NorwegianWood

ノルウェー、トロンハイムにて疫学PhD中。 地方国公立医学部出身。旧帝大病院で初期研修…

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ノルウェー、トロンハイムにて疫学PhD中。 地方国公立医学部出身。旧帝大病院で初期研修し、入局も。 海外で研究、勤務がしたく、たまたまノルウェー科学技術大学へ。

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自己紹介

ひょんなことから、ノルウェーはトロンハイムという街で博士課程(PhD)に入っている日本人医師です。 ある種の備忘録として記載しようと思っています。 残したいことは、どうやって海外PhDに採用されたのか、キャリアのこと、ノルウェーのこと、海外渡航の準備のこと等になると思います。 そもそも エンジニアになりたかったです。 前期は工学部に落ちて後期で国公立医学部に拾ってもらいました。 物理が大好きでした。 医学部は大変でした、全然興味の方向が違ったので。 なんとか卒業できまし

    • ノルウェーの暗さがやってきた

      遂に来たくらさ 写真は午後4時半にもならない時に撮ったもの。 サマータイムも終了して本格的に日照時間が8時間を切ってきた。 出勤する時も帰宅する時も既に日が沈んでいる。 いわゆるノルウェーの冬が始まったわけだ。 みんなが揃って言う。 11月、12月、1月、2月はきついと。 冬季鬱が増える時期。 やり過ごし方は 決まった時間に寝て起きて、起床時に割と明るい光に浴びる、ビタミンD摂取を忘れない、運動する、なるべく外を歩くとかが解決法らしい。 しかし、忘れてはいけない友人との

      • (自分は)頭脳流出?

        毎日暗くなっている中、この写真は天気が偶然良かった日。 定義の確認は? 頭脳流出とは看護師や医師などの医療従事者や情報技術分野における先端的技能を有する高技能労働者が母国を離れ他国へ移住する現象だそうだ。 一応、医師免許を持っている僕も仲間に入りそう。 周囲の同僚を見ていても似たような背景の人がいるので彼らも頭脳流出ということだろうか。 この場合、ノルウェーに流入しているということになる。 世界のタレントを惹きつけるランキングでもノルウェーは2021年度で四位だった。

        • ノルウェー来てみて三ヶ月

          そろそろ三ヶ月も経ってきた。 だんだん暗くなって来て冬が近づいてきた。 PhDのWelcome Mtgとは ノルウェーPhDの特徴として、開始三ヶ月目に部署の責任者、研究者、スーパーバイザー、PhDで話し合う。 これと、midterm evaluation (中間評価), defenseの三つが主な行事になる。 いずれもしっかり計画通りPhDを取得できるかの確認。 30分くらいの確認作業だった。 特に僕も困っていることもなく、主張したいこともなかったのであっさりと終わった

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        自己紹介

          海外(ノルウェー)で頑張る理由

          写真はオスロの学会で宿泊したホテル。 ここでご飯食べるんだろうか、狭いけど。 海外組に憧れて そろそろサッカーW杯が近くなってきた。 丁度20年前、日韓W杯があった。 あの時小学生だった僕は社会現象に巻き込まれて日本代表を応援した。 稲本のユニフォームを買ってもらった。 当時何にもわからないけれど、所属クラブが欧州の選手の活躍を見て憧れた。 なぜかサッカー選手になりたいとは思わなかった。 海外で活躍する日本人になりたいと思った。 欧州組の衝撃と その後も日本代表を見て

          海外(ノルウェー)で頑張る理由

          日本でもノルウェーでも大事なコミュ力

          写真は学会で泊まったホテル。 えらく良いところでした。来年もここが楽しみ。 コミュニケーション能力? 定義ってあるんだろうか。 でも大体の人はなんとなくイメージできるのではないだろうか。 Wikipediaが何と存在しており、他者とうまく意思疎通を図る能力とか書いてある。 上手に人間関係を築けるとかそういうこともハマるのかもしれない。 日本でのめんどくさい文化 上下関係とかコロナ前だと強制の飲み会とかあったと思う。 部活動を由来としたものなんだろうか。 僕はとっても苦

          日本でもノルウェーでも大事なコミュ力

          論文ができるまで

          写真はオスロ。 今の仕事の話をしよう 今の僕の仕事の名前は、PhD candidate。 日本で言う博士課程の学生。 ノルウェーでは学生ではなく、仕事として認められていて給料をもらっていて年金等のシステムにも入っている。 何をするのが仕事なの 基本的には、研究をすることが仕事。 いわゆる研究者という立場だけれど、研究者と名乗るには博士が必要だと個人的には思う。 研究内容は人様々。 僕は疫学という病気を数える仕事をしている。 数が好きならできる仕事だと思う。 どうやっ

          論文ができるまで

          日本よ、子供を守れ(カルトを解体しろ)

          写真はオスロ。 ムンク博物館より。 二世の方の記者会見 見られただろうか、この記者会見。 昨今大きな問題となっている旧統一教会の元二世信者の方の記者会見だ。 1時間あるが、見ていただきたい。 そして、この女性の勇気とspeak upされたことに対して敬意を表したい。 見ていて僕も泣いてしまった。 子供の権利について この方の会見で初めて僕が知ったことがある。 子供の権利だ。 東京新聞が今年に入ってこんな記事を掲載している。 医師にもなってこんなことを知らなかった自分が

