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サウナの歴史(超簡略)

巷で流行りのサウナ。
サウナというと、通例的にはフィンランド式の発汗風呂ことを指しますが、歴史を遡るととても奥が深い。

本noteでは、明日からすぐ使えるウンチクレベルまでギュギュっと内容凝縮して、サウナの歴史をまとめます。

(1)発汗風呂のバリエーション

そもそもサウナとは発汗風呂、つまり汗をかくための風呂の1つです。
フィンランドで生まれた型式のモノを『サウナ』と呼んでいます。

発汗風呂の呼称は国によってバラバラで、代表的なモノとしては以下の通りです。

ロシア→バーニャ
イスラム→ハマム
鎌風呂→日本
サウナ→フィンランド

日本にも昔から発汗風呂はあったんですね。

各国の発汗風呂は、長い歴史の過程で戦争や侵略にあい、また技術革新が進む中で、その慣習を徐々に衰退させていくことになりました。
(もちろん、各国に行けばまだまだ存在してきますが、国を跨いで文化継承するほどの力を有していません。)

その中でフィンランドはと言うと、とりわけ『入浴の精神(入浴は実利だけのものではなく、信仰と深い結びつきがあった。)』を重んじていたことから、サウナ文化は時の変遷の中でも減衰することはありませんでした。

それが長い時間をかけ、娯楽として世界に広がり、今日のサウナブームに繋がりました。

(2)サウナの起源

その歴史は遡ること2000年前。
サウナに関する世界で最初の記述は、アラビア人のイブン・ダスタ氏のレポートだと言われています。
彼の報告によると、西暦912年に世界で最初のサウナを発見したようです。

912年、日本は平安時代の真っ只中。
サウナの歴史はとても古いですね。

最初のサウナは、『地中サウナ』でした。
これが全てのサウナの原型。

その後、『スモークサウナ』という現在のサウナの初号機が誕生。

1900年代、『サウナストーブ式(煙突による排煙)』が誕生。

1960年代、『電気式サウナストーブ』の誕生。
ここで、今の形になったわけです。

(3)サウナは茶室に似ている

①概念

サウナと茶室は構造や概念がとても似ています。
茶室とは、単に茶を飲むことが目的なのではなく、茶の湯の儀式を行うための場でした。

対してサウナも、単に身体を洗うためだけの場所ではありませんでした。
火は神からの贈り物であると考えられ、その火を使って発汗する行為を、『病や邪神を払う儀式』として捉えられてきました。

②交渉の場

茶室には、「茶室内では身分の差は無く対等」という考えがあり、長い日本史の中で幾度と交渉の場として活用されてきました。
所謂、政治の場であったわけです。

千利休が歴史上の実力者と言われてきたのも納得です。

かたやフィンランドでは、政治家やビジネスマンが交渉相手をサウナに誘うことは、今でも良くあります。
地位や儀礼は衣服とともに脱衣室に脱ぎ捨てて、本音で話し合う。
言わば、裸の付き合いですね。

③構造

物理的な構造も似ています。

躙口→サウナの小さな出入り口
炉→ストーブ
客畳→サウナベンチ
点前→ロウリュ

立地も宗教も言語も異なる国で生まれた茶室文化とサウナ文化。
それにも関わらず、共通点が沢山あるなんて、不思議ですよね。

最後に

サウナの歴史(超簡略)、いかがでしたでしょうか?
日本文化とも通じる部分が多々あるからこそ、サウナは日本人に受け入れられやすく、根強い人気を博しているのかもしれませんね。

またの機会にもう少し細かいサウナ史も書いてみたいと思います。
それではまた。

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