Kaz(@ka_z000n)

小児科、小児集中治療室を中心に研修後、現在、救命救急センターに勤務しています。 全てのこども達が安心して暮らせる社会を作るべく、専門性と専門性の交差点で双方の価値を最大化していきます。 小児科専門医/救急科専門医/経営学修士(MBA)/日本DMAT隊員/災害時小児周産期リエゾン

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小児科、小児集中治療室を中心に研修後、現在、救命救急センターに勤務しています。 全てのこども達が安心して暮らせる社会を作るべく、専門性と専門性の交差点で双方の価値を最大化していきます。 小児科専門医/救急科専門医/経営学修士(MBA)/日本DMAT隊員/災害時小児周産期リエゾン

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    目次を固定する目的のマガジンです。目次から各記事にリンクしてありますので、お読みになりたい記事はこちらからどうぞ。

  • セミナー・講演会情報

    小児救急・小児集中治療に関するセミナー情報を掲載していきます。

最近の記事

コロナと子どもたち その2

随分間が開いていますが、今年はすこしずつ更新を復活していこうと思っています。よろしくお願いします。 新型コロナウイルス オミクロン株の爆発的な感染を受けて、休校・休園が相次いでいますね。甥っ子の小学校でも学級閉鎖となり、鬱々と過ごしているようです。 COVID-19に関しては情報の変化が激しく、また、過激な論争にもなりがちなので、私からは基本的にまとまった情報発信はしていませんが、子どもさんに関する情報をまとまって紹介しているページは案外少なく、知人たちからも良く相談を受

    • 新型コロナウイルス 情報収集の仕方 ~非医療従事者編 ①~

      新型コロナウイルスの情報について、どこで調べたら正確ですか?と最近よく聞かれます。また、外来だけでなく、知人からも予防接種どうしたら?受診のタイミングは?などよく聞かれるようになりました。 また、SNS上ではさまざまな「デマ」まがいの情報も飛び交っています。 ということで、私が普段情報収集に使用しているリンクと、有用と思われるリソースを紹介していきます。 ちなみに、ありがたいことに、NOTEで解説をというお話しもいただきますが、新型コロナウイルスに関しては、頻繁にするこ

      • コロナと子どもたち

        新型コロナウイルスの蔓延により、子どもたちの生活が大きく変化しています。 新型コロナウイルスに感染された方をどう治療するか?ということは大変大きな問題ですが、健康な子どもたちの状況も大変危惧されます。 「子どもの声・気持ちをきかせてください」 先日ご紹介した、Save the Children が3月17日~22日にかけて小学校1年生~18歳までを対象に、「子どもの声・気持ちをきかせてください」と題して緊急子どもアンケートを実施し、その結果が先頃公開されました。 htt

        • 子どものための心理的応急処置

          連日COVID-19の話題が報道されていますが、感染者数と死亡数をいたづらに強調し、あおるような状況に現場としては辟易しています。 そんななか、子どもたちの学校再開は国公立と私立を合わせて、全国で4割にとどまることが文部科学省のまとめで分かったとのこと、、、 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200413/k10012384261000.html 学年の変わり目ということもあり、「つながり」が切れることによる不安などもいわれてきていま

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        記事

          近況報告とコロナ雑感、、そしてこれから。

          みなさま、ご無沙汰しております。 昨年末より体調を崩し、年明け再開を試みましたが、バタバタでやはり体調がすぐれずの毎日で、しばらくお休みさせて頂いていました。 新年度になって再開を目論みましたが、COVID-19 が世間を騒がせ、ちょっと発信をためらっておりました。というのも、「最新情報」がすぐに古くなり、その場その場の判断の連続が必要な状況で文字情報を残すことをためらったからです。 内容が古くなった記事が一人歩きすることは大変怖いものです。 とはいえ、3月後半から4

          近況報告とコロナ雑感、、そしてこれから。

          目次

          (1)小児救急総論  ① 総論 小児科×救急 子どもは何故死ぬのか? 診断に関する考え方 ① 診断に関する考え方 ②  ② PALS心停止が切迫していることに気づく "なんか変”は小児科医の“匠の技”か? こどもは小さな大人ではない!? 様子を見ましょう? こどもの皮膚所見あれこれ  ③ 事故予防・虐待 こどもはどうやって亡くなっているか? 小児の死因は国によって違うのか?「救命の連鎖」と事故予防 事故は偶然か? こどもの事故は予測可能か? 事故 vs 虐待? part

          月間ランキング 2019_12

          なかなか定期更新ができておらずですが、ぼちぼち続けますのでお付き合い頂ければ、と思います。 新年が始まって2週間が経過していますが、昨年の振り返りができていなかったことを思い出し、急遽ランキングを発表します。 2019年12月の月間ランキング取り急ぎ、12月のランキングから。 自殺のお話しは皆さん興味深く読んで頂いたようで、たくさんのアクセスをいただきました。一方で中毒の下りはマニアックすぎましたかね。 以前にもお話ししましたが、医療従事者の方にも是非読んでいただきた

          月間ランキング 2019_12

          患者さんとの話し合いの進め方④

          簡単にお話しするつもりでしたが、結局長くなってきてしまいました。 患者さんとの話し合いを進める際のポイントとして、 ① 何のために話し合いを行うのか? ② 準備は十分だったか? ③ どう見えているか? をあげました。今日は 「③ どう見えているか?」について私見をお話ししたいと思います。 患者さんはどうして私の話を聞いてくれているのか? そんなの「医師だから」でしょ?と当たり前のように返ってきそうですが、そう思う人は要注意だと思っています。 人に及ぼす影響力を3つに

