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夜に浮かぶ謎の光について ‐ ベトナム上空より

2020年1月ー
ベトナム ホーチミン行きの機内より、到着直前に眼下に不思議な光景を目にしました。写真がこちら。

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機内からの撮影

同じ光景を目にして不思議に思った経験のある方がほかにもいるのではと思い、調べた結果を記録に残すことにしました。
良かったら最後まで読んでみてください。


船のライト?ランタン祭り?家の明かり・・・?

その機内で近くの席に座っていたとあるペアは、夜の海に浮かぶ無数の船のライトだと言っていました。
・・・しかし全く動かないし、船にしては大きすぎる気がするし、形は不規則でやけに角ばってて、どうも船には見えない。
また夜だったので不確実ではありましたが、海上ではなく陸地側に広がっていたように感じられました。

ホーチミン到着後に知り合いのベトナム人数名に写真を見せて聞いてみましたが、誰もそれが何なのかわからない。
軽くネットで調べてみても、ランタン祭りだとか、家の明かりだとか、やはり船のライトであるだとか、、いまいちピンとくるものが出てきません。

ようやく判明。光の正体は・・・

そうして調べ続けて、ついに確からしい情報を見つけました。
どうもこれは『ドラゴンフルーツ畑の光』だったようです。

"dragon fruit farms at night"とグーグル検索をかけると、私が上空から撮影した光景と同じような写真がいくつかヒットします。(2021年現在)
同時に畑がライトアップされている様子を地上から撮影した写真も出てくるので、ぜひ上記のリンクをクリックしてヒットする画像を確認してみて下さい。

私が撮影した画像は不鮮明で分かりにくいですが、検索した画像を見てみると、それぞれの光は大きさがばらばらであるもののおおよそすべてが四角形。不均等に散らばっているさまは、確かに夜の海に無数に広がる船に見えなくもないです。
しかしよく見ると四角形の一つの角をきれいに切り取ったような形があったり、いくつかは光の色が赤いものがあったり、極端に大きかったり長細かったりするものもあります。

畑をライトアップ? 栽培と光の関係

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ザ・南国

南国フルーツの代表みたいな見た目のドラゴンフルーツ。
こんなに派手なのに、食べると嘘みたいにあっさりとした味わいが特徴です。
ベトナムでも、シーズンになるとそこらじゅうで見かけます。

なんでもドラゴンフルーツ栽培には光がとても大切らしく、特に収穫のオフシーズンの夜には、開花と実りを補助するために夜にライトを当て続けるという栽培方法がとられているとのこと。
上空でその光景を見たのは1月で、ちょうどそのオフシーズンの真っただ中だったのでした。

ベトナムにおけるドラゴンフルーツ栽培の歴史や、実際にライトを使って収穫補助を行う様子が紹介されているこんな動画も見つけました。

動画の中で、ドラゴンフルーツ栽培が盛んな場所としてベトナム南部のBinh Thuan省が取り上げられています。こちらはホーチミンの東に広がる海沿いのエリアであり、私が乗っていた成田空港⇒タンソンニャット国際空港行きの飛行機も、おそらくこの地域上空を飛んだのだろうと思います。

まとめ

偶然目にした不思議な光景を調べてみたら、南国のエキゾチックなフルーツの背景をちょっとだけ知れたというお話でした。

最後に余談ですが、上で紹介した動画にも出てくる通りドラゴンフルーツの花は大きくて真っ白、それもほのかに甘い香りを放ちながら一晩だけ咲くのだそうです。どこまでも幻想的な植物ですね。
夜のライトアップと合わせればより雰囲気が出て素敵なんだろうなと、想像を巡らせています。

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