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最新の加圧器具で効率良い筋力トレーニングを!

▼ 文献情報 と 抄録和訳

血流制限トレーニングが筋肉のパフォーマンス、痛み、血管機能に及ぼす影響

Early KS, Rockhill M, Bryan A, et al. EFFECT OF BLOOD FLOW RESTRICTION TRAINING ON MUSCULAR PERFORMANCE, PAIN AND VASCULAR FUNCTION. Int J Sports Phys Ther. 2020 Dec;15(6):892-900.

[ハイパーリンク] DOI, PubMed(Full text), Google Scholar

✅ ハイライト
・低強度の加圧トレーニングは、通常の高強度のトレーニングと同等の筋力向上と血管機能の改善を示した
・本論文で紹介されている加圧器具は、比較的安価でスタイリッシュ!

[背景] 血流制限(BFR)トレーニングは,高齢者や負傷したアスリートを含むいくつかの集団において、筋力と筋肥大を促進する。しかし、新たに開発されたBFR技術が、筋力の適応、血管の健康、および痛みに対してどのような効果をもたらすかは不明である。

[目的] 本研究の目的は、8週間のBFRに対する筋力、痛み、血管機能の反応を、従来のレジスタンストレーニングおよび対照群と比較して検討することである。

[方法] 31名の明らかに健康な参加者(年齢:23±4y、65%が女性)に、監督下での高負荷レジスタンストレーニング(RES)、BFRを用いた低負荷レジスタンストレーニング(BFR)、またはトレーニングなし(コントロール、CON)を8週間行った。RESとBFR(空気バンドを使用)は、上半身と下半身の7つのエクササイズを、それぞれ1回の反復運動の最大値(1RM)の60%と30%で週に2~3回実施した。エクササイズの24時間後に、視覚的アナログスケール(VAS)とMcGill Pain Questionnaireの現在の痛みの強さ(PPI)を用いて、全身の筋肉痛を評価した。また,ベースライン時と8週間後に,1回の反復運動による最大値(1RM)と、血流介在性拡張(FMD)テストを実施した。

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本論文で紹介されている加圧器具(BStrong BFRバンドTM)
BStrong BFRバンドTMは、空気式のバンドであり、膨張時には「バレル」システムを採用しているため、伸縮性に富み、円周方向の圧力が不均一であるため、虚血・過輸血傷害や横紋筋融解などの動脈閉塞のリスクを軽減することができる。乳酸などの代謝物は、成長ホルモンの分泌を促進し、速筋繊維の加入を促すことで、20%1RMという低い強度でも筋肥大と筋力増強を可能にする。

[結果] ベースラインでは、すべてのグループが同程度の筋力・持久力と血管機能を示した。トレーニング終了時、RES群とBFR群はCON群と比較して筋力(1RM)を同程度に有意に増加させたが(p < 0.0001)、体組成に変化はなかった。FMDはRES群とBFR群でCON群に比べて有意に増加した(p = 0.006)。VASとPPIはRES群とBFR群の間で運動セッションを通して同程度であったが、最後のセッションの後、BFR群ではRES群に比べてVASが減少した(p = 0.02)。

[結論] RESと比較して、BFRは低い運動強度で同等の筋力と血管の改善をもたらし、BFRが高負荷レジスタンストレーニングの有効な代替手段であることが示唆された。また、BFRを使用した際の一般的な筋肉痛や痛みについては、さらなる縦断的研究により理解が深まると思われる。

▼ So What?:何が面白いと感じたか?

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✅単純に、こんなにカッコいい加圧器具があるのか!と思った。また、かなり低強度でも筋力強化が期待できる点、そして圧倒的に簡便な点が魅力だ。

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以下が、本論文で紹介されている加圧器具の公式サイトである。日本円で約5万、、、。頑張れば、買える値段だ。

また、加圧トレーニングで血管機能にこれほど効果があるとは知らなかった。以下の記事でも加圧トレーニングによる血管機能の改善について記してある。

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最後まで読んで頂きありがとうございます。今日も一歩ずつ、進んでいきましょう。

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