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DEATH DAYS(2022/3/14鑑賞)
今、この信号を渡ってしまえば死ねるな、とか、この包丁を内側に向ければ死ねるな、とか、そういう考えがふと頭をよぎることが、昔からよくある。でも死なないし、死ねないし、死にたくないし。ニュースで聞いた、無差別殺人の事件だって、今日わたしが住む街で起きたかもしれない交通事故だって、何万分の1かの確率で偶然わたしじゃなかっただけで、そう思うと、ああ、ずっと家の中にいて安全なまま過ごしたいなと思ったりする
もっとみる「ちょっと思い出しただけ」(2022/2/11鑑賞)
この日の思い出ひとつで、これからの人生を生きて行ける。そう思えるような美しい記憶を重ねて、わたしたちは日々を送っている。そういう宝物みたいな風景をかき集めた映画だった。日付を覚えると思い出になってしまうからダメ、なんて言葉を聞いたことがあるけれど、本当にその通りだと思った。
どれだけ最悪な終わりを迎えたとして、結局あの日がとても幸せだったことを憶えているから、悔しいし、寂しい。だけどそんな気