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【英語力向上に直結!】英語の大原則: 1文に1動詞

英語と日本語は文法が全然違うので戸惑うこともありますね。

僕は日本生まれ日本育ちで、中学に入るまで一切英語に触れたことがなかったので、結構苦労しました。どれほど苦労したかというと、中学に入って初めての小テストでアルファベット26文字を書くだけのものに不合格でした笑…(今では笑い話ですが、当時は泣きそうでした…)

しかし、ある英語の大原則の意味がわかってからは英語の理解力が急上昇しました。

そして、僕が今まで出会ってきた英語に苦労している人もほぼ全員この原則をイマイチ飲み込めていませんでした。

その原則とは、英語は1文に1動詞というもの。

「なんだ、そんなことか。もう知ってるし。でも、英語力伸びてないよ…」という声が聞こえてきそうです。

しかし、こう言っている人でも僕からするとイマイチこの原則を理解できていないように思います。

この原則が理解できていれば、不定詞や分詞、関係代名詞などがなぜそんな構文になっているかがよくわかるようになります。逆の見方をすれば、この原則がイマイチ理解できていないとそれらの文法につまずきやすいのです。

ですので、今日はこの大原則・英語は1文に1動詞を例をあげながら一緒に見て行きましょう!


be動詞 vs 一般動詞

まず、大原則を見る前にbe動詞と一般動詞の区別をしておきましょう。なぜならここでつまずいている人が意外に多いからです。

be動詞は「存在」を表しますね。「いる・ある」などのことです。

一般動詞は「動作」を表しますね。「食べる・寝る・行く」などが例です。

ここでつまずく人が多い理由は、日本語にはbe動詞がないからです。日本語には1文に1動詞というルールはありません。

「私は山田太郎です。」に動詞はありませんね。

中学の授業で「です・ます」はbe動詞と習った方もいると思いますが、です・ますは動詞ではありませんね?

(「いる・ある」は英語ではbe動詞ですが、日本語では英語で言う一般動詞に含まれています。難しいことを言いましたが、「いる・ある」も「食べる・行く」と同じ一般動詞の仲間と思えばOKです。ですが、しつこいようですが、英語では「いる・ある」はbe動詞として区別することを忘れないでください。)


be動詞と一般動詞は意味も違いますが、文法も違います。違う言い方をすれば、疑問文と否定文の作り方が違いますね。

be動詞の否定文はbe動詞の後ろにnotをつける ⇄ 一般動詞の否定文には助動詞が必要

例:

She is not a teacher. (be + not)

I do not like math. (助動詞 + not + 一般動詞)

She does not study French. (助動詞 + not + 一般動詞)

be動詞の疑問文は主語とbe動詞の場所を入れ替える ⇄ 一般動詞の疑問文には助動詞が必要

例:

Are you from Japan? (be動詞 + 主語)

Do you have a pen? (助動詞 + 主語 + 一般動詞)

Does your brother like music? (助動詞 + 主語 + 一般動詞)

これらの区別はしっかりしておきましょう。初学者の方が"I am not like music."のような文を書いているのを見ますが、これは文法的に正しくありませんね。

一般動詞の否定には助動詞が必要ですし、amとlikeと動詞が2つ入っているからです。英語は1文に1動詞です!

しかし、実際は1つの文に2つ以上動詞が入っている文を頻繁に見ますよね?

どうしてそんなことが起こるのか、ひとつずつ例をあげながら見て行きましょう!


接続詞

接続詞には等位接続詞従属接続詞がありますね。

(文法用語なんて聞くのもイヤという方、ちょっとだけ待ってください。文法用語はとても便利なもので、英語を勉強するうえで知っておいて損はありません。少なくとも、英語を英語で勉強できる英語力がつくまでは積極的に使ったほうがいいです。文法用語の意味も説明するのでご安心を。)

等位接続詞とは「同じ種類のものを並べてね」と言っているだけです。

and, but, orなどがあります。

例をあげます。

I like math and chemistry. (私は数学と化学が好きです。)

ここではmathとchemistryという同じ種類の名詞(教科名)を並べていますね。

「動詞1個しか入ってないけど…」と思われた方、鋭い!

ここからが動詞2つ以上の例です!

