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WiLL-basedマネジメントとは何か?Vol.2~WiLLを大事にすると起こること~

リスナーからの組織に関するあらゆるお悩みに応えていく、Pallet Radio「はたらきがい向上委員会」。全8回にわたりPalletが提唱している「WiLL-basedマネジメント」について解説します。

パーソナリティーを務めるのは、当社代表の羽山暁子と、当社メンバーで組織開発のエキスパートとして様々なコミュニティのプロジェクトマネージャーを務める(株)そしきのコーチ代表の小松由(こまつ ゆう)氏。

当ラジオはPalletに関わってくださる方限定で公開しており、その内容を一部修正して書き起こしたものをお届けいたします。



▼前回の記事はこちらから▼


WiLLを大事にすると起こる変化


小松
:あっこさんに前から聞きたかったんですけど、Palletで使う「WiLL」って「i」が小文字ですよね。これって何か理由があるんですか?

羽山:これはですね、ろうそくの光をメタファーにしているんです。我々はWiLLに火を灯す存在でありたいという想いから、「i」を小文字にしています。自分の価値観を大事にしながら行動できている時って、心のなかに炎が灯り、エネルギーが湧いている感じだと思うんです。元々心の炎はみんな持っているけど、様々な要因で消えかけてしまっている人もいる。それを再び燃え上がらせて、少しだけ大きくしていく存在でありたいという想いが込められています。

小松:こういう細かいところにも意味を持たせているんですね、素敵!改めてPalletではWiLLを「価値観×未来への意志」と定義していますが、WiLLを大切にするようになってから起きる変化って具体的にどのようなものでしょうか。

羽山:私たちがコミュニケーションを取らせていただくのは管理職の方たちが多いのですが、大企業になればなるほどWiLLの話をすると、「自分のWiLLなんて考えたことありませんでしたし、会社や上司が言うことをやるのが仕事だと思っていました」とおっしゃる方がほとんど。ここでみなさんに一回混乱が起きます。

 考えたことがないだけで、全ての人が様々な経験をしてきた中で、大切にしてきた価値観は絶対にある。それについて改めて思考し、出てきた価値観を大切にしながら、自分の人生をどうしていきたいかを考える対話の時間を取るんです。するとみなさん、本当に輝くんですよね。「あ、これがしてみたいな」が見つかると、エネルギーが高まっていくのをはたから見ていても感じるし、実際に行動が変化していく。

 そして自分のWiLLに気付いたことによって、仕事に対して前向きな気持ちになれると、次は周りのチームメンバーのWiLLが気になりだすんですよね。メンバーひとり一人がどんなWiLLを持っているのか聞いたこともなかったし、自分のWiLLがこういうものだよと語り合ったことがないことに気付くんです。

 すると、その人はメンバーを集めて自分のWiLLを話して、その後改めてひとり一人と向き合い、「あなたの大切にしている価値観ってどういうことなの?」「あなたがこの会社で実現したいことってどんなこと?」と聞いて回るわけです。自分のWiLLを聞いてもらった体験をしたメンバーは、会社に対するエンゲージメントが上がり、パフォーマンスも向上していった実例があります。そういうお話を聞くと、すごく嬉しくなりますね。

WiLLという判断軸を持つメリット


小松:私自身もWiLLベースで考えていくと、はたらくということと、生きるということが統合されつつあるなと感じています。例えば私は自宅で仕事をしながらオフィスも借りています。集中したいときはオフィスへ行き、家族のそばにいて仕事がしたいときは自宅を選んでいるんです。そういった自分で選べる自由さって、私にとっては大事なWiLLの要素の一つだったりしますね。

 あとWiLLベースで考えるようになって、仕事の意味づけがちょっと変わったなと思っていて、仮にちょっと気乗りがしない仕事だったとしても、その仕事の中で自分のWiLLと紐づく部分はどこだろうと探しながらやっていくと、だんだん楽しくなっていったり、WiLLの要素が見つけられると仕事の成果に繋がっていったりする体験がありますね。

羽山:どんな仕事でも自分のWiLLに引き寄せて、どこか重なる部分はないかと考えてみると、実は重なっていることに気付けたりしますよね。もしくは本当に重なりが少ないのであれば、その仕事はやめておくという自分の判断軸にもなります

小松:判断軸をWiLLベースで考えて決断していくと、あまり後悔がなさそうな感じがしますね。リスナーさんからも続々と「WiLLを大事にしてよかったこと」が書き込まれていますので、いくつかご紹介しますね。

「どんな環境下でも、自分の仕事の意味を忘れずに常に改善しながらはたらき続けられています」

「やらされ感ではなくて、もっとやりたくなるとWiLLが伝播して、個人や組織のパフォーマンスが上がり思わず力が出てくる感じ」

「自分自身が納得しながら進むことができる」

本当にどれもそうですね、たくさんのコメントありがとうございます。
あっこさんの中でWiLLベースドマネジメントはこうあるべき。という定義はありますか?

WiLLマネジメントに必要な在り方とスキル


羽山:各組織のコンディションや、組織を形成しているメンバー個々人のコンディションは独自のものがあるので、各社各様であっていいと思っているのが今のところの私の想いです。そのうえで必要だと考えている在り方は、まずはマネージャー自身が自分のWiLLである価値観と未来への意思を、おぼろげでもいいから言語化できていることが大事。もう一つは、全ての人に大切にしたい価値観と未来の意志が必ずある、と信じて関わり、尊重することが在り方のベースとして大事だと考えています。
 
 必要スキルとしては、WiLLを引き出す質問力や傾聴力などのコーチングスキルは絶対に必要だと思っています。それが自然とできてしまうナチュラルボーンコーチなら学ぶ必要はありませんが、コーチ的スキルはあった方がいいですね。

管理職ほど幸せにはたらいていい


小松:なるほど、ありがとうございます。ほかにもコメントが来ているのでご紹介しますね。「WiLLを大切にするといいことは、自分自身も楽しいし、相手の心も豊かにできること」

羽山:まさにそれがWiLLベースマネージャーですよね。私が就職活動の時に企業のおじさまたちを見て、どうしてこの人たちは楽しくなさそうで、こんなに歯を食いしばって色々なものを犠牲にしながら生きているのだろうと思ったんです。でもその次に思ったのは、この人たちがもっと幸せであればいいのに、と強く思いました。今でも毎日管理職の方たちにお会いしますけど、自分をすり減らしながら管理職としての役割を頑張っていらっしゃる方がとても多い。みんな辛そうで、大変そうで…本当に頭の下がる思いです。だからこそ、管理職の方こそ幸せにはたらいていいんだよって、声を大にして伝え続けていて、それが実現できるのがWiLLベースドマネジメントだと私は考えています。

 管理職の方こそ、自分が大切にしたい価値観や、組織で実現したいことを自分自身にちゃんと言語化して教えてあげる。すると、はたらきがいを感じて幸せに向かっていくし、その在り様を見てメンバーの方たちが、マネージャーのように頑張りたいなと思っていく。マネージャーがWiLLベースドで関わってくれることで、メンバー自身も幸せに向かっていくはたらき方ができる。なのでまずは、経営者・マネージャー・管理職の方が自分自身を幸せにしてほしいと思っています。

小松:まだまだ語りつくせないところは次回にて!皆さんお付き合いいただきありがとうございました!

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