          日本よ、子供を守れ(カルトを解体しろ)

          ノルウェーで金が払えない

          写真はオスロ。 ムンク美術館とオペラハウス。 銀行口座が開かない ノルウェーに来て二週目か三週目には銀行口座申請をしに行った。 SpareBank1というところ。 同僚に良いと言われて行った。 最初にセットアップ申請をしてそれから二週間後にサインをするために再度銀行に行った。 その際にあと二週間で銀行IDが送られてくると言われた。 もうそれから早一月経つ。 銀行口座の何が重要か 全てに紐付けされている。 本当に全て。 研究データベースアクセスも税金関連も、バスのチケッ

          ノルウェーで金が払えない

          顔見知りという重要性

          オスロの風景。途中空き時間にアメリカ人研究者と散歩しに行った。 学会という場所 久しぶりの対面型学会だった。 今回は渡航費と滞在費全て学会負担というえらいものだった。 日本時代はコロナがあって学会に行けず。 学生時代に行ったことはあるけどポスターを貼り逃げしただけで医局の先生とお昼を食べて解散しただけだった(なぜか賞をもらったが発表時、自分は既に会場にいなかった笑)。 というわけで初の対面型学会。 すごく楽しかった 日本の学会経験も乏しいけど、緩くて暖かい学会だった。

          顔見知りという重要性

          ノルウェーで慣れないこと(日本の競争社会と)

          写真はHUNT研究センターの血液サンプルとか凍らせて貯蔵してるやつ。 プレッシャーが弱いノルウェー ノルウェーは特別に仕事は仕事で、それ以外どういう風に過ごすかということを非常に重要視している。 仕事場での成果に対するプレッシャーというのは、かなり低いように感じている。 しかし、業績は素晴らしくある種ちゃんと仕事をすれば出来てしまうからという余裕があるからだろうか。 同調圧力も弱く、研究職ということもあり何時に出勤して何時に退勤して、という決まりは一切ない。 そしてバケー

          ノルウェーで慣れないこと(日本の競争社会と)

          日本とノルウェーの少子化

          写真は日本の片田舎から。 こういう景色はノルウェーでもあるんだろうか。 先進国の少子化 日本もノルウェーもどうやら少子化らしい。 今日、Gender学の教授と准教授とお茶をしてきた。 そこで話題になったので、気になって記事にしてみる。 先進国は結構少子化に悩んでいる模様。 Gender学の先生たち曰く、ノルウェーの出生率が2.0から1.5までなったって。 ノルウェーの少子化の理由は? 気候変動による不安から子供を作りたくないという人が一定数いるらしい。 政府に対する信

          日本とノルウェーの少子化

          出る杭を打つ日本、誉めるノルウェー

          写真はNidaros大聖堂から。チラッとうちの工学部キャンパスの一番有名な建物が見えるよ。 今日は一瞬晴れたと思ったら、雨が降り始めた。 とってもトロンハイムな天気。 出る杭を打ちたい日本 僕はなにかで一番になったことはない。 大体上位者にはいたけれど、全然トップ層には入ったことがない。 とはいえ、なぜか目立ってしまう人だった。 これは面倒臭い。 日本で目立つ=叩かれるから。 更に自分のタチが悪かったのは、ディスカッションなしで頭ごなしに何かをやれと言われるのが嫌いだった

          出る杭を打つ日本、誉めるノルウェー

          ノルウェーの男女平等と日本の男女差別

          写真は大聖堂で撮ってきた。珍しく観光をしてみた、Trondheimの。 友達と一緒に遊ぶと雨でも寒くてもなんでも楽しい。 達成はされていない 男女平等は達成されていないから、さらに頑張るべきだというノルウェー人の意見。 とても素晴らしいと思う。 あるのだろうけど、男だから女だからという意識は少ないと思う。 僕はここのgender equalityの意識がとても好きだ。 Gender equalityのために来た うちのスーパバイザーになぜノルウェーに来たのか聞いた時の

          ノルウェーの男女平等と日本の男女差別

          ふと魔が差す、帰国したい病

          写真はパリ。学生時代に遊びにいった時の写真。 ふと一瞬よぎる日本帰りたい びっくりした。 今日まで一回も頭をよぎる事のなかった帰国願望。 ただ10秒くらいで去っていったし、全然強い願望ではない。 なぜ? ノルウェーの銀行です。 銀行開設が進まないというか進んでいるんだけど遅い。 銀行のIDがノルウェーの全てを司るくらい大事でこれが出来ないことで制限が無茶苦茶多い。 てっきり家賃は日本の口座から引き落としかと思ったら、支払っていないとか言われて焦りに焦った。ひとまず家族

          ふと魔が差す、帰国したい病

          海外に来る目的

          写真はドーハからストックホルムの間のどこか。 今日からトロンハイムは雨。乾燥しないし、雨は暖かいからありがたい。 それぞれの目的 海外に働きに出る、留学するのは各々理由がある。 トップ研究室に行きたい、海外に行きたい、より良い待遇がある、研究に集中したい、切磋琢磨したい、自分の母国に行きたい(ハーフとかだと)などなど。 それぞれ思うところがあって、わざわざ慣れていた環境から飛び出して海外に行っているんだと思う。 他の人達の目的 自分以外の海外大学院留学者と話をすること

          海外に来る目的