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科学トピック

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#石川幹人

一見無駄な超心理学研究、でも‥

一見無駄な超心理学研究、でも‥

「私は超常現象を研究しています」と公言する輩が現れた。

さあ、あなたはどうします?

前のめりで耳を傾けるでしょうか、それとも引いて身構えるでしょうか?

私の経験ではたいていそのどちらかになりますね、中間はあまりいない。

荒唐無稽?上等だよ超常現象と聞いただけでオカルトのたぐいと同列視、マッドサイエンティスト扱い。

‥そんな経験は数知れず、というかもう慣れた(笑)。

おかげ様で内心ではバ

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「存在」の三形態

「存在」の三形態

「あなたは幽霊を信じますか?」というよくある問い。

「信じる」ってのは要するに「存在すると思う」ってことなんだろうけど、それは一体どのレベルでの「存在」を指しているのか?

そんな細かいこと考えたことないよ、というかもわかりませんが、超心理学者・石川幹人はこの「ものごとが存在するとはどういうことか」を深掘りし、概念の存在形態を三つに分類しました(※)。

それらは「心理的存在」、「社会的存

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30年越しのテレパシー実験

30年越しのテレパシー実験

有名なテレパシー実験に「ガンツフェルト実験」というのがあります。

ガンツフェルト(“Ganzfeld”)はドイツ語で「全視野」を意味し、視野全体が一様化している状態を指します。

まず、被験者(テレパシー受信者)の両目にピンポン玉を半分に切ったものを貼り付ける。

すでに異様な風体ですが、視野を覆うわけですね。

その上で赤い光を当てる。

すると視野全体が赤くなる。

なぜこのようなこ

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「祈り」は創造性の母、かも?

「祈り」は創造性の母、かも?

以前拙ブログで、新しいアイデアを出すためにはボーッとするのが効果的と書きました
(「ぼんやりのすすめ」)。

新しいアイデアへのひらめきを得る過程には準備、孵化、啓示、そして検証の四段階がある、と。

孵化の段階では、問題意識を持ちつつも敢えて考え事に集中せず、頭を使わない単純作業などをしながらぼんやりと過ごす。

すると新たな発想が、あたかも神からの啓示のごとく頭の中に降りてくる。

しか

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物理学者と霊との共同実験

物理学者と霊との共同実験

アリゾナ大学の心理学者、ゲイリー・シュワルツが2011年に発表した、霊(”spirit”)と共同して行った、霊の存在を可視化する実験について、紹介しましょう(※)。

この実験のポイントは、霊の存在を示すシグナルに対する、実験者の存在による擾乱の可能性を排除する点にあります。

つまり、実際の実験時に実験者はそこに不在であり、完全自動化の下で実験を行うのです。

この実験に協力してくれる霊は

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本当にあるの?ESP(超感覚的知覚)

本当にあるの?ESP(超感覚的知覚)

超心理学の祖と言われる、米デューク大学・J・ライン教授。

超心理学とは、今のところ物理学的に解明されないメカニズムによる、心どうし、もしくは心とモノの相互作用を研究する心理学の分野。

ラインはそれまで盛んにおこなわれていた、霊媒師を用いた交霊実験などの心霊研究を見直し。

一般の人を被験者として透視などの実験を行う、よりオープンな研究分野としての超心理学を確立しました。

その後設立された超心

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