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オランダ・マーストリヒト。三カ国が交わる国境の街〜街歩きスナップ①

コロナによる入国制限等でドイツの内陸地を動けず、故郷の長崎や第二の故郷仏・ストラスブールに行けなくなって数ヶ月。水のある風景が懐かしくなりマーストリヒト(Maastricht)の写真を引っ張り出しました。3年余り住んだ街。オランダといえばアムステルダムがもちろん有名ですが、このマーストリヒトは旅行で戻るだけではなく、住みたい街の一つです。

マーストリヒトの街とオープンな人たち

マーストリヒトはオランダの南部に位置する小規模都市で、ドイツ(最寄りの大きな都市はアーヘン)とベルギー(フランス語圏ワロン地域のリエージュ)と国境を接するコスモポリタンな街。表紙写真は13世紀にできた聖セルファース橋(オランダ最古)です。

オランダ人は総じて英語が上手だが、マーストリヒト地域はオランダ語、英語、ドイツ語、フランス語を普通に話せる人が多い。小規模の国が故、テレビなどがアメリカ・イギリス映画、番組等の翻訳をする費用対効果が少ないため英語が流されているのが理由の一つらしい。が、やはり貿易を中心に発展し続ける国は外国語を話すのは商売上欠かせないスキルかなと感じた(北欧やスイスなども)。ひとは国境の街ということもありオープンかつフレンドリーです。

英語といえば、ドイツに来て思うのはドイツ人も英語はとても上手だが、英語に対してやはり母国語ではないためか、1、2時間英語だけ話す環境だと心地よくない感があるように思います。オランダ人は例えば食事中ずっと英語でも母国語で話す時とさほど変わらないような自然さがあると感じます。

ベルギー・フランス寄りの食文化

アムステルダムをはじめとするオランダの食文化は有名どころは「クロケット」、「ビタボーレン」(コロッケの前身のようなもの)、「ハーリング」(ニシン)、「ハイネッケン」、「サテ」などのインドネシア料理といったところでしょうか。この街はベルギーに近いせいか、アムステルダムに代表される食文化というより、フレンチに近い料理がレストラン・ビストロで楽しめます。葡萄畑もあり、赤・白ワインが収穫される街でもあります。ワインがとれるところは料理が美味しい説、まんざらでもないと思います!笑。

街には運河ではなく、「マース川」が流れていて、これもフランス・ベルギーに似ていると思わせる要因かも。

欧州で最も美しい本屋さん 

イギリスのThe Guardianが選んだ世界で最も美しい本屋さんの一つが旧市街にあります。700年以上前に建てられた修道院の中にあり、十字架のテーブルはカフェとしても使われています。マーストリヒトに行く機会があれば一見の価値のある特別な空間です。

自転車・ロードレースの街

オランダは自転車で有名な国ですが、ここマーストリヒトはオランダでは珍しく少し丘陵になった土地もあり、「アムステル・ゴールド・レース」という自転車プロのロードレースが毎年開催される街です。私も毎年観戦していました。2014年は日本人の新城幸也選手が入賞しました。4月開催ですが今年はコロナの影響で10月に延期されています。自転車レースを見ることはオランダに来るまでしたことがなかったのですが、アスリート・チームワークなど見所たくさんで、趣味でミニベロに乗るようになりました。

マース川の向こう岸に行くフェリーにも自転車止めが付いていてとても便利。

カトリック文化・カーニバル

マーストリヒトは北部オランダと異なり大半がカトリックで、カーニバルも有名。年明け頃からカーニバルの練習をしたり、期間中は有休を取って楽しむ地元っ子もかなりいます(北部の人たちはそういう南部の風習に呆れているとか・・・)。

最後は再び夏の夕刻の聖セルファース橋。水の音と風景は癒されます。

ちなみに、夏といえばヴァイオリニストのアンドレ・リュウ(Andre Rieu)はマーストリヒト出身で、旧市街の広場で毎年野外コンサートをしています🎵(チケットがソールドアウトでも外のカフェでも十分聞こえます!笑)

(街歩きスナップシリーズで住んだ街、歩いた街を好きな写真中心に今後振り返っていきたいと思います)


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