運動イメージと行動観察の組み合わせで効果UP
▼ 文献情報 と 抄録和訳
運動イメージの鮮明さは、運動イメージと行動観察を組み合わせたときの皮質脊髄の興奮性と相関する
[ハイパーリンク] DOI, PubMed(Full text), Google Scholar
[目的]
本研究では、運動イメージ(MI)の評価(能力と質)と、MIと行動観察(AO;MI+AO)を組み合わせた際の神経生理学的評価(経頭蓋磁気刺激(TMS)誘発運動誘発電位(MEP))との関係を調べることを目的とした。
[方法]
16名の被験者は、両手でピアノを演奏するMIタスク(※後述)を完了し、MIタスク中に神経生理学的評価を行った。MI能力の評価にはMovement Imagery Questionnaire-Revisedを、MIの質の評価にはvisual analogue scale(VAS)を用いた。MIタスク中にTMSパルスを送信し、その後,母指球外転筋(APB)でMEPを記録した。
[結果]
VASスコアとTMSによるMEPsの間には有意な正の相関が認められた(ρ=0.497,p<0.001)。
[結論]
これらの結果から、VASスコアは、特に複雑なMI課題において、MI+AO時の皮質脊髄の興奮性を反映している可能性が示唆された。
▼ So What?:何が面白いと感じたか?
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✅運動イメージを臨床応用する際、患者さんに「これから運動イメージしてください」といっても、なかなか難しいだろう。だが、「この映像を見ながら、自分がこの動作を行っているかのようにイメージしてください」といったバーバルコマンドであれば、臨床にも取り入れやすい。また、運動イメージの質の評価として、VASを用いていることも臨床的で面白い。
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