本にはあるのですから、それを活かさない手はないと思います。

TOEFL 100点という点数は達成するのはそれなりに大変ですが、実際に英語圏に行くといろいろな苦労は避けられません。

正直なところ、メンタルがぼろぼろになることは覚悟しておく必要がありますが、それでもその努力は無駄ではなく、その英語力で生きていけることは知っておいてよいと思います。

TOEFLは90点くらいから1点すら上げるのが難しくなってきますが、あきらめずに継続しているといつかブレークスルーの瞬間が来ますよ!

最後まで読んでくださってありがとうございました!

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