転職エージェントが転職活動をしてみた
こんにちは、ペルソナの見﨑です。
人材紹介ビジネスに携わって丸10年が経過しました。
今では自己紹介で「転職のプロ」と説明するだけの経験は積んできたと自負しております。
ちょうどいい節目でもあるので、
・自分の経験を棚卸しするために
・転職者の気持ちを理解するために
転職活動をしてみました。
(いわゆる情報収集です)
サービス提供者であった自分が、ユーザーとして転職マーケットの中に身を投じてみると、たくさん考えさせられることがありました。
今回得た気づきをもとに、これから転職活動を始めようと考えている方向けに書いていきたいと思います。
1.前提情報
話を進める上で、まずは私の状況をざっくり整理します。
会社は3社経験。
1社はジョイントベンチャーへの出向のため、転職経験は1回。
なので、履歴書上は2社経験です。
34歳、2社経験、6年在籍と4年在籍なので、早期離職・ジョブホッパー感もない経歴。(逆にもう一社あると少し転職回数が多いと感じる企業もあるかもしれない)
大学は総合商社や各業界のTier1の日系大手以外なら足切りは受けない程度。
その代わり学歴を強みにはできない。
社員数5000名規模の大手、社員数150名規模のジョイントベンチャー、社員0名のスタートアップと様々な企業フェーズを経験している。
20代からマネジメントミッションを持っていたので、最大27名までのマネジメント経験あり。
2.最初に何をする?
2.1やっぱり最初はビズリーチ
まずやったことはビズリーチへのログインです。
以前からアカウントはあったものの、あまり触っていなかったので久しぶりにちゃんとビズリーチの画面を見ました。
ありがたいことにログインしていない日々も多くのスカウトが送られてきていました。なお、現在プラチナ会員です。(月額の課金をすることで、公募案件の検索ができたり、より多くのスカウトメッセージを見られるようになる会員ランク)
残念ながら大量のスカウトの中に、返信したいものはありませんでした。
2.2どんなスカウトが来ているのか
7割はコンサルティングファームのスカウト。
20代の頃であれば飛びついていたかもしれませんが、今はコンサルティングファームでのキャリア形成のイメージがなく、実質3割程度しか有効なスカウトは届いていない状況です。
これは結構ショックでした。
今からコンサルティングファームにいくとなると、完全に未経験のポテンシャル採用。
採用されたとしてもアソシエイト、アナリストからの下積みになると思います。さらにコンサルティングファームで通用する経験でもないことから、合格の可能性も決して高くはないはず。
希望もしていないし、合格する可能性も低いスカウトで溢れている受信ボックスを見て、経歴をよく見ずに大量採用企業のスカウトだけが送られている状況に対して、自分にはそこまで市場価値が高くないのかと残念な気持ちになりました。
それと同時に、自分のビズリーチの登録情報を見直すことにしました。
3.これじゃだめだ!セカンドステップ!
まずはビズリーチの登録情報を丁寧に更新しました。
自分の経歴を嘘偽りなく書くことが前提の上で、今後自分が作りたいキャリアに沿って情報を入力することが大事です。
例えば・・・
人事職で採用をメインに従事している方が今後はマネジメントを経験したいと思っているのであれば、採用実績を記載するだけではなく、「育成経験」「プロジェクトマネジメント経験」「組織での達成経験」などに重きを置いて記載したほうがいいかもしれません。
普段、職務経歴書を添削する側ですが、いざ自分で経歴を登録しようと思うと結構な時間がかかります。ざっくり完成までは2時間はかかる。
初めての転職や、久しぶりに登録情報を記載する方は大袈裟ではなく2~5時間はかかるものだと見積もっておいたほうがいいかもしれません。
スカウトサイトの情報入力はなかなかに骨の折れる作業です。
ただ、ここをおろそかにすると
・希望に沿わない、受からない大量のスカウトを受け取ることになる
・本当に求める求人と出会えない
などデメリットしかありません。
最初は時間がかかるので、徒労感を感じるかもしれませんが、スカウトサイトを利用するのであれば、自分の強みを正しく打ち出すところまでは自己責任で時間投資すべきだと改めて感じました。
また、一つのスカウトサイトの登録情報をリッチにしておけば他のサイト登録の際に、コピーアンドペーストだけで登録をすすめられるので、一気に簡略化できます。
私の場合、その後に見たのはdodaX。
情報を入力してスカウトを待つと、こちらは事業会社の案件のスカウトをたくさんいただきました。もちろんビズリーチ同様にコンサルティングファームの案件も一斉送信?されてきますが、事業会社の案件がだいぶ増えた印象です。
4.スカウトサイトだけでは希望する案件には出会えなさそう、となると・・・
ビズリーチの情報を更新したことで、自分の登録情報を他のサイトでも簡単に入力できるようになりました。せっかくなので、求人広告のメディアも見ることにします。
まずはAMBI。
サイト自体がスタイリッシュで、非常に見やすい。
なんだかかっこいい案件も多い。ミーハーな私としては惹かれる案件がたくさんありました。
ただサイトからの自己応募では、ネット上に出ている以上の情報収集はできないので、いざ応募するボタンを押すのは躊躇してしまう印象もあります。
そこで結局、dodaの求人広告サイトに戻ってきました。
dodaでは会社規模から所在地など、とても詳細に求人検索条件を選べることができるので、「たくさんの求人を調べる」という観点では重宝できそう。
今回情報収集が目的だったので、ここまでで対応は止めました。
5.いざ転職活動をして思ったこと
結局、私は実際に転職するのであれば、Facebookで友達に連絡してリファラル(友人紹介)で受けることになると思いました。仕事柄、採用決裁を持っていらっしゃる方との繋がりが多いからできるチートではあるのですが、最終的にはそこに立ち返りました。
この活動を通して感じたのは転職は孤独だということです。
仕事をする場を変える場合には、いかに解像度高く環境や仕事、先々のキャリアをイメージできるかが重要になると思います。
それ以前に自分が
・どんなキャリアを築いていきたいのか
・どんな仕事が合っているのか
・転職市場からはどんな見られ方をしているのか
誰かと話ししながら進めたいものです。
そのためにも、転職活動の孤独感から
・不必要な焦り
・自信喪失
・疲労感
を感じることがないように、エージェントを有効に使い、納得感ある選択肢に辿り着くことがいいのではないかと感じました。
ネット上の情報だけで転職活動をするのは孤独です。
ぜひ誰か転職のパートナーを見つけて、いい転職活動をしていただきたいと思います。
ペルソナ株式会社 見﨑
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#2 ペルソナの事業や制度について
#3 若手社員から見たペルソナ
#4 業界のプロから見たペルソナ
#5【前編】エージェントになった感想
#5【中編】ペルソナのカルチャーと人
#5【後編】女性社員からみたペルソナ
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