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後継経営者として転職を考えている人に伝えたいこと

ペルソナの鳴海です。
パリオリンピックが盛り上がっていますね。本当は深夜にTV観戦で応援したいのですが、次の日の仕事に影響がでそうで控えています。

さて今回は、担当しているマガジン「事業承継・後継者問題にリアルに向き合うコンサルタント録」シリーズとして

後継経営者として転職を考えている人に伝えたいこととして、
都市部から地方部への転職について書き進めていきます。

地元に貢献したいという想いをもって、後継経営者としてUターン転職を考える方も増えていますが、一般的な転職との違いを意識していただきたいと思っています。


全国から後継経営者採用のご相談


事業承継についてのマガジンを書き始めたのが約1年前です。

その頃からご相談をいただいた企業を振り返ると、
北海道、東北、関東、北陸、中部、東海、四国、中国、九州とほぼ全国、各エリアの後継経営者のサーチを行ってきました。

エリアごとで数の大小はあるものの、全国で後継経営者採用ニーズが高まっていると感じています。

地元へのUターン転職を希望する経営経験者の方とお会いする機会が増えてきており、こういった方々へ地元企業のご紹介ができるケースも少しずつ増えてきました。

ただ、そういった後継経営者の採用情報はインターネットでだれでも閲覧できるものではないので、転職活動中の方からすると、より情報が見えにくくなっているとも感じます。

後継経営者の求人で、さらに地元で経営者としての機会を望んでいっらしゃる方からすると、地元の案件に触れる機会は多くはない状況です。「なかなか地元の案件に出会えない」という声もお聞きしています。

このような声には、後継経営者における転職・採用活動期間の違い、求人の質の違いが背景にあります。

地元の企業で、これまでの経験を活かしたい! 地元を盛り上げたい! 
そして、後継者不足の企業の経営者としてキャリアの集大成を迎えたいと考えている方に、この違いをお伝えできればと思っています。

活動期間の違い


一般的な転職活動では、1次、2次面接など選考の序盤はオンラインで面接を実施をする企業も多くなり、対面面接が当たり前だった頃にくらべると、面接のスケジュールが組みやすくなり、転職活動期間は短くなりました。
経営層ではレアケースですが、オンライン面接のみで選考が完了する企業も少なくありません。

一方、後継経営者のお話になると、オンライン完結というわけにはいきません。

想像していただけると思うのですが、こういったご縁をつなぐ面接がオンラインが完結することはありません。

後継経営者として、お会いいただくことを決めてもらうまでが大変ではあるのですが「候補者の方とお話がしたい」という要望をいただけたとしても、企業と候補者が直接お会いするスケジュール調整は簡単ではありません。
現職の方ですと、1カ月先の日程となることも珍しくありません。

一般的な経営幹部求人ですと、選考期間は1~2カ月程度ですが、後継経営者の選考期間は3~6カ月から、もしくはそれ以上となっており、一般的な求人に比べるとどうしても時間がかかってしまいます。

仮によーいドンで、同日に選考をスタートできたとしても、どうしても活動のスケジュールが合いません。先行している一般的な転職活動のオファーがとどいた時に、後継経営者ポジションの選考では、1回目の面接すら実施ができていないこともありえます。

そういったスケジュール感になってしまうと、候補者の方からすると今回の転職活動では、”地元の企業とはご縁がなかった”と判断されるのは当然のことかと思います。

求人情報の違い


求人情報に関しても、大きな違いがあります。

転職市場が活性化する中で求人数は増えています。そして必須項目のみを記載したような簡素な情報ではなく、職場環境、職務内容などが理解しやすいとても充実した求人情報が増えてきています。

上記のとおり、経営者ポジションを公開求人として募集することは多くありませんが、取締役クラス、CxOクラスのような経営幹部求人においては、公開求人も増え、探しやすい環境になりました。
最近では企業からのダイレクトスカウトも増えており、経営者や経営幹部としての転職をする方にとって、大手企業やベンチャー企業の求人情報は獲得しやすい状況になっています。

一方、中小企業の経営者ポジションの求人はどうなっているかというと、情報が閉じているのが現状です。

エージェント視点でお伝えすると、後継者を探したい、というご相談からスタートして求人をまとめるまでが一苦労です。

経営者を外部から採用したことがないことがほとんどですし、経営幹部も外部から採用したことがない、ということもあります。
そのため経営者に求める要件がまとまららず、抽象度の高い要件になりがちです。

以前書いた記事で触れまししたが、”泥臭い仕事ができる方”という要件で、人材探しをスタートさせることもあります。もちろん、他のいくつかの要件とあわせて総合的に探しますが、求める人材を特定させていくのには時間がかかります。

そのため、一般的な経営幹部採用の求人と経営者を探してほしいというご相談とでは、情報の質がまったく異なります。

求める要件が明確、戦略や事業の方向性など情報がまとまっている求人に対して、後継経営者の求人は情報の質、量ともに劣ってしまいます。

「この情報では応募するかどうか判断はできないです」といわれることも実際あります。

後継経営者転職を考える時にお伝えしたいこと


ご経験を活かし後継者不足の企業を盛り上げることができる、後継経営者というキャリア選択は、まだ稀少な選択だと思います。

都市部ではなく地方部の中小企業からの相談は増えており、ここにキャリアとしてのチャンスがあると思います。
地方を盛り上げたい、はたまたUターン転職で地元に貢献したい、盛り上げたい、これまでの経験を経営者として活かしていきたい、と考える時

”一般的な転職をするのか?”
それとも
”経営者としてキャリアの集大成をつくっていきたいのか?”
と、ご自身のこれからを考える時間をとっていただくと良いと思います。

もし”どちらかでいい”ではなく”後継経営者として活躍したい”と決めましたら、一度お話をきかせてください。ぜひ少し長めの転職活動をぜひご支援させてください!

ペルソナ株式会社 
執行役員 鳴海 幸仁

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