2回の流産から立ち直るためにやった11のこと
こんにちは、パン子です。
私が反復流産(2回連続流産)を経験し、現在不育症検査待ちの身であることは以前もお伝えした通りです。
今回は、私が2回の流産経験から、どのようにして立ち直ったかというお話を中心にしていきたいと思います。
流産という経験の精神的ダメージ
どのようにして立ち直ったか、とは言っても、私は本当の意味ではまだ流産から立ち直れていません。
いつか赤ちゃんを無事に産むことができたら、
その時にやっと、本当の意味でこの辛い経験を乗り越えられるのだと思います。
流産という経験は、女性の心と身体に大きな傷跡を残します。
文字通り心身共にダメージを受けるのです。
2回の流産は、20代半ばの小娘のメンタルを破壊するには充分すぎる経験でした。(年齢を問わず流産は女性にとってつらい経験ですが)
1回目の流産の後も、2回目の流産の後も、私は死を考えるほど精神的に落ち込みました。今でもたまに、気分が沈んでいると考えることがあります。(本当に死ぬ勇気はないので、自殺は絶対にしませんが)
流産の悲しみから解放されるのは、先ほどもお伝えした通り、やはり無事に赤ちゃんを産むことでしか叶わないと思います。
でも、落ち込んだ気分を少しだけマシにしたり、少なくとも死を考えるようなことにはならないようには出来ます。
ここでお話しする方法は、あくまでも私個人の場合のお話ですので、すべての流産経験者の方に当てはまるとは思いませんが、いま流産で赤ちゃんを亡くしたばかりで苦しんでいる誰かの役に立てたなら幸いです。
①妊娠中に我慢していたものを食べまくる
妊娠中は、赤ちゃんを守るために飲食にいくらか制限があります。
お酒はもちろんNG、他にもコーヒー等のカフェインの含まれるもの、
マグロ等の大型回遊魚、うなぎやレバー、生モノ全般etc...
生魚については新鮮なものであれば大丈夫という意見もあるようですが、心配性の私は大好きなお寿司も我慢していました。
私は流産の後、これらを我慢せず爆食いしました。笑
(過食症ではありませんよ…!)
お寿司、ローストビーフ、生ハム、卵かけご飯、コーヒー
美味しいものは正義です。心置きなく好きなものを食べられるというのは幸せなことです。
美味しい食事は、私の心も身体も満たしてくれました。
(ついでに体重も増えましたが、つわりで痩せていたのでプラマイゼロです。笑)
②おしゃれを楽しむ
妊娠中はネイルはあまりしない方が良いと言われています。
(妊婦さんの爪を観察して健康状態をチェックすることがあるため、らしい)
私の末の妹はネイリストで、元々私は月1で妹にネイルをしてもらっていましたが、妊活中・妊娠中は我慢していました。
流産後の今、ネイルを存分に楽しんでいます。
手はよく自分の目に入りますし、手先が綺麗だとそれだけでテンションが上がります。
それから美容院に行って髪の毛を染めてイメチェンしました。
私はそれまでの人生で暗髪のことが多かったのですが、人生初ブリーチをして(毛先だけですが)グラデーションにしてみたりしました。
髪型を変えるとだいぶ印象が変わりますし、違う自分になれたような気がしました!
極めつけは、わたねこ(夫)と一緒にピアスの穴を増やしました。
(わたねこは人生初ピアス。26歳にして。笑)
私は耳たぶは両耳開いていたのですが、人生初軟骨ピアスを開けちゃいました。
一緒にピアスの穴をあけるなんて、さながら10代のヤンキーカップル卍のようですが。笑
髪の毛を染めるのと同様、これもまた生まれ変われたような気がしました。
見た目を変えたからといって本当に人格が変わるわけではありませんが、新しい自分になれたような気がする、そんな気がするだけでいいのです。
③ヨガをする
20代前半で初めてヨガスタジオに行ったとき、インストラクターさんが、
「ヨガは心と身体を整える行為」だとおっしゃっていました。
それを初めて聞いたときは、
何それ、宗教やん…コワ…
と思っていた私ですが、体験レッスンですっかりヨガに魅了されまんまと入会。
今でこそスタジオは退会してしまいましたが、現在も自宅で動画を見ながらヨガを続けています。
しかし妊娠中はつわりで出来ず、身体はすっかりなまっていました。
なまった身体でヨガを再開するのはちょっとばかしキツイですが、
「無理はしない」というのもヨガのモットーです。
少しずつ自分のペースでヨガをしていき、以前の自分の身体を取り戻していきます。
ヨガをしている間は、頭を空っぽにできます。
呼吸に集中するので、妊活のこと流産のこと、何も考えずに済むのです。
しかもヨガをやっちゃってる自分ってなんか意識高くてかっこよくないですか?(アホ)
そんな感じで自己肯定感も高まりつつ、心と身体を整えていきました。
しかもヨガは妊活中にも良い運動として知られています。
またいつか赤ちゃんを迎えられるように、身体の準備をしてみませんか?
