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脱マトリックス!人間を超えて現実世界を創造する理論と実践2020 (vol.4)

執筆:いち  あまね

この時代の人類の進化の方向性として、はっきりとこの世界の仕組みを理解したうえでマトリックス空間を抜け出し、自分を超え、人間を超え、無限の可能性を発揮するクリエイターとして生きること。

そのための情報をお伝えしていきます。

現実世界はインターネット世界と同じ

MIT(マサチューセッツ工科大学)の量子情報学のセス・ロイド博士は、この宇宙は巨大な量子コンピューターのように、宇宙全体の情報を体系的に処理する物理的システムだと語っています。
情報は「ビット」と呼ばれるコンピューターの最小単位に分割され、それを系統的にシステム化しています。

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真実には、無機質な情報でしかないシンプルな世界ですが、世界が複雑で多様に見えるのは、人の五感という入力端子と脳というコンピューターが処理し、出力する画面を見て、それが現実世界だと思っているからです。

現実世界は、真実の世界ではありません。


人間の情報処理システム

人間は、五感という限られた情報をインプットする入力端子を使って、外界の情報をインプットし、それを脳で処理し、その結果アウトプットされた画面をみています。

ですから、目を開いて見える現実世界は、実は「映像」であり、真実を見ているわけではありません。

人間のコンピューターを整理すると、このようなシステムになります。

◎ INPUT(入力):五感からの情報(視覚・聴覚・味覚・触覚・嗅覚)
◎ PROCESS(処理):脳による情報処理システム
◎ OUTPUT(出力):現実画面・感情・思考・表情・言葉・行動

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五感と脳を通してアウトプットされる現実画面は、その2つのシステムによって真実がひとつも感じられないようになっています。
その真実とは違う現実画面を、真実だと思いこみながらゲームをするのが人間です。

常に湧いてくる、感情や思考。
体を通して、外側に表現される表情や言葉、行動。
これらも全て、情報処理の結果アウトプットされるものです。

生まれてからこれまで、五感からどんな情報を得たか。
そして、脳でどんなふうに情報処理したかによって、これらのアウトプットは個々人で全く違ったものになります。


脳の情報処理システム

五感から得られる情報を基に、脳は、情報処理を行いますが、この処理が真実を大きく歪める原因になります。

脳は、五感からの情報を素直には受け取りません。
必ず過去のデータと照らし合わせて、情報を処理します。
生まれてからこれまでの過去の経験に基づいた記憶と照合し、感情や思考をアウトプットし、それに基づいて筋肉に情報伝達をして、表情や言葉、行動をアウトプットします。

ですから、これらは全て、「過去」の記憶というフィルターを通っているのです。
人間は、このシステムを理解しないと、常に、自分の「過去」に囚われてしまいます。


人は過去を通してしか判断できない

人それぞれ、保管されている「過去」の記憶が違うために、同じ情報がインプットされても、全く反応が変わります。

例えば、上司に褒められるというシーンがあったとしましょう。

Aさんは、「嬉しい!自分の頑張りが認めてもらえたんだ!ありがとうございます!」と素直に喜びます。
一方でBさんは、「こんなにいい事があったら、次に何か悪い事が起きるに違いない。どうしよう、嫌だな」と不安になります。
Cさんは、「何か裏があるに違いない。騙されないぞ!」と疑心暗鬼になります。

Bさんは、過去にいい事があった後に、すごく悪い事があったという経験、Cさんは、過去に誰かに騙された経験に囚われているかも知れません。

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「今」起きていることは「過去」とは違いますが、意識しないと、人間は常に「過去」のフィルターをかけた状態で「今」を判断してしまいます。

それに気づかないと、人は一生、過去の奴隷になり、今を生きることはできません。


一人ひとりの言動は違って当然

また、Aさん、Bさん、Cさんは、お互いに、お互いの感情や思考が理解できないでしょうが、この違いこそが、五感から入った情報が「過去」のフィルターを通ってアウトプットされている結果にほかなりません。

この違いを理解しないと、相互理解が阻まれます。

「なんであの人は、あんな言動をするんだろう」と、自分の過去のフィルターで他人を判断してしまうと理解ができません。
でも、人間は無意識に「自分が正しい」と思い込んでしまい、自分のフィルターであらゆる物事を判断しようとします。


争いを起こすマインドの原因

自分のフィルターは「正」で「善」。それ以外は「誤」で「悪」。
こうした無意識の判断が、二元論的に世界を分離させていき、夫婦、友人、仲間、仕事などでの人間関係を悪化させていきます。

例えば、夫婦の離婚原因第1位は、「価値観の不一致」ですが、実は、価値観など違って当然です。
生まれてからこれまでの環境が違い、環境から入ってくる情報が違い、その経験を基に「価値観」が作られ、それを基に情報処理が行われるのですから。

「過去にどんな経験をして、どんな記憶があり、どんな価値観が作られたために、こんな言動をするのかな?」それを、他人に想像することができるだけでも相互理解が深まり、人間関係は良好になります。

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この争いが社会に発展したら、国と国、民族と民族、宗教と宗教の対立、戦争の原因になってしまうのです。

誰もが、戦争を起こすマインドを持っているのが人間です。
まず、それを理解する事が、調和する人間関係、調和する世界を作る最初のきっかけです。

(つづく)

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【いち あまね プロフィール】

医師・認定産業医・文筆家米国IBA認定・ボディトークプラクティショナー
国立大学医学部医学科卒出口王仁三郎が霊山として、邸宅を構えた岡山県熊山遺跡の麓に生まれる。
某大学病院糖尿病代謝内分泌科を経て、臨床医として最新のバイオロジカル医療・予防医療から在宅・看取り医療まで幅広く臨床経験を積みながら、個々の病気の根本原因やより良き生と死に向き合ってきた。
究極のヘルスケアは、人類の進化であると捉え、最新の分子整合栄養療法・バイオロジカル医療から常在細菌学、生命科学、意識科学、理論数学、物理学、哲学などを統合した視点で、医療とヘルスケアの次元上昇を目指している。
薬を処方する代わりに、情報空間へのアプローチとして、情報を処方することを天職と捉え、書籍やメディアなどで情報を発信している。



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