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くちびるに歌をもて

千葉の停電・断水が長引いています。災害対策の要、災害拠点病院は「大規模災害時に3日分の電源・水を確保する体制」が義務づけられていますが、なかなか、そこまで対策が至れていない現状も指摘されています。

https://gemmed.ghc-j.com/?p=24222

いずれにせよ、日曜日から月曜日にかけての被災で、そろそろ3日が過ぎようとしています。また、本日には電気が全面復旧するだろうという見込みの中ですごしていた中で、さらに13日までは復旧の見込みがないニュースも流れています。このことは、対策を行っていた地域の中核となる病院でさえ、非常電源がおち、病院機能が維持できなくなる可能性がある、ということを意味します。

https://www.asahi.com/articles/ASM9C66BTM9CUTIL07W.html

現地では、茨城県・東京都からのDMATチームが派遣され、また、千葉県内の災害時小児周産期リエゾンの先生方の奮闘、地域を支えていらっしゃる先生のご尽力により、なんとか医療体制を維持しているようです。被災地域内の先生方におかれてはご自身も被災されている中、本当に頭が下がる思いです。

しかしながら、在宅人工呼吸器をしている患者さん(成人・小児問わず)もそろそろ電源喪失(=死)の危機がせまっている可能性があり、スピード感を持った対応が望まれます。

なかなかできることも少なく、やきもきしているところです。

災害時に役立つ情報集

昨日から、災害時の乳幼児・妊産婦のケア、心のケア、非常用電源の扱いなどのマニュアル類のリンクを何度がご案内しています。参考になる方に届くといいなと思っていますので、読まれた方、ぜひリンクをシェアして上げてください。

”くちびるに歌を”

私が合唱をずっとやっている(現在育児休業中)ことは以前お話ししたことがあったかと思いますが、中学校以来、つねに歌が私とともにありました。なかなかできることがないので、つらいとき、困難なことがおこったときなど、そっと私に寄り添ってくれている「うた」の中から2曲ご紹介します。
(ちなみに、1曲目は私も歌っています。東日本大震災直後に公開された動画です)

くちびるに歌を 信長高冨作曲

ほらね 作詞  いとうけいし 作曲 まつしたこう

千葉県の一日にも早い復旧を祈念します。被災された方と、被災地で頑張っておられる方に届きますように。



小児科、小児集中治療室を中心に研修後、現在、救命救急センターに勤務しています。 全てのこども達が安心して暮らせる社会を作るべく、専門性と専門性の交差点で双方の価値を最大化していきます。 小児科専門医/救急科専門医/経営学修士(MBA)/日本DMAT隊員/災害時小児周産期リエゾン