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読書の秋2021 PHP研究所編

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#小説

熱い思いや感想を、多くの人に、そして著者に届けよう! 「#読書の秋2021」読書感想文コンテストに、PHP研究所も参加いたします!

昨年、大好評だったnoteさん主催のイベント「#読書の秋2020」。読み応えのある感想文がたくさん集まった、素敵なコンテストでした。投稿内容も、読書の感想にとどまらず、作者への熱い思いが伝わる、魅力的なものでした。そこで今回、「#読書の秋2021」には、PHP研究所も参加させていただくことになりましたので、どうぞよろしくお願いいたします! お寄せいただいた感想のなかから、PHP研究所の優秀賞に選ばれた方には、賞品として「著者のサイン本またはサイン色紙」+「図書カード5,00

どんなふうにもなれる<ガラスの海を渡る舟>

ガラスの海を渡る舟 著者:寺地はるなさん 今日はちょっとついていない。 人の些細な言葉も気になるし、傘も持ってこなかった。そう、いつのまにか良い悪いで分けてしまう自分がいる。そんな私に、本作の主人公の道(みち)は、自ら生きる姿勢と、妹の羽衣子(ういこ)に向き合う言葉を通してたくさん語りかけてくれました。 ガラス工房を始めることになった兄妹が一緒に過ごす10年間を描く本作は、妹の羽衣子が兄に対して嫉妬のような感情を抱いていることから始まります。 「道には目には見えないしる

「ガラスの海を渡る舟」 寺地はるな

「前を向かなければいけないと言われても前を向けないというのなら、それはまだ前を向く時ではないです。」 「ガラスの海を渡る舟」 寺地はるな 里中道(みち)、里中羽衣子(ういこ)、2人の兄妹は祖父の遺志を継ぎ、大阪の空堀商店街でガラス工房を営んでいます。 テモトクヨウ それは、里中道(みち)がはじめて耳にした言葉でした。それと同様にこの本を読んで、僕もはじめてテモトクヨウというものを知りました。 「手元供養」 骨を手元に置いて供養すること。 道はおじいさんに、はじめて

第114回:『ガラスの海を渡る舟』は、明日を生きるための力となる物語。

こんにちは、あみのです。 今回の本は、寺地はるなさんの『ガラスの海を渡る舟』という作品です。公式コンテスト『読書の秋2021』の課題図書一覧を見て、「ガラス」というモチーフや綺麗なカバーイラストから伝わる「キラキラ」に魅力を感じ、手にしてみました。 今作では「ふつう」とは何かを考える箇所や、「自分に自信をつけること」について描いた箇所がありました。 すぐ自分と人を比べてしまったり、自分のことを好きになれなかったりと私の悩みに触れていた部分も多く、毎日が生きやすくなる方法を教

違うことが普通であることに気づく【ガラスの海を渡る船/寺地はるな】

私が担任した中で強烈に印象に残っているのは、当時小学3年生だったある男の子。彼を担任したのはかれこれ5年以上も前になる。なぜ彼のことを今でも強烈に覚えているかというと、とにかくやることがぶっとんでいたから。 たとえば体育の授業前なかなか体育着に着替えなかった彼を、私は着替えるように急かしたことがあった。もう始業のチャイムはとっくに鳴っていた。 彼が着替えをし始めたところまで見届けたはいいものの、全員を連れたつもりで体育館に着いたら彼はいない。教室に戻ってみたら彼は黒板の下

ガラスの海を渡る舟【読書感想】

nicoです。課題本の読書感想第2弾。 今回は、大好きな寺地はるなさんの 「ガラスの海を渡る舟」です。 お時間少々で読み切りますので、お付き合いください。 ガラスの海を渡る舟 寺地はるな著 【感想】 妹の羽衣子は、兄である道の非凡な才能と、普通のことが普通にできることだけで褒められるという嫉妬を抱えながら生きてきた。 兄弟というのは、不思議なもので 子ども時代に兄弟やいとこといった年齢が近い人と比較されながら育った経験があると思う。 羽衣子は、自分を 月並みな人間だった

第113回:世界は「幸せ」も満ちている

こんにちは、あみのです。 今回の本は、櫻いいよさんの『世界は「」で満ちている』という作品です。 今作はヤングアダルトのジャンルにカテゴライズされる作品でしたが、今の私が読んでも充分心に刺さる1冊でした。使われている表現も凄くわかりやすいので、中高生に限らず幅広い世代の人の心を掴む作品ではないでしょうか。 人間関係の難しさを感じる作品ではありますが、読後は主人公と一緒に日々を楽しく前向きに生きていきたい!という気持ちになることができます。 あらすじ(Amazonより)感想

京都府警あやかし課の事件簿

初めて京都に行ったのは、中学生の時の修学旅行だった。恋が叶うと人気の地主神社が記憶に残る。2回目は、ドイツの留学生が実家にショートステイした時。彼女らと金閣寺に行き、艶やかさに一緒に感動した。社会人になって、会社の仲間と納涼床で鱧に舌鼓を打ったのが3回目。翌年の夏に今の主人と大文字の送り火を見守った。 京都は不思議だ。 何度も行きたくなる魅力的な町だ。 そんな京都を舞台にした小説が【京都府警あやかし課の事件簿】である。あやかしを題材にした小説やマンガが大好きだ。ほとんど

初めてワクワクした本~中学生の僕が読んで~

僕が読んだ本は『世界は「 」で満ちている』です。 https://www.amazon.co.jp/dp/4569788629?tag=note0e2a-22&linkCode=ogi&th=1&psc=1 僕は中学生2年生で、図書室でこの本をたまたま見つけました。表紙やタイトルを見て僕は、「変な名前の本だな」と思いました。そして、この企画があることを思い出し、借りてみました。この本は中学生である間宮由加は、幸せな学校生活を過ごしていたはずが、あることをきっかけに、孤立し

世界は「ひとり」じゃなくて「君」でできている!と言える人生にしたい話

※この記事は、「#読書の秋2021」の応募作品です。 書籍: 世界は「」で満ちている:(著)櫻いいよ この書籍は文字が大きくフリガナもあって、読書の苦手な大人でも読みやすく分かりやすいです。 表紙がきれいですから手に取る人が多そうですし、加えて女子が大好きなきゅんきゅんできる可愛い物語になっています。 女子中学生の世界としてとてもリアルに描かれていますし、最後もハッピーエンドですから読む価値大です。きっと感動して泣けますよ。 なので是非読んでみて下さい。 物語の背景は『