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人生のような旅 旅のような人生

こんにちは、panです。

数年前、友人と2人でベトナムを旅した。
外国の旅行は、2回目だが、
今までの自分では考えられないコンセプトを決めた。

スタートとゴールだけ決めて(ホテルを予約して)
途中はすべて現地調達。
スタートは首都のハノイ。
そしてゴールはホーチミン。

初日のハノイから、圧倒された。
ベトナムの生活感のあまりな日本との違いに。

みんな全力で生きてる。
なんか言葉で表すのが難しいが、パワーが違うという感じ。
そういうのを肌で感じた初日。

そして、2日目もハノイをぶらぶらと。
そこで女性2人に出会った。
原付にそれぞれ女性がまたがって、いわゆる逆ナンされる形。
言葉がよく分からなかったけど、
いろいろ案内してあげるよということだった。

友人と2人で少しだけ相談して、
その話に乗ることにした。
女性1人の後ろに我々が1人ずつ乗り、
2台で、ハノイの隣町まで、連れていってくれた。
ろくろを回して、陶器を作った。
その後、ハノイに戻った。
その時のバイクから見た景色は今でも覚えている。
空はオレンジで、ちょいと視界を下に向けると
田んぼの緑がグラデーションがかかって、表現できないくらい感動した。

ハノイに戻ってきて、
おもむろに、洋服のお店に連れていかれて、
なんか、服を買え的なことを言ってた。
「騙された。」
ということだったが、なんか、雰囲気が怪しくて
ちょっと怖かったので、買うことにした。
日本円にして、1万か2万かの服を買わされた。

ま、でもこんなこともあるな~ってことで、
夜行列車に乗って、ホイアンに向かう。
今日あった出来事を肴に、友人と話ながら、
「あ~、何とかならなかったもんかね~。」
みたいな話をしてたら、
偶然にも同じ寝台に、日本人の方がいた。
そこで、今日あった出来事を共有して、
「しょうがないっすね」
的な話をして、寝ることにした。

ホイアンに着いて、
また目的も特に決めずに、歩いていたら、
私の視界がどんどん白くなっていって、
どうやら熱中症にかかったらしい。
気が付けば、気温は5月にもかかわらず、余裕で30℃を超えてた。

日本との気温差も気づかず、
どこかのショッピングモール的なところで、
ベンチで休むことにした。
死ぬかと思った。
ちょっと落ち着いたところで、
ホイアンの夜を楽しむことにした。

ホテルは現地調達だったが、
ここは大成功!
リーズナブルなお値段で、なかなかのホテルが取れた。

日本人街というところがあって、
とてもきれいだった。
何よりランタンに感動した。

次の日、その日はボチボチホーチミンに近づいておかなくちゃいけない
ということで、移動も考えると昼まで時間をつぶして、昼は移動という
ことになった。

そこで、午前中は海水浴。
友人は日光浴をし、私はぶらぶらと歩いて
何かないかと現地調達。
そこで、人生初のパラセーリングをすることにした。

高いところは大好きだし、
クルクル回るんでなければ、何でもアリな人間なので、
即決でやることにしたが、
絶句した。
自分を支えるものが少ない心細さと
高さと風の強さと、やっぱり高さに圧倒されて
楽しむというより、必死にロープにしがみついているのが
やっとだった。
でも、最高に楽しかった。

そして、午後は、
ハノイから連戦連敗のタクシーの値段交渉のリベンジマッチ。
英語も難しかったけど、地味にベトナムの通貨単位の「ドン」
が難易度を上げてくれた。
タクシーの運ちゃんが言う値段を
日本円に換算してながらの交渉は難しく、
結局、1桁間違えて、また大惨敗。

で、飛行機でホーチミンへ。

ホーチミンはハノイと違って、
ちょっと横浜に近い感じのきれいな都会だった。
そこで、連絡を取り合って、夜行列車で出会った日本人の方と
また合流して、夕飯を食べた。

そして次の日、朝、帰りの飛行機に乗るべく
空港へ移動。
ここで、信じられないことが立て続けに起こる。

まず、飛行機に5分間に合わなかった。。。
(後日談だが、私の朝の長いトイレが長すぎたのが直接の原因だったらしい。)
そして、クレジットカードからキャッシュを引き出したまんま、
カードをさしっぱなしで出てきてしまい、
その1時間後くらいに紛失したことに気づき、
空港に戻る。
なんとかカード会社に連絡して、止めてもらう。
現金に限りがある中で、私、またまた熱中症にかかる。

そこに畳みかけるかのように、
熱中症の私に水を高値で売ってくるおばちゃんとの値段交渉も
しんどかった。

なんだかんだで、夜の飛行機(乗り遅れた後で、なんとか便をその場で再予約できた)まで2時間くらい。
そこで、今回あった旅の総括をショッピングモールの中で
ゲラゲラ笑いながらしたのを鮮明に覚えている。

なんか、いろいろあったけど、不思議と充実感でいっぱいだった。


とまぁ、思いつくまま、ベトナムの旅をなぞってみたが、
目的を決めずの旅行は、楽しかった。

なぜ楽しかったのか。
これまでの旅行は、大抵、計画を練って行くものだったけど、
今回はそういうの全くなしで乗り込んだ。
おかげで上記の通りのありさまだったわけだが。

もちろん、計画をしっかり立てていく旅行も楽しい。
でも違いは何か。
と考えたら、
楽しむものを決めて、その通りに実行し、充実感を覚えるか、
楽しむものを現地調達して、嗅覚のみで反応して、
ハプニングも大歓迎で、そのもの自体を楽しむか。

どちらがいい
と決めるものではなく、
コンセプトをどうするかで、楽しみ方が違うってこと。


話を急展開させるが、
テスト勉強などは、計画を立ててやった方がいい。
なぜなら、その道中を楽しむとかプロセスを充実させる
ことを目的とするんではなくて、
確実に訪れるゴールで結果を残すのがテストだから。
もちろん、あとから振り返れば、そこに向かう道中での
充実感は当然ある。
それがあるから、頑張れて、次もまた頑張る
ということができる。
ただ、ここでの大前提は、結果を出すことを目的としているかどうか。

ここを見誤って、目的を決めず、
行き当たりばったりの勉強の仕方をしても、
そもそも今の位置が分からない。
ベトナムの旅は位置が分からないことを歓迎するコンセプトだったが、
テストは、位置を知り、あと残りの道のりをきちんと数字で
分かっておかなければ、結果は出しにくいという大きな違いがある。

目的を決めるのは、
その目的との距離をちゃんと知る。
そしてその目的に対して、なるべく最短距離でないと
いけないから、方向もちゃんと決めないといけない。
その最短距離をきちんと測って、実行するから
成功の確率が上がる。

計画を立てるというのは、
そういうことだと思う。


でも人生は、すべては最短距離では語れない。
すべての最短距離が分かったら、
逆に人生はつまらない、退屈と思うんじゃないかと思う。
だから、リスクも伴う。
真逆に進んで、とんでもない遠回りをして、
失敗することだって大いにある。
でも、その真逆に進んでしまう出来事すら、
楽しさに置き換えることだって可能だったりする。

ベトナムの旅は、
本当に、人生そのものだった気がする。
カッコいい言い方をすると、人生の縮図だった気がする。
ああいう人生を歩めると、豊かになるし、
日々、学びも多くあるんだろうなと思う。

また、あんな旅をしてみたい。


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