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顔見知りという重要性

オスロの風景。途中空き時間にアメリカ人研究者と散歩しに行った。

学会という場所

久しぶりの対面型学会だった。
今回は渡航費と滞在費全て学会負担というえらいものだった。
日本時代はコロナがあって学会に行けず。
学生時代に行ったことはあるけどポスターを貼り逃げしただけで医局の先生とお昼を食べて解散しただけだった(なぜか賞をもらったが発表時、自分は既に会場にいなかった笑)。
というわけで初の対面型学会。

すごく楽しかった

日本の学会経験も乏しいけど、緩くて暖かい学会だった。
自分の発表は1日目のラストでPhD開始二ヶ月目で結果もなく、結構緊張した。
1日目の昼にスーパバイザーから、みんな優しいからどんどん話しかけなさいと言われたくらい、結構緊張していた(普段おしゃべりなのに)。
異国の地で全然出来上がっていない研究内容について全く知らない人たちの前で発表するのはやはり大変。
でも、自分の良いところは発表が始まれば緊張がなくなること。
真面目にやったけど、それなりにジョークも入れて結構笑もとれた。

そのあとが大事

緊張から解放され、いつも通り色々な人と話せるようになった。
特に、日本からPhDでノルウェーにきた医者が1日目の発表で一番笑いをとったということで、多くの人たちから良い発表だったよ、楽しかったよと言ってもらえた。
1日目の発表が終わった後に2時間くらい空き時間ができた。
アメリカから招待されて来た研究者が散歩に行くということで一緒についていった。
森の中で迷いつつ、彼に任せっきりで最終的にホテルに帰れた。
オスロの山でアメリカ人教授と日本人医師が迷子になったなんてニュースになったら笑えるぞと二人で爆笑していた。
アメリカのシステムのこと、彼が学校の先生をやめて研究者になったこと、僕のこと、色々話せた。

ネットワーク作り

夕食会はネットワーク作りだ。
スーパバイザーと一緒に行動こそするが、オランダ人医師PhDと話をしたりする。
やはりこういう場所でできる人間関係は重要なんだろう。
システムの話、身の上話、色々お話をしながら夜がふけていく。
顔を知っているということの大きさだと思った。
みんな研究内容は違っていくけど、それなりに問題があったり大変だけど頑張っているんだなと思った。

学会も終わったけど

オスロで少し遊ぶ時間をもらえた。
というわけで今日は午後オスロで遊んでいた。
学会終わりにオランダでPhDやっている同年代の友人ができた。
彼はきっと教授になると思う。
PhDを開始したばかりだが、既にNature Geneticsに筆頭論文を持っている(えげつないっていう感じ。高校でサッカー日本代表のメンバーはいるくらいすごい)。
若くて才能に溢れた人だ。
彼も今日オランダに帰らないということで一緒にムンク博物館やら行って遊んだ。
最後は一緒にピザを食べた。
彼も僕もすごく似た家庭環境出身で親近感がすごかった。
シングルマザー家庭出身者、頑張ろう。
そんな中、スーパースターのような活躍を見せている彼と会えて非常に幸運だと思う。

顔見知りという武器

コロナで学会も閉鎖されていたが、ノルウェーでは完全復活している。
あんな人数でおしゃべりして学会するのは本当に楽しかった。
やはりあいつを知っているぞ、って大事なこと。
次の就職先や困った時の相談相手になってもらえるかもしれない。
こういう所に行かせてもらえる、そして気軽に良かったよという風に声かけをしてもらえたことは本当に良い経験になった。
小さい集会だったけど、非常に楽しくて良い経験になった。
ノルウェー、オランダ、アメリカのシステムを知ることが出来た。

自分の不思議な人生

学会でピアノの演奏があった。
とても有名なピアニストらしい。
僕らの研究内容の疾患を抱えているから、快諾したそうだった。
ジャズピアニストだった。
僕は素人で一歳何もわからないけど、ひとまずすごかった。
演奏中に不思議な気持ちになった。
オスロの高級ホテルでノルウェー人に囲まれて、ピアノ演奏を聴いている自分。
ちょうど半年前は確かノルウェーに来るのが決まった時期。
一年前は欧州行きを一旦断念した。
二年前はコロナのICUにいた。
不思議な人生だとつくづく思う。
オスロに来てこういう人達と知り合えて、そんなこと今年の一月には想像も出来なかったから。
日本で色々経験したり、大変だったり、良いこともあった。
それが今オスロの学会にいるんだ。
人生って不思議だと思うけれど、これが面白さなんだろう。







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