コミケの戦利品を紹介していく1 C103

1日目の暁光

年末に始まる冬のコミックマーケットに今回も参加してきました。1日目は冬の大気も澄んでいるので、気持ちのいい青空が差し込み、気温もそれほど寒くなかったので、実に動きやすい一日でした。

今回も気になって買った本を紹介していこうと思います。


会社訴えちゃいました。ぼっちで。

あらすじをよむととにかくひどいパワハラが常態化しており、それを告発したら解雇されてしまったので、裁判を起こしたという話。

裁判所に訴えたら2年半続いてしまった。
先の見えない戦いの中でついに日常で自失をしてしまった恐怖

この手の裁判沙汰は、企業側がやはり有利な面があって、法務部が存在していれば、おそらくは勝てないか泥沼にはまり込み、個人が疲弊して引き下がるのが関の山になるだろう。

こうして、自分自身もおかしくなってしまったし、家族にも迷惑をかけてしまう。2年半も疲弊しながら闘っていくと分かったなら、泣き寝入りして次の職場を探そうと思う人もいるだろう。でも、これは尊厳をかけた戦いでもある。


和解が成立 勝利を勝ち取った

個人が勝利を勝ち取り、今までの苦労が報われた瞬間である。大きな代償もあったけれど、大きな敵と戦い抜けたことはこれからさき大きく歩幅を広げて歩いて行けると思う。

また、企業側の理不尽な要求に闘って行く人たちにも勇気を与えてくれるフィクション(表紙に書いてあるとおり)となるだろう。



受刑者に聞いた刑務所での酒と煙草の作り方

日本の刑務所ではあらゆることが禁止されて服役するけれども、いわゆるシャバでたしなんでいた酒とタバコは簡単に手に入るものではなくなる。刑務所の生活を描いた作品ではタバコは1つの通貨として、運用されていたり、内密の話をしているアイテムとして、喫煙しながら会話するシーンもあったりする。

刑務所の中ではタバコは貴重品であるから、それを作れる人は重宝されるだろう。

畳で作るタバコ

頭の体操という名作なぞなぞ集にタバコを作る問題があったのを思い出す。シケモク3つでタバコ一本を仕立てるという筋書きからの問題だけれど、タバコを手に入れていることが前提だった。

自分の部屋に畳があればそれをむしってタバコに仕立て上げる。しかし、市販品のタバコと比べて、味はおいしくはなかった様子、当然か。まあ、ずっと吸えなかった故の代用品と割り切ったら、受け入れられるのかも。ちなみに火をつけるには電池を使う。乾電池を直列につないで、導線に強い電力を加えることで、熱を生み出す。

そして、酒は果物を発酵させて醸造させるそうな。しかし、醸成する環境が整っていないと、ただの不敗になってしまうから、暖かい場所ではちょっと難しいかもね。


江戸拷問 体験記

江戸時代に行われていたとされている拷問方法を自ら体験したレポート。表紙の石抱かせに苦悶の表情を見せている。この表紙についてサークルに聞いてみた。
「これ軽いやつですよね?」「一番下は25キロの本物です」


エビ責めは当時の拷問方法の中でとても苦しいと言われていたらしい

時代劇でこのエビ責めを見たことがあって、ある青年がこのエビ責めをずっと耐えるシーンがある。それを番所の役人がそのまま目を離さずに見届けており、ついに役人が根負けして解放した。しかし、気を緩めるでないと叱咤される。でないと、安心したことでそのまま息絶えてしまうこともあるからだ。

三角木馬はあらゆる作品で用いられるメジャー拷問

三角木馬のつらさは体験しなくても、絶対に乗りたくないと思える。いや、拷問自体受けたくないけれど、どれも痛そうだけれど、股下に加わる辛苦は想像するだけでも、息が詰まりそう。男性はこれに乗るとしばらく勃起不全になるとか。

むかし、うんと子供のころに東京タワーのあたりで世界の拷問展みたいなものを見に行った覚えがあって、人形が水車責めをされているのを見て、本当に怖かった記憶がある。なんでそんなものを見に行っていたのかは未だによく分からない。おそらく、一緒に来ていた親戚が面白がっていったのではないかと思う。

膵臓がんで乳がんでしかも末期だった件について

中年になると、何かと血液の数値が気になる頃。いつも酒とうまいモノを控えていればいいけれど、健康診断の前まで、あらがえぬ誘惑。前日に突発的なラーメン断ち。そんなふうに今年も健康にはほど遠い生活だったと公開するのもほんの少しだけ。

でも、本当に命に関わる病気になってしまったら、それは後悔するだろう。そして、思い当たることもないのに恐ろしい病気になったら。自分だったらその運命にずっとおびえて過ごしていると思う。

前著では乳がんになった本人の体験記で、今回は膵臓がんになるも5年生存している友人の話になる。

膵臓がんは、生還率が低く5年生存しているのは極めてめずらしい。しかも、彼女の友人はステージ4B、いわゆる末期がん。

実はあまりショックではなくて、悩むことと言えば治療費や仕事や死んだ後のことなど。なにげに死生観がたくましい。

残してしまうものに一番心配する

46時間の抗がん治療の開始から数ヶ月、CT撮影でがんの進行は見られなかったものの、今度は乳がんになってしまった。彼女の闘病はまだ峠が見えない模様。

死に至る病に冒されたとき、自分はどう振る舞おうか、どう考えようか、何をするべきか、そんなことを考える年齢になっている。死ぬことは怖いのでなるべく、病気にならないようにいつも気を遣っている。だけど、氏の止まれ表示を人生の行く先で見つけてしまったら、自分はいつも通りに振る舞えるだろうか。

いずれは自分も死んでしまうけれど、行き止まりが見えないから気楽に振る舞っている。武士は死ぬことと見つけたりしてるけれども、現代人は刀で切られるよりも病気で死ぬ人の方がずっと多い。

このようなモデルケースを読んでいくことで、自分の心の置き所を見つけるヒントになるだろうと信じている。

1/28に著者の特別講演がある。書籍でも「乳癌日記」を出版し、重版もなされたとのこと。Web公開なので、登録しておけばいつでも視聴できるようだし、がんサバイバーの意見は是非とも参考にしたい。

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