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迎え火、死者達と踊る「祈りの儀式」

魔女の暦「Wheel of the Year」のルーナサで第一収穫期を迎えた農繁期にあたる8月13〜15日頃、日本では「お盆」を迎え、先祖達の霊をこの世でもてなす素敵な風習があります(※地域によって異なる)

日本のお盆は、海外魔女で言うところの「サウィン(ハロウィン)=故人の魂がこの世に帰る死者の日」と同じで、あの世とこの世の境界線が薄れる時。
死者達と踊る「祈りの儀式」は魔女にとっても大切なRitual(日常の意図的な儀式)です。

「火」が行事の中心となる日本の「お盆」ですが、伝統的な行事として「迎え火」と「送り火」など、「火」はご先祖様の送り迎えのための目印。

私の住む地域では13日、ご先祖様の霊が迷わず家に戻って来られるよう、野火で「迎え火」を焚き、家へと迎え入れます。魔女畑で収穫する事ができた豊かな実りでお供え物を料理し、キュウリで作った馬やナスで作った牛の精霊馬(しょうりょううま)を供えます。

精霊馬はお盆に家へ戻ってくるご先祖様の乗り物ですが、キュウリはご先祖様が早く帰って来られるように脚の速い馬として、ナスはたくさんの供物を乗せてゆっくりと戻れるように牛として見立てられていて、

幼き頃見ていた、亡き者たちを思う祖父母の姿を思い出しては、
亡き母が大好きだった我が家へと無事に帰って来れる事を願い「このキュウリじゃ乗り心地悪いかな?きっと沢山の食べ物を持って帰るだろうから(笑)大きな大きなナスにしなければ」と、想いを巡らせます。

夏の風物詩である「盆踊り」も、もともと踊る事でご先祖様の霊をもてなし、あの世へ送り出す神聖な儀式でした。時代が進むにつれ宗教的意義は薄れましたが、非常に魔女的な要素を含んでいます。今日は、日本に残る素敵なカルチャー「お盆」に実践する「祈りの儀式」の意図について魔女のエッセンスをば。

祈りの儀式の深い意図を知ると、最後の方ちょっと泣いちゃうかもです。自分を大切にしてあげたいと願う方は、是非、日常のRitualにお役立てください。必要な人に届きますように★

お盆に実践する「祈りの儀式」の意図

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「わたし」を育む、現代魔女のエッセイコラム。日常のRitualに(不定期更新) 「今」感じている事、気になったテーマについて綴っています。

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