まず、文と文をつなぐ等位接続詞

I have two cats and he has a dog. (私はネコを2匹飼っていて、彼は犬を1匹買っている。)

ここでは、I have two cats.とHe has a dog.という2つの文が等位接続詞andで繋がれています。英語は1文に1動詞ですから、2文をandで繋いだら動詞が2つ入っているのは当然ですね。

次は、動詞と動詞をつなぐ等位接続詞

My mother went to the grocery store and bought some milk. (お母さんはスーパーに行って牛乳を買ってきました。)

ここでは、wentとboughtとという動詞が繋がれています。andは等位接続詞ですので、その後ろにくるものは前と対応していなければなりません。ここでは、and boughtと動詞になっているので、前にも動詞があるはず→wentがひとつ目だということがわかります。

英語にある程度慣れてきた人からすると、「こんなの当たり前…」と思われるかもしれませんが、これはとても大事なことです。なぜなら、これからもっと複雑な文を読んでいくと、前半の部分に関係代名詞が入っていて、その後ろに不定詞があって、後半部分にさらに不定詞があってというようなものに頻繁に遭遇するようになります。そうなると、文構造を読み解く一番の手がかりは間違いなく等位接続詞になるのです。

少し話が逸れてしまいました。例に戻ります。

この文は動詞と動詞を繋いでいますが、実は文と文を繋いでいると見ることもできます。

My mother went to the grocery store and (my mother) bought some milk.

さっき見た、文と文を繋いでいる例と同じ形ですね。日本語もそうですが、英語も言わなくてもわかることは省略することがあります。この場合は、お母さんが買い物に行ったんだから、買ってきたのもお母さんでわざわざ言わなくてもわかるから省略したということですね。

続いては、従属接続詞

従属接続詞には、before, after, because, although, whenなどたくさんありますが、意味としては「この後くる文はおまけですよ」ということ。それが「従属」の意味です。

例えば、

I will go out after it stops raining. (私は雨が止んだら出かけます。)

これは、after以降の「雨が止んだあと」はおまけだと言っています。結論は出かけるつもりだということですね。

そして、これは形としては先ほどの等位接続詞と全く同じです。接続詞の前後に文が2つあるので動詞も2つになるのは当然ですね。


不定詞

次は不定詞を通して大原則を勉強しましょう。不定詞は苦手ですか? 実はとっても簡単でとっても便利です。なのでマスターしましょう! ちゃんと不定詞の説明からしますよ!

不定詞には3用法あります。形容詞的用法、副詞的用法、名詞的用法。

繰り返しになりますが、文法用語は積極的に勉強しましょう! 不定詞は形容詞的用法と副詞的用法はとても簡単です。名詞的用法だけ少し??となる方がいますが、どうして名詞的用法というのかなど理解すれば、「なんだ、これだけのことか!」と思えるようになります。

 形容詞的用法

それでは、まず形容詞的用法を勉強しましょう。

はじめに、形容詞とはなんでしょうか?→名詞の説明をするものですよね?

例えば、beautiful flowersのbeautiful(キレイな)は名詞(ここではflowers・花)を説明している形容詞ですね。

これさえわかっていれば形容詞的用法はすでにクリアしたようなもの。

形容詞的用法はto V[原形] (Vとは動詞の英語verbから)が名詞の後ろにくっついているだけです。

では、例を。

I have a lot of homework to do today. (今日はやらなければいけない宿題がたくさんある。)

学校では「〜すべき〇〇」と訳せるものと習ったかもしれません。それは正しいですが、英文法の基本はなるべく訳さず形で判断するです!

上記の例では、haveが文の動詞ですね。to doは動詞ではありません。homeworkを説明する形容詞です。なので、この文には動詞はひとつしかないのです。

他にも例をあげておきます。

Do you want something to drink? (何か飲み物欲しい?) [動詞はwantだけ]

I will buy some books to give her this afternoon. (私は午後、彼女にあげるための本を買いに行きます。) [動詞はbuyだけ]

この文では、someがbooksを説明しているのでsome booksを名詞のかたまり、giveという動作の対象がherなので、to give herが前の名詞を説明している形容詞のかたまりと考えてもOKです。

副詞的用法

続いては副詞的用法です。

副詞とはなんでしょうか?

学校の国語の授業では動詞や形容詞を説明するものと習ったかもしれません。それは英語でも同じです。

例えば、I really love cats. (私は本当にネコが好きです。)という文では副詞reallyが動詞loveを前から説明して、動作を強調していますね。

しかし、文法用語での「副詞」には別の大事な意味があります。

それは、「省略OK・他の要素に影響を与えてはいけない」というものです。

例えば、上の例のreallyを省略して見ましょう。

I love cats. 

