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【就活生向け】就職活動は市場価値とセットで考えるといいよという話

今週は、佐野が執筆いたします。

先日、母校の明治大学のとあるゼミに呼ばれ、学生向けに講演をする機会がありました。

せっかくのなので、今回は主に就職活動を控える学生向けに、はじめてですが、自分の見解も添えてログを残しておこうと思います。

私に与えられていたテーマは「これからの仕事選び」ということで、めちゃくちゃ抽象度の高い、非常に難しいお題でした。

卒業してから10年が経ちますし、いまの学生のトレンドなども十分に理解の無いまま、何を話すかを考えなければいけませんでした。

講演の内容を考えてみた


大半の学生はこれから就職活動を控えていますので、ズバリ、就活攻略法!のような話を聞きたがっていたかもしれません。

ですが、どちらかというと私は就活のプロというよりは、転職支援のプロ。

何とか有意義な時間にできないかと思考を巡らせました。

そこで思いだしたのは、私の同級生の体験談でした。

その友人は、誰もが知っている名だたる大手総合商社に勤めていました。周囲からも羨望の的だったことでしょう。

収入はもちろん、海外転勤、昇格もあったりで、将来を保証されているようなものでした。

ですが、意外にも本人のやりたいことと、現実とでは大きな乖離があり、ベンチャー企業への転職を望んでました。

その後、彼は転職をして、いまのびのびと働き、重責を担う形で、その転職先では先日上場を果たしました。

そこで、今回のテーマは、目の前の就職活動ではなく、転職ありきでキャリアを考えるという話がいいのではないか?と思いつきました。

その前提には市場価値というものを考えておくことが大事だよ、という話をすることにしました。

市場価値の重要性


昨今のビジネス環境は言うまでもありませんが、急速に変化をしております。いろんな因子があるので、ここであえて記載する必要もありませんが、働くという観点ですと

  • 人口減少による内需のシュリンク

  • テクノロジーの台頭

  • 早期退職者の増加

このあたりがクリティカルで、40代以降の転職も増えております。

特に若い世代では、ワークライフバランスを重視する傾向があり、リクルートワークス研究所の調査によると、以下のような結果も出ています。

なお、勤続意向年数を5年未満とする学生の合計は約20%、10年未満とする学生の合計は約36%で、3割を超え る学生が10年以内の転職等を視野に入れていることもうかがえる。

リクルートワークス就職白書2024

この結果を踏まえ、私の友人はもはや珍しいことではない事例ですが、実際に新卒で働いてみて、その後、転職しようと思ったということです。

当時の彼の中では、いろいろな経験をしたけれど大手の場合はジョブチェンジ(部署異動)が3年スパンであることもあり、専門的なスキルが身に付きくいということも、懸念だったようです。

裁量の大きさと意思決定のスピード感、あとは自分が与える世の中への影響度合いを考えると、転職をした方がいいという結論をだしました。

わかりやすかったのは、その総合商社でマネジメントを経験するのは早くて、35歳あたりから。

いまは35歳を迎える前に、転職先で採用や組織づくりにも携わり、100名を超えるメンバーのマネジメントをしています。

総合商社→ベンチャーでのマネジメント経験、そして上場。

この先の展望は、またベンチャーを渡り歩くこともできるでしょうし、古巣にその経験を持って帰るということもできるかもしれません。

大手もわかり、新規事業でベンチャーも成長させてきた経験を持つというすごい市場価値を身に着け、いまバリバリと働いています。

彼の場合のように就職してからも往々にして働く動機は変わるという前提で、市場価値を意識し、職場選びをすることが必要かなと思うのです。

市場価値を高めることが必要な理由


市場価値とは、自身がもつスキルや経験が転職という市場で、どれだけの価値を持つか示すものです。

世の中に必要とされるスキルをもっていれば、よりよい仕事にありつけるチャンスに恵まれたり、当然、給与交渉の面でも有利になります。

これだけ変化の激しい時代だからこそ、いまのスキルだけでは将来、通用しなくなる可能性があります。

大手企業の決算書を見てみると、既存事業での売上は国内ですと伸び悩み、そうなるとやることは3つの方向に絞られます。

①これまでの事業で海外に進出する
②新しい事業を社内でつくる
③新しい事業を社外からM&Aをする

ほとんどの企業が、このどれかを経営戦略として位置付けており、今後より重宝される人材ニーズの例としては、①、②が挙げられます。

実際、とある上場企業では、これまで社内で新規事業を立ち上げた経験がないために、中途採用で新規事業の立上げを経験した人の採用支援もたくさんしてきました。

そういったことも踏まえ、友人は選択肢が広がったなと思います。

では、具体的にどうするべきか?


転職を支援する立場として、これまでにたくさんの方のキャリアを見てきました。

学生のタイミングですとなかなかイメージがつきにくいと思いますが、今後の選択肢を広げておくための考え方を私見も含めて、簡単にまとめます。

  • 需要のある業種、職種のトレンドを情報収集しておく

ITやコンサル系はやはり転職に強いです。
またバックオフィスなどの専門職種も強いです。

  • 学生インターンをしておく。特に大手、ベンチャー両方あるとよい

やはりインターンは就活のファストパスです。
大手とベンチャーでは明確に求められる人材要件が違うので、まずは自分の長所、短所を見極めるためにも、どちらも経験しておくといいでしょう。

  • 1社目選びはなるだけ知名度がある方がいい

これは賛否両論あるかと思うのですが、人は知っているものや慣れているものに対して、無意識のうちに高評価を与えてしまいます。
知名度があると、ある断片的な印象に引きずられて、全体の評価をしてしまうといったこともあります。たくさんの心理学の研究でもでているバイアスというものです。

私たちは日ごろ企業向けに、たくさんの方々の職歴書をお預かりして、書類選考を行ってもらいます。勤めている会社の知名度はいわば名刺がわりになるのだなと思わせるようなリアクションは少なからずあります。

OB訪問も大事だけど、転職エージェントに話を聞いてみるのもいいかも


最後になりますが、就活の際に必ずといっていいほど、おすすめされるOB訪問。
これはこれでやるべきです。
OBに人脈がない場合、私の例の友人はオフィスの前まで行って片っ端から、社員に声をかけていました。

とはいえ、そこで勤め上げた先のキャリアパス、あるいはその後の転職先の情報は、OBでは把握しにくいこともあります。

話を聞いていたOBが転職してしまう、ということは私自身経験したことですし、もう少し先の情報を知っていれば、就活の軸もかわっていたかもしれません。

そういった先の情報を知るには転職エージェントという存在があるので、そこでもOBなどを見つけて、話を聞いてみてほしいなと思います。

ぜひ、よりよいキャリアを歩むために、一度しかない就職活動、頑張ってください。

ペルソナ株式会社 佐野

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