今日から画面の端の手話通訳士が気になってしまうようになるnote
手話をしています。
していますっていうのもなんか変です。
手話が出来ます。
、、、っていうのもなんだか変な感じがします。
じゃあ、二年前から手話を学んでいます。うん、しっくりきます。
手話って、ご存じの方は多いかと思います。だって、首相が話すときとか、横で通訳の人が何か忙しそうにやっているし、チャンネル変えている途中の手話ニュースや、手話の勉強のための番組とか、たくさん目にする機会がありますから。そして町中で手話で喋っている人たちを見たことがあるかもしれません。
ここから少しだけ難しそうな話をしますが、簡単に要約すると、「楽しい」ということなので、時間がない方は飛ばし読みしてください。
手話は、僕らが話している日本語と全く同じ、、ではありません。日本で使われている手話は日本語を手話っぽく訳した「日本語手話」と手話ネイティブの方々が使っている「日本手話」と二種類あります。
学者さんたちが分類するともっともっとあるのかもしれませんが。つまり、手話ニュースで通訳の人たちがせわしなく手を動かして駆使している言語は「日本手話」。そして、手話を学んだ初心者の人たちがおちいる現象が「日本語手話」なのかもしれません。
もっとわかりやすく!例えば!
私は野球をします。を英語に訳すと、I play baseball.ですよね。日本語を英語に訳しました。
でも、英語を学び始めた子供たちは、日本語をそのまま英語にしてしまうかもしれません。そして発音も、限りなく日本語に近い発音だと思います。
I baseball play.こういう風になるかもしれません。
日本語手話と日本手話は英語と日本語が違うくらいに、違うわけです。文法としても、顔や体を使う点でもぜんぜん違う言語だということなのです。楽しいでしょ、楽しくて眠れないでしょ?
先日、手話通訳士の人と話をしているときに、とてつもなく面白い話を聞きました。なので、あなたにもこっそり教えますね。
内容は「通訳をしている時に、手話通訳士が何を考えているか」という話。
でも、まず、手話通訳の人について少しお教えしますっ。
ほら、ミュージックステーションとかで英語の通訳の人っているじゃないですか、ミックジャガーの後ろに守護霊みたいに。その英語通訳の人って、一人ですよね。後ろに三人立ってることってないですよね。
でも、手話通訳の人は、首相の会見にせよ、なんにせよ、長時間に及ぶ場合は、二人や三人で交代で手話通訳をします。
その理由は脳も体も顔もすべてフル稼働するので、十五分ほどで集中力が切れてしまうからだそうなのです。要するに「手話通訳はめちゃめちゃ疲れる。」ということなんです。大変な仕事だ。。。
お待たせしました。手話通訳士の方が「手話を通訳するときに、私が何を考えているか」というお話に戻ります。僕はこれを聞いたときに衝撃を受けました。手話通訳士の人が、喋っている人の言葉を手話に訳すときに、何を考えているのか。
それは
「この人はどういう気持ちで、何を伝えようとしているんだろう」
ということだそうです。衝撃です。喋っている言葉を単語に変換して、手話を繰り出しているわけではなく、「この人はどういう気持ち?何が伝えたい?」という問いがまず通訳士のなかにあるのです。これは衝撃です。これはめんどくさいプロセス!すさまじい!
問い→喋り→単語変換→日本手話 というプロセスになるのかもしれません。
手話単語は日本語の音声言語と違って、語気や声の大きさでは表現することができません。
あの店のカレーめっっちゃめちゃ不味かったで。ほっっんまに!絶対次行かれへんわっ!頼まれても無理やわ。ぜぇぇぇったい無理!のみ込まれへんもん。
これを日本語でやると、語気を強めたり早口にしたりすることによってこの人の気持ちを表現することができます。
手話では、この人の感じた不快感を全力で顔や全身で表現するわけです。それによって、声の強さや大きさで表現される「不快感」「嫌悪感」を表現することができるのです。だからこの人の気持ちや何が言いたいのかを先に考えておくことが重要なわけです。
以上、ここ最近でもっとも衝撃を受けたお話でした!
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