ともくん8

「上手くいかない時こそ、自分を否定しない!」  -Co-nect代表、中山友貴さんの行動力の源とはー

あの人が成功しているのは、きっと普通の人以上に行動しているからだろう。
自分はそこまで行動力がないから、差が出てしまってもしょうがない。
私にもあれくらい行動できれば、もっといろんなことができるはずなのに……。

「活躍しているあの人」と「伸び悩んでいる私」の差は、「行動力」。
そう捉えているのはきっと私だけではないはず。

今回紹介する中山友貴さんは、働きながら運動ができるフィットネスクラブ、「Co-nect」の代表
日本初のビジネスを運営する彼は「逆境の時こそ楽しんで、乗り越えてきました」と笑う。まさに「活躍しているあの人」のカテゴリーに入るような人と言えるだろう。
彼のような行動力を身に着けるためにはどうしたらいいのか。話を伺ってきた。 


■Co-nectを作ったきっかけは、友人と自分自身の運動不足。

■Profile
中山 友貴(なかやま ともたか)
1994年生まれ。茨城県つくば市出身。2017年1月に運動を取り入れることができるワークスペースCo-nect神楽坂をOPEN。2018年7月に神保町に2号店となる全席スタンディングで200円/30分で使える”座れないワークスペース”Co-nect神保町をOPEN。店舗立ち上げに際し、理学療法士、脳神経科学者、健康運動指導士と共に仕事や作業の合間に運動を取り入れる独自手法、コネクトメソッドの開発に携わる。現在では店舗の運営を行うかたわら、企業などでの出張トレーニングも実施している。

―本日はよろしくお願いします! 中山さんは今どんなお仕事をしているんですか?
メインは、『Co-nect』というコワーキングスペースの運営です。僕は主に戦略立案と施策実行を担当しています。「Co-nectを広めていくためにはどんなことをすべきなのか」「サービスの価値はどこにあるのか」など、様々な角度から現状の改善をしていくために考え、実行する仕事ですね。
また、企業内起業や新規事業立ち上げを目指す方向けの研修でファシリテーターとしての仕事もしています。企業内起業の進め方を参加者と一緒に考えていくと、起業とは違った部分に触れることになるので勉強になっていますね。

―Co-nectはどのようなサービスなんですか?
仕事をしながら運動ができるコワーキングスペースです。他のコワーキングスペースと違うのは、滞在期間中の60分のうち、10分は半強制的に運動を行うところ。運動することで、作業の生産性を上げる効果もあるんです。

―なぜ今のコンセプトでCo-nectを作ろうと思ったのですか?
仕事をしながらでも運動できる環境を整えなければならないと思ったからです。きっかけは、システムエンジニア(以下、SE)として働いていた友人が運動不足で入院してしまったこと。友人は退院後にはジムに通ったのですが、仕事と両立できずにまた身体に不調が出てしまって……。きっと、仕事とジムという性質の違う二つのことを組み合わせるのが難しかったんですよね。僕も18歳からSEとしてウェブ開発の仕事をしていたので、運動不足による身体の不調が他人事には思えなかったんです。
このままだと頑張って働くほど体を壊してしまう。この状況を変えるには、仕事の中に自然と運動が入ってくるような環境作りをしなければ!」と思ったことが、今のサービスの立ち上げに繋がりました。

―新しい取り組みは大変だと思うのですが、どのような働き方をしているんですか?
月に二回の完全オフの日以外は、ほぼ毎日働いています。過酷な働き方に聞こえるかもしれないんですけど、やりたいことをやっているので全く辛くはなくて、毎日笑顔で仕事ができています。

■ウェブ開発を始めたのは、就職活動でオリジナリティを出すためだった。

ー18歳からウェブ開発をしていたとのことですが、始めたのには理由があったんですか?
ウェブ開発を始めたのは、自分にしかない価値を持ちたいと思ったからです。僕は大学に入学してすぐの頃に就職活動の説明会やセミナーに参加して、TOEICの点数やサークル活動をいかに頑張ったかをアピールする機会が多いと知ったんです。
でもその時に、「TOEICで高得点を取ることって頑張れば誰でもできるじゃん……?」と僕は思ってしまったんですよね。「代替可能だと分かっていることを頑張るのは面白くない。オリジナリティのあることがしたい!!」という思いから、パソコン一つで始められるウェブ開発に取り組むことにしました。当時は、就職活動でウェブ開発をした実績を提示することを目指していましたね。

ー はじめは就職活動のためだったんですね! 結局就職活動をせず、Co-nectを運営することになったのはどうしてですか?
ウェブ開発の仕事が忙しくなって、大学の授業と両立するのが難しくなってしまったんです。理論を学ぶ大学と実践する仕事。この二つを天秤にかけた時に今の自分に必要なのは実践だと思ったので、大学を辞めてウェブ開発の方に注力するようになりました。
事業を創り始めたのは、山口さん(※1)という方に「社内事業を創ってみないか」と声をかけられたことがきっかけです。山口さんはウェブ開発だけでは限界が見えた頃に参加した、起業支援プログラムで出会った方。僕は彼を尊敬していたし、一緒に働いてみたいと思ったので事業づくりに挑戦しました。当初はCo-nectの前身となる「ibasho」(※2)というワークスペースを紹介するウェブサービスを作っていました。その頃から「働く環境をもっと自由にしたい」という思いを持っていたことが、今のCo-nect創業にも繋がっていると思います。