④音楽・ラジオを聴く
私は音楽は割と好き嫌いなくなんでも聴きます。
邦楽、洋楽、K-POP、R&B、ラップ、アニソン
クラシックも聴きます。
(のだめの影響で好きになっただけで全く詳しくありません。笑)
家で1人でぼーっとしていると、なんとなくテレビをつけてしまいがちですが、2度目の流産の後、テレビのガチャガチャした音にストレスを感じるようになりました。
でも、テレビを消せば家はしーんとしています。(たまに猫の鳴き声が聞こえるけど)
そんな時に音楽を聴きます。
自分の気持ちとリンクするような歌詞が聴こえてくると気持ちが楽になったりもします。
それからラジオをよく聴くようになりました。
テレビの音はストレスなのに、ラジオから聴こえてくる話し声はなんだか落ち着くのです。不思議ですが。
今はスマホでラジオが聴けますし、Youtube、noteでもラジオを配信されている方がいるので、もしあまりラジオを聴いたことがないという方は試しに聴いてみてください。
⑤掃除をする
これは以前、どこかで心理学者の先生がおっしゃっていたことなのですが
お風呂で体を洗うことと、掃除をすることは、最も手軽に精神衛生を健康に保つ方法だそうです。
お風呂はせいぜい1日に1回くらいしか入りませんが、掃除は好きなだけ出来ます。
私は引っ越しをして家が広くなったため、幸か不幸か、掃除をする箇所が増えました。笑
毎日掃除をしているつもりでも、汚れているところは意外とたくさんあります。
掃除をして家がきれいになると気持ちが良いですし、不思議と心も晴れやかになりました。
⑥飲み会の席に積極的に参加する
皆さんご承知の通り、アルコールは妊娠中絶対NGです。
特に大人数の飲み会の席ともなると、タバコの煙もありますし、妊婦さんは行かないほうが良いでしょう。
もちろん私も妊娠中お酒の席は断っていました。
でも流産後、妊活を再開するまでの間は自由の身です!
最近はコロナの影響でなかなか気軽に飲みに行くことは出来なくなりましたが…
1度目の流産の後はまだコロついていなかったので私はとにかく飲み歩いていました。笑
自宅に友人を招いて家飲みをしたりもしました。
最近ではオンライン飲み会という方法もありますし、少しだけお酒の力を借りてみてはいかがでしょうか。
でも、飲みすぎはNGですよ!(ちなみに私はお酒はクソ弱いです。)
⑦友人に流産の経験をカミングアウトする
これは本当にその人によると思うのですが、
流産の話は一切したくない、という方もいると思いますし
話したい、という方もいると思います。
私は後者のタイプで、話してしまったほうがラクだ、ということに途中から気づきました。
とは言っても、なかなか気軽にできる話ではありませんし、
話す相手によっては、悪気のない言葉をかけられ、逆に傷ついてしまう可能性もあります。
もしあなたが、流産のことを話してみたい、と思って
相手が信用できる友人であれば、勇気を出して話してみるのも1つの手だと思います。
それでも、悪気があるのかないのか、失礼なことを言ってくる輩が稀にいるかもしれません。
そういう輩とは距離を置きましょう。
ある意味、人間関係の整理にも繋がるかもしれません。
(コイツ、こんな失礼な奴だったんだ…と気づく、みたいな)
もしカミングアウトするのであれば、そういった目に遭う可能性もありますので、この方法は少し用心が必要です。
⑧スケジュールを埋める
定年退職後、隠居生活で生きがいを見出せず、うつ病になり自ら命を絶ってしまうご年配の方がいらっしゃいます。
人間、暇になると余計なことを考えてしまうものです。
私なんて、流産を機に仕事を辞め専業主婦をしていましたから、時間を持て余していました。
これはイカン、と思い、真っ白なスケジュールをとにかく埋めていきました。
予定なんて何でも良いのです。
外食、美容院、友人と遊ぶ、実家に帰省、
埋まっていくスケジュールを見るとなんとなく充実した生活を送れている気になります。
何でも良いので無理くり予定を作ってそれをスケジュールに書いてみてください。
ちょっとした満足感、充実感が得られると思います。
⑨水子供養をする
流産をした際に、水子供養をされる夫婦がどれくらいいらっしゃるのか、私にはわからないのですが、絶対にしなくてはいけない、というわけではありません。
でも、もし可能であれば、私は水子供養をすることをお勧めしたいです。