この文は意味も通ってますし、文法的にも正しいです。省略したからといって他のところを直したりしなくてもOKです。

他の例としては、

She sometimes goes to the park. (彼女はたまに公園に行きます。)

ここでsometimesを省略して、She goes to the park.にしても文法的にも意味も特に問題なく、他を直す必要もありませんね。

ここで、この説明をより明確にするために助動詞を例にあげてみます。

She will go to the park. (彼女は公園に行くつもりです。)

助動詞と共に使う動詞は必ず原形ですね!

(Does she like cats? のlikeに3単元のsが付いてないのは、疑問形だからではないですよ? 助動詞と共に使っている動詞だから原形に戻しているのです!)

では、上記の例のwillを抜いてみましょう。

She go to the park.

この文は文法的に間違っていますね。私(1人称)、あなた(2人称)以外は3人称で3人称単数につく一般動詞にはsをつけなければいけませんね。(ここでは、She goes to the park.にすべきですね。)

ですので、助動詞を抜くと他のところを直さなければならないことがあります。このあたりが副詞との違いですね。 

さて、前置きが長くなってしまったので、副詞的用法の原則をおさらいしましょう。

「省略OK・他に影響を与えてはならない」でしたね。

副詞的用法では省略OKが重要です。

では、例をあげてみます。

He studies math very hard to become a physician. (彼は医師になるために懸命に数学の勉強をしている。)

この文では、to becomeの前で一回文が終わっていますね。

He studies math very hard. (彼は懸命に数学の勉強をしている。)

文法も意味も全く問題がないですね。

つまり、to become a physicianは単なるおまけ、省略OKです。

ですので、文の動詞はstudiesだけです。

学校では、「〜のために」と訳せるもの、理由を表しているものは副詞的用法と習ったかもしれません。それは正しいですが、省略できるかどうかも判断基準にするとよいです。

他にも例をあげておきます。

My brother went to the library to study. (兄は勉強するために図書館に行きました。)

この文ではto study (勉強するために)は省略できて、省略しても前の部分は文法的にも意味も問題ないですね。

ただ、この文は形容詞的用法とも取れますね。the libraryという名詞をto studyが説明して、勉強するための場所である図書館のような意味にも取れます。(ちょっと無理矢理感もありますが。ただ、日本語の感覚でおかしいかを判断するのは早いうちに卒業しましょう。英語は英語で理解する、感覚も英語に慣れるということはとても大事です。)

このような例は少なからずあるので、その場合は厳密に区別する必要はありません。不定詞の動詞は動詞としてカウントしないということさえわかればOKです。

名詞的用法 

最後は、名詞的用法ですね。

名詞的用法とは文字通り、to Vを名詞として扱ってくださいというものです。

もっともポピュラーな例をあげてみましょう。

I want to study computer science in college. (私は大学でコンピューターサイエンスを勉強したいです。)

ここでのto studyは名詞とはどういうことでしょうか?

この説明のために別の例文をあげます。

I want some books. (私は本が欲しいです。)

そう、wantの後ろはいつも名詞が来ていますよね?

wantは他動詞なので後ろに目的語(動作の対象となる名詞、ここではwant[欲しい] の動作の対象booksのこと)が必要なので、後ろに名詞がなければなりません。

つまり、I want to study 〜. のto studyは上記に2つ目の例でのsome books(名詞)と同じ扱いにしてくださいというのが名詞的用法です。

名詞的用法の他の用法としては、

My dream is to have a huge house with my future family. (私の夢は将来の家族と大きな家に住むことです。)

などがありますね。

「私の夢は」の後ろに名詞を持ってくることもできますし、このようにto Vという形で動作を入れることもできます。繰り返しになりますが、このto Vは名詞であり動詞としてはカウントしません。isというbe動詞が前にあるのでこれ以上動詞は入れられませんからね。

もうひとつよくある例は不定詞を主語とするものですね。

To study English is fun. (英語を勉強するのは楽しい。)

主語は必ず名詞でなければなりません。動作を主語にしたい場合は不定詞か動名詞にしなければなりません。

ですので、ここではTo study Englishが主語、主語の後ろには動詞がくるのでisがこの文の動詞ですね。

これで不定詞の説明を終わろうと思います。

この文章のメインは「英語は1文に1動詞」であって、不定詞ではないです。ですので、不定詞で追加の動詞があってもそれは動詞としてみなさないということだけでも覚えてもらえるといいと思います。

最後まで読んでくださってありがとうございました😀

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