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治療の「アウトカム」
おはようございます、こんにちは、こんばんは。
はやとくです。
最近、患者さんのベネフィットとは何か?患者さんのためになる薬剤師とは?を強く考える機会が多くなってきました。
患者さんが求めるモノは何だろうと。
医療現場では常に治療の結果や成果=「アウトカム」を意識しています。
今回は治療の「アウトカム」というテーマで、患者さんの求めるモノを考えたいと思います。
▶医学的な「アウトカム」
医学的な「アウトカム」は「医療の結果・成果」。
具体的にいうと、再発率や死亡率、検査値の改善度、合併症の発生率など。その治療をした結果どうなったかを数値で評価したものです。
この薬を使ったら再発率は〇〇%まで下がったとか、検査値が△△下がったとかです。
▶患者さんの「アウトカム」
患者さんの「アウトカム」は「満足度」。
つまり、健康になってやりたいことができるか、夢を叶えることができるか、どんな人生にしたいか。「真のアウトカム」とも言い換えることができます。
これは人によって違います。
例えば、「ひたすら長生きをしたい」患者さんと「今まで通りの生活を送りたい」患者さんでは「アウトカム」が違ってきます。「真のアウトカム」が違えば、適応する医学的な「アウトカム」も違います。
「ひたすら長生きをしたい」患者さん
生きることを目的にしているなら、生存率が高い治療を選ぶべきです。基本的に生存率が高い治療は効果が高いと表現されることもありますが、高額だったり、副作用が強かったりすることもあります。
こまめに通院したり、お薬がたくさんあったり、日常生活を送るうえで多少の不便を感じるかもしれません。
「今までの通りの生活を送りたい」患者さん
日常生活を送ることが目的であれば、副作用が少なかったり、費用が比較的少なかったりということを優先するべきかもしれません。
どちらがいいかという話ではなく、患者さん一人一人が自分の価値観と相談して選び、それに合った治療を考えることが大切です。
▶まとめ
どっちのアウトカムが大事か?
それはどちらも大事。
だけど本質に近いのは患者さんの「アウトカム」。
必ずしも死亡率が低かったり、検査値の改善度がいい治療がベストというわけではないです。
生活や精神を切り詰めたり、娯楽や楽しみを犠牲にしないといけないのなら、何のために治療しているの?ってなりますよね。
薬剤師を含めた医療従事者は、医学的な「アウトカム」も、患者さんの「アウトカム」もどちらも評価してする必要がある。バランスが取れているか確認することが大事。
「いいとこ全部どり」の治療は、ハッキリ言ってありません。
でもちょうどいい治療はあるかもしれません。
目の前の数値や体調だけを見るのではなく、その先にある患者さんの健康や夢、つまり「真のアウトカム」とズレていないか共有することも大切です。
不安を持ったまま治療を続けない。
忘れがちですが、主役は病気ではなく患者さん。
「患者さん視点のサポート」を提供できるように学び続けます。
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