1度目の流産の後は、マイホーム購入やらで少々ドタバタしており、水子供養に行けたのは流産から5ヵ月が経ったころでした。
水子供養はいつしなければいけないとかいう決まりはありません。
ご夫婦で話し合って決めて良いものだと思います。
私たちはお寺で供養してもらいましたが、供養の形も様々あって良いと思います。
5ヵ月の間、私は赤ちゃんを想ってお花を自宅に飾ったりしていましたが、水子供養に行けていないことが心のどこかで引っかかっていました。
夫に予約をとってもらい、やっと水子供養に行けた時、私は不思議な気持ちになりました。
あの気持ちは言葉ではなかなか説明できません。
赤ちゃんと本当にお別れになってしまって寂しいような気持ち
やっと赤ちゃんを天国に送ってあげられた、という安心したような気持ち
と言ったら良いのでしょうか。
私たち夫婦は、特定の宗教を信仰しているわけではありませんが、多くの日本人同様、お葬式の時だけは仏教徒になります。
気持ちに一区切りをつける意味で、水子供養はしてよかったなと思っています。
火葬もしない、お骨も残らない初期流産は気持ちの切り替え方が難しいですが、水子供養はそんな気持ちを切り替える一つのきっかけになりました。
⑩猫(ペット)を愛でる
我が家には甘えん坊なオス猫が2匹おります。
まるで我が子のように自分を頼ってくれる存在がいるというのは、生きる意味につながります。
大げさに聞こえるかもしれませんが、本当にそうだと思います。
この子たちは、私がご飯をあげて、身の回りを整えてあげて、お世話をしてあげなければ生きていかれません。
この子達のためにも、死んではいけない!という気持ちになります。
ペットセラピーは、心理学的にその効果が証明されています。
もふもふふわふわな猫のお腹に顔をうずめると、これ以上ない幸せを感じることが出来ます。
ただこれは、既に猫を飼っている方しか実践できない方法になってしまいますね。
もし猫でなくても、愛するペットが既にいらっしゃる方はたっぷり可愛がってあげてください。(言われなくても既にそうしていることと思いますが)
そしてもし、いつか猫ちゃんを飼ってみたいと思っていた!という責任感のある方がいらっしゃったら
これを機に猫ちゃんを飼い始めてみるのも良いと思います。
その際はぜひ、ペットショップではなく保護猫を検討してみてください!
⑪夫婦の時間を大切にする
私はいつも、自分ばかりが辛いと感じて忘れがちになってしまうのですが、わたねこ(夫)もまた、我が子を亡くした父親なのです。
お腹に赤ちゃんを宿してはいなくても、私が妊娠している間、彼も父親でした。
もし自分の心に少しだけ余裕が持てたなら、旦那様の事も少しだけ気にかけてみてください。もしかすると、あなたの想像以上にお父さんも傷ついているかもしれません。
この先、子どものいる人生いない人生、どちらになるかわかりませんが
わたねことはこれからもずっと夫婦で、2人で生きていかなければなりません。
流産のせいで夫婦の関係が壊れてしまっては、亡くなった赤ちゃんも悲しみます。
1度目の流産の後、結婚記念日が近かったこともあり私たちは箱根に温泉旅行にいきました。
普段は「超」が付くほど節約家(ケチ)で、新婚旅行のハワイでも格安ホテルに泊まろうとしたわたねこですが(もちろん阻止しました!)
この時は私がわがままで泊まりたいと言った高級温泉宿を予約してくれました。笑
ゆっくり温泉に浸かり、美味しい食事をいただいて、存分に夫婦2人の時間を楽しめました。
子どもがいてはなかなかそうもいかないでしょうから、気軽に温泉旅行に行けるのは、子なし夫婦の特権です。
おわりに
以上が、私が流産後になんとかメンタルを保つために行った11のことです。
本来であれば、病院や国が流産経験者のメンタルケア(グリーフケア)をしてくれるのが一番ですが、現在の日本ではそういった取り組みはまだまだ少ないようです。
これを読んでいる流産経験者の方の深い悲しみを、少しでも軽くするお手伝いが出来たなら幸いです。
それでも本当に心が病んでしまうと、これらのことを実行する気力すら持てないかもしれません。
そんな時はどうか、周りに助けを求めてください。
あなたを助けてくれる人が必ずいるはずです。
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