「時間の感覚」から解放されるということ

昼夜逆転ひどいです。
今日はこれ書いたらもう寝るべ。

トーベヤンソンの短編集に最近癒されてる。
その中に「時間の感覚」って短編があって、(以下ネタバレ注意。)

僕と祖母が2人暮らしをしている。
祖母は僕を朝に寝かし、夜に散歩に行こうと誘う。
どうやら祖母はボケてるんだなと思って、
僕はなんとか時間の感覚を直してほしいと頼むけど、
そういうと祖母は悲しむので放っておくことにした。
ある日、飛行機に乗って2人旅に出た。
夜の北極の上を通過した直後、僕は窓から赤く燃える水平線を見た。

「陽が昇る」という僕に、祖母は「いいえ、陽は沈んでいるんだよ」
「そこがおもしろいところさ。長い北極の夜を抜け出して、やっと昼に追いつこうとしたら、もう夕暮れなんだからね」

それでも祖母は「急ぐ必要はありません。時間はたっぷりありますからね」という。

不眠に悩む人々を救うな、この言葉は。
夜を抜け出したいのに、抜け出したと思ったら夕暮れ、という感覚はとても悲しいものがある。

それはともかくも、
しあわせだなぁ、こういう感覚。
時間さえも人間の作り出した規則だったと気付かされた。
時間からも解放されるのは、人間にとって幸せなのかもしれない。

だから私も夜に寝れないからといって気に病む必要性は全くないのである。

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