【自殺念慮は口内細菌から?】自殺を考える大学生の唾液はちょっと変わっていたぞ

「おしゃべりな腸」の著者は、級友と話をしていた時おかしな違和感に気づいた。いつもと違う匂いがしていたと思っていたら、その近日中に級友は命を絶ってしまったという。

この匂いは腸内細菌に関わりがあったのでは、と調べて書き上げたのがこの本。腸内細菌は性格まで関係があるとまで、言われているし。様々な部分で関わりが存在していたと今も割とホットな研究分野。

腸内細菌にかかわらず、口内細菌も研究が進んでいて、アルツハイマー病は口内細菌の環境も関係があるのではと考えられている。なんだかんだと自分の肉体はほぼ細菌で生かされていると思っていい。

目には見えないけれど、宿主たる自分はこの細菌達に報いなければならないだろう。とりあえず、野菜を食べよう。後はしっかり寝る。カンタンだ。カンタンか?


フロリダ大学の研究では最近自殺をしたいと考えた大学生の唾液中の細菌は、自殺を考えたことの無い大学生の細菌と大きく異なることがわかった。

サンプルはフロリダ大学の500人の大学生、最近2週間以内に自殺念慮をした大学生から唾液を採取して、比較対象として自殺念慮をしなかった大学生の唾液を用意した。唾液中の最近の違いを調べたのは初めてのこと。

自殺念慮のある学生はアロプレボテラと言う細菌が少なかった。この細菌は脳を健康を促進する化合物を作り出すという。

この一連の研究が自殺念慮を予測することに役立ち、自殺を考えている人たちにプロバイオティクス、プレバイオティクス治療が提供できるかもしれないという。

自殺念慮は脳による不具合によるものであれば、改善の手段はある。当人にとっては、とても差し迫ったと感じていても、他人から見たらそうでもないように見えることもある。

勢い余って早まってしまった人もいるだろう。この治療が広まれば、少しは自殺件数を減らすことが出来るだろうか。一時、話題にもなっていた自殺サークルというものが、忘れた頃に持ち上がったりするけれども、このような場合でも治療があったら、思いとどまった人もいたかもしれない。


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