          患者さんとの話し合いの進め方④

          患者さんとの話し合いの進め方③

           前回はクリステンセンの『ジョブ理論』にからめて、そもそも 「何のために話し合いを行うのか?」 を考えてみましょう、というお話をしました。本日は2つめ、 「準備は十分だったか?」 について考えてみましょう。症例を再掲しておきます。 2歳男児 昨夜からの嘔吐を主訴に来院。急性胃腸炎の診断。各種検査の結果、点滴の必要性は低く、自宅にて対症療法(水分補給と消化の良い食事)をしながら、経過観察が可能と「現時点では」判断された。悪化の可能性は否定できず、「悪化時再診」は型どお

          患者さんとの話し合いの進め方③

          患者さんとの話し合いの進め方②

          前回の NOTE で患者さんとの話し合いがうまくいかなかった研修医の先生に、 ① 何のために話し合いを行うのか? ② 準備は十分だったか? ③ どう見えているか? についてお話ししている、とお話ししました。 今回は文脈を固定するため、以下のようなセッティングを考えてみましょう。 2歳男児 昨夜からの嘔吐を主訴に来院。急性胃腸炎の診断。各種検査の結果、点滴の必要性は低く、自宅にて対症療法(水分補給と消化の良い食事)をしながら、経過観察が可能と「現時点では」判断された。悪

          患者さんとの話し合いの進め方②

          患者さんとの話し合いの進め方

          年末はインフルエンザ特集をしてかなり「医学」寄りのお話をしました。 この NOTE では「子ども × 医療(救急・集中治療) × 経営学」 の交差点で価値を発揮できないかなあと思いながらも、あまり経営学寄りのお話しはしてきていません。 医師が 経営学を勉強して意味があるの?とよく聞かれますので、実際にビジネススクールでの学びをどのように活用しているか? などもお話ししていければと思っています。 最近、患者さんと話し合いをすすめるときに、経営学の知識が大変役立っていると感

          患者さんとの話し合いの進め方

          一年の計は・・・

          皆様、明けましておめでとうございます。 どのような新年を迎えておられるのでしょうか? 私は新年早々、本日は日直です。 なかなか慌ただしい一年の始まりになりそうです。 昨年7月から開始したこの NOTE ですが、大変たくさんの方に読んで頂きながら、なんとか続けることができました。読んで頂いた皆さんに大変感謝申し上げます。 そんな中、12月は体調不良にて、中途半端な更新ペースで大変申し訳ありませんでした。体調と相談しながらになりますが、できるだけ毎日何らかの更新をするペー

          一年の計は・・・

          インフルエンザ ⑦ 誰に検査をするか?

          年末年始ですが、体調と相談しながらぼちぼち続けます。 引き続きご利用頂ければと思います。 さて、インフルエンザシリーズも長くなりましたので、本日で一旦区切りとします。 今日は、誰にいつインフルエンザの検査をしたら良いのか? 患者さん側からすると、どんなときにインフルエンザの検査をしてもらえばいいのか? にお答えしていきたいと思います。 ここまでのまとめ その前に、前提としてここまでのまとめをしておきます。 1. 発症時期からの時間により感度は多少変化するが、インフル

          インフルエンザ ⑦ 誰に検査をするか?

          インフルエンザ⑥ 迅速診断に関する誤解

          今日で仕事納めの方も多いのではないでしょうか。今年は9連休でしたっけ?旅行に出かける方もいらっしゃるのかもしれませんね。 愛知県の先週までの状況は大変なことになってます。年末の救急外来はインフルエンザの患者さんであふれかえりそうで今から怖いです。 下図は先週までの状況です。(先週の記事と比べて下さい) 患者数も一気に増えている印象です。(縦軸:定点毎の報告数の合計患者数、横軸:週数) 我々医療者にとって、9連休って正直憂鬱です、、、混み合う救急外来にむだに受診しなくて

          インフルエンザ⑥ 迅速診断に関する誤解

          インフルエンザ⑤ 症状による事前確率

          クリスマスが終わると一気に「年末感」がましますね。 私が住んでいる地区では一気にインフルエンザの流行が来ている感じがします。年末の救急外来はすごいことになりそうです。学校や仕事が休みになりますので、接触が減って感染が減らないかなあと期待していますが、年末年始はイベントで人が一杯集まりますかね、、、、 そんなか、救急外来が大変混み合いますので、本シリーズを受診のタイミングを考える一助にして頂けたらと思います。 事前確率が大事、とさんざんお話ししています。 では、どんな症

          インフルエンザ⑤ 症状による事前確率

          インフルエンザ④ 治療の原則

          ということで、クリスマスですね。皆さんの所にはサンタクロースがやってきたのでしょうか。 ちなみに何歳までサンタさん信じていましたか?? さて、前回まで、インフルエンザの「検査」についてお話ししてきましたが、検査やる意味あるのか!!???と思ってきていませんか? どんなときに検査をすべきか?という疑問を考える前に、そもそも検査をしてどうするのか?ということを考えてみます。 検査は何故するのか? この疑問に対する答えは至ってシンプルです。 その検査をすることによって、何

          インフルエンザ④ 治療の原則