考察: 空回りする心
「私も頑張ってるのに!」こういったセリフはよく聞く。しかし、周囲の者は評価しない。
また、「頑張らなくてもいいんだよ」と猫撫で声を出す人もいる。しかし、周囲の者は納得しない。
何かが間違っているのだ。
ぼくはどうやらそのことはが、本人の心の空回りに起因しているのではないかということがわかってきた。
通常、「頑張る」というのは成果を表すことを指す。
勉学でいえば、頑張って勉強すれば点数が上がる。そうすると「頑張ったな」と周囲の者は納得する。
努力と成果が一致するからだ。
しかし、頑張ったと言う割には点数が上がらなければ頑張ったと納得する者はいない。
メンタルの不調に陥ると、過剰反応や拡大解釈、勘違いが頻繁に起こる。それは、ほとんど間違った現実を作り上げる。
これらに共通するのは「空回り」だ。
頑張っていると本人が思い込んでいても、結果は予想とは随分とかけ離れる。
何かが間違っているのだが、本人は頑張ったと、ここでも間違った思い込みをする。
空回りはいくら回転数を上げても前には進まない。
周囲の人は、「頑張らなくてもいいんだよ」と猫撫で声になるよりも、どうやって相手に空回りをしていることを理解してもらうかに労力を使うべきではないだろうか。
また、「頑張っている」というのは、通常、成果をもたらすことだ、ということを理解してもらうことが大切ではないだろうか。
試しに「頑張ってるのに!」ではなく「空回りしてばかりいる!」と言ってみるといい。
これまで理解を示さなかった周囲の人が、「確かに!」と評価してくれるはずだ。
そうした人は、「空回り」を変更させることを頑張ればもっと楽に生きていけるはずだ。「頑張っている」の使い方を変えればいいのだ。
ぼくも頑張っているのに、なかなか理解してもらえない。何かが空回りしているのではないかと思えないでもない。