※1:山口高広さん。GOB Incubation Partners株式会社 創業者/代表取締役社長。
※2:ibasho:これまではワークスペースとして使われていなかったスペースも新たにワークスペースとして捉え、新しいワークスペースを紹介するウェブサービス。都内で作業をしようとするとどこも満席で探し回ることになる、いわゆる「カフェ難民」になる、カフェで長時間作業すると息が詰まる、といった悩みを解消するために始まった。

■大切なのは、自分を信じること。

―これまでに様々なことに挑戦してきたと思うのですが、上手く行かないことってなかったんですか?
ありますよー! 「やっちゃったな……」と思うような大きな失敗をしたこともあります。でもいつも失敗を失敗で終わらせず、失敗を学びに変えて次のステップを創りますね。そうすることで、自分がやり始めたことの責任を取るようにしています。

―失敗した時に立ち止まらず、次の行動を起こせるのはなぜでしょうか?
自分を否定しないからだと思います。僕は上手くいかない時には、「自分にはどうしようもない……」と落ち込んで自己否定したりせずに、「間違えた部分を探して、そこを直せば前に進める!」と考えるようにしています。
上手くいかない時って一部が間違っているだけの場合が多いと思うんですよね。だから、上手くいかなかった時に「今の状況が良くないけど、どうすればいいかわからない」と思考停止して、何もしないでいるのはもったいない。
思考停止するくらいなら、「上手くいかなくて悩む時間」を「上手くいかなかった部分を修正するための方法を探す時間」に変えるべきだと思っています。もし全てが間違っていたとしても、もう一度やり直せばいいだけですからね!

―どうして自分を否定しないでいられたんでしょうか?
自己肯定感が強いからだと思います。これは昔から今まで唯一変わらないところなんですよね。僕は中学生の時に、自分の能力不足に絶望してしまったことがあるんです。小学校までは何でも上手くいっていたので、能力の高い人が他にも大勢いることを知り、思いっきり鼻を折られましたね……。でも、そんなどん底の状態でも決してへこまずにいかに這い上がるかを考えていました。

僕は、どんなに辛い状況でも大切なのは自分を信じることだと思うんです。何事も最後には自分で何とかするしかないので。僕が中学生の時にへこまずにいられたのは、辛くても自分のやっていることを「これで正しいんだ」と肯定して、前に進むことができたからだと思います。
上手くいかない時こそ、「上手くいかなかった自分」を肯定して、そこからどうするかを考えて行動する。そうすることで、自然と次のステップに繋がると思うんです。

 ■「何かに夢中になる」という当たり前を取り戻したい。

―これから、中山さんが目指したいことはありますか?
「何かに夢中になる」ことを取り戻したい。そのためのきっかけを作りたいです。
今は、本気で何かに取り組まなくても簡単に物事を完結できる時代。昔に比べて、夢中になる経験が少なくなってきていると思うんです。でも本来は夢中になることは人にとって当たり前だったと思うんですよね。それこそ狩猟生活をしていた頃の人類は夢中でマンモスを狩りに行かないと死んでしまいますから。
おそらく今の日本人にとって夢中になれていないものの一つが「働く」こと。それって一日の大半の時間が夢中になれていないってことですよね。だから僕は、まず「働く」ことに切り込んで夢中になれるようにしたい。そうすれば他の事も真剣に取り組めるようになると思うし、もっと面白い世界を作っていけると思うんです。

■悩んでしまって動けない時は、とにかく動いてみる。

どんな時も、考えるよりも先に行動する! という強い意思を持っている中山さん。
しかし、何かやりたいことがあってもなかなか一歩踏み出せなかったり、悩んでしまったりする人もきっといるはず。そんな人がいたら、彼はどんな言葉をかけるのだろう……と思い尋ねてみると、

下手なアドバイスをするくらいなら、一緒に運動しよう! と声をかけて外へ連れ出しますね!

となんとも彼らしい言葉が返ってきた。

悩み抜いてすっきりしたとしても、それは“すっきり感”でしかなくて、前には進めていないですよね。話を聞いてあげることはできますけど、何かしたいなら行動しないといけないんです。でも、悩みを解消するための行動って腰が重くなってしまいますよね。だから、まずは物理的に身体を動かすんです。もやもやした気持ちでいっぱいになってしまっている頭を空っぽにして運動する。そうすることで気分は前向きになれると思うんです

ボルダリングとかいいですよ、目の前の石を掴むことだけ考えてればいいですから。と彼は続ける。
ちなみに、運動することで前向きな気持ちになれることは科学的に証明されているそうだ。

「運動して気持ちをリセットしてから考えれば、きっと何かは変わる。上手く行く方法だって思いつくかもしれません。何事も考え込んでしまう前に、運動しましょう!

迷ったとしても、とにかく動く。その後にこれからどうするかを考える。
彼は、まさに行動することで実績を創ってきた人と言えるだろう。
しかし、彼のような行動力は、「まずはやってみる」を日々積み重ねてきたからこそ得られたもの。
どんな状況でも一歩踏み出す勇気があるのは、自分でできると常に自分を信じることができるからだろう。
彼のように行動し続けるために必要なのは、「自分を信じること」にあるようだ。

【Co-nect神楽坂について】
■ホームページ:https://co-nect.co.jp
■公式Facebook:https://www.facebook.com/conect.kagurazaka/
■公式Twitter:https://twitter.com/conect_kgrzaka
■公式Instagram:https://www.instagram.com/conectgram/

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