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特性を強みに変える〜ASD・ADHDの特性と進化の背景〜




【はじめに】

長男がASD(自閉スペクトラム症)と診断されたとき、私は彼の将来が心配で、この先社会の中でどうやって生きていくのだろうとクヨクヨ考えていました。
でも、彼の好きなことに対する情熱や知識の豊富さを見ると、「マイナス面ばかりではないのでは?」と感じることも増えてきました。
たしかに、規律の多い現代社会では「障がい」と映るかもしれませんが、彼の特性を強みにできる環境や好きなことに没頭できる場を見つけられたら、きっと幸せな生き方に繋がるのではないかと考えました。




【ASD・ADHDは本当に「障がい」なのか?】

ASDやADHDは、脳機能の偏りが原因です。
そのため一般的には「発達障がい」と呼ばれますが、もし本当に障がいと呼ばれるような「弱い遺伝子」だとしたら、進化の過程で淘汰されてもおかしくなかったはずです。
しかし実際は、発達障がいは増えていると言われています。
人類が進化の中で有能な遺伝子を残そうとする一方で、ASDやADHDの特性が減るどころか受け継がれ続けているのは、脳神経学的に非常に興味深いことです。
そこには何かしらの進化の意義があるはずです。




【ASDの特性がもたらした進化の役割】

ASDの人々は、特定のことに強い興味を持ち、集中力が非常に高いという特性を持っています。
これは、物事の細部に気づく能力に繋がり、他の人が気づかないような発見をすることができました。例えば、昔の社会であれば、道具の改良や新しい技術の発見に貢献できたかもしれません。
この集中力と観察力が、新しい発見や進歩を生み出す原動力になったのです。

また、ASDの特性を持つ人々は、パターンや規則を見つけるのが得意です。昔の狩猟採集社会では、自然界の変化や動物の行動パターンを早く察知することが、生存に重要でした。こうした能力は、集団全体の生存率を高める役割を果たしたと考えられます。

さらに、感覚情報の処理の違いから、音や光に敏感だったり鈍感だったりすることがありますが、これは脳が独特な方法で情報を処理しているためです。このような特性が他とは異なる視点をもたらし、新しいアイデアや解決策を生み出す力になってきたのです。




【ADHDの特性が人類にとって有益だった理由】

ADHDの特性も、現代まで受け継がれているのは、これが有益だったからだと考えられます。ADHDの人々は、好奇心が強く、新しいものに敏感で、興味を持つことが多いです。昔の社会では、新しい食料や危険を発見する能力や、環境の変化に迅速に対応する必要があったため、こうした特性は集団にとって非常に重要でした。

また、衝動性も狩猟採集時代には生き延びるために必要な特性だったと考えられます。ゆっくりと考えてから行動していたのでは、生存のチャンスを逃してしまうことが多かったでしょう。そして、ADHDの人の思考の柔軟さや次々とアイデアを生み出す力は、問題解決や新しい道具の発明に役立ち、集団の生活を豊かにしました。

さらに、ADHDの特性を持つ人々はエネルギッシュで行動的な面もあります。何か新しいことに挑戦する勇気があり、じっとしているのが苦手なため、探索や冒険を得意とし、未知の領域の開拓に貢献したと考えられます。



【長男の特性を大切に育てるために】

ASDやADHDの特性が昔から人類にとって重要な役割を果たしてきたことを考えると、これらの特性がなければ、人類社会はここまで発展しなかったのかもしれません。
長男のこだわりの強さ、感情のコントロールや対人関係の苦手さは、現代の社会では生きづらさに繋がることもありますが、進化や発展の過程ではむしろ強みだった可能性があります。

もちろん、ASDやADHDの特性を持った人がみな天才になるわけではありません。
成功した一部の人々が注目される一方で、日々の生きづらさに苦しむ多くの人々がいるのも事実です。でも、私は長男がこれから様々な困難に直面する中で、彼の好きなことへの情熱や興味の深さ、知識の豊富さといった側面を大切に育てていきたいと思います。
そうすることで、彼が自分の心を守り、幸せに生きるための道を見つけられるのではないかと願っています。


終わりに🍀

ご覧いただきありがとうございます😊

これからも、ASDの長男との日常や、HSPである私自身の体験を通して学んだことなどを記事にしていきます。

同じような境遇の方や、少しでも悩んでいる方にとって、参考になる情報をお届けできれば嬉しいです。

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