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後ろ姿。

母の背中を知らない

ボクを
育ててくれる
保護者らの背中
幼い頃から
何度も眺める

静かな優しい光の
部屋の片隅で

作業をする
保護者ら

部屋に滅多に
明かり灯さない

もともと
テレビも見ない

だから
静まりかえる
窓から差し込む
薄明りの中

黙々と
作業する

お勝手に立てば
調理の音

クツクツと
何かを煮込む音
トントントンと刻む
まな板の音

洗濯場だと
余洗いする
洗濯板で
もじゃもじゃする
石鹸あぶくの音

タライにはった
水音ちゃぽちゃぽ

最初に
電気の灯り
灯るのは

お裁縫してる
作業場

手元照らす
黄色い灯り
ミシンの音も
時折きこえる

中二階の叔父さまの
隠れ家的な
読書するための
壁面が本棚になった部屋

ここも明かり
早く灯る
白色蛍光灯

叔母さまの書斎
万年筆の
インクの香り
ここも
お手紙を書いてると
明かりが早い

みんなの背中
眺めながら
中庭を眺めるための
縁下に座り

真ん中にある
水がめの水面に映る
夜空の輝きが合図

母屋の木でできた
雨戸を戸締りする
お手伝い

日々の
暮らしの中に
信頼が生まれる

積み重ねる
絆は薄く薄く
刷毛で何度も
重ね塗りするように

やがてそれは
互いの生きた証となる

歴代のおばあちゃまたち
亡くなるたびに
居場所が大移動
明かりの位置
変わってく

ボクの体操服の
ゼッケン
紐で結ぶタイプ
おばあちゃま
ミシンかける

まあるい
背中と
分厚い眼鏡
今も忘れない

いまも大切に
保管してある

ひとの背中には
あたたかさがある
生きる姿勢を感じる

誠実さ
にじみ出る
マジメに
生きる証

今夜も
叔母さま
編み物の手止めて
珈琲を淹れてる

ぼんやり
手元に明かり灯って
湯気が上がる

湯たんぽ抱えて
おやすみなさい
伝えにいった
暗い廊下
冷たい床

良い香りに
穏やかになりながら
声かける

おやすみなさい

ふりむく叔母は素顔
あぁおやすみなさいね

こっそり
のぞいた
オトナの時間
とても素敵だ


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★コメント削除する場合あります
★スマホもパソコンも
保護者らに時間制限で借りるので
フォローしても読み切れません


キミへ
元気ですか
ボクは風邪気味です

最近パソコンも
スマホも無くても
いいんじゃないかと
思ったりしています

操作の仕方は
理解したいと考えます

だけど
スマホより
パソコンの方が
便利な気がして

キミの好きな音楽も
画像処理も
パソコンの方が
作業しやすいのです

最近写真にもハマってて
カメラの方が欲しいかも
しれないです

保護者らとすごして
リアルで生活する
豊かさを学ばせて
いただいてる
そんな気がします

鉛筆の削り方
おじいちゃまに習いました
ナイフで削るやり方です

リンゴの剥き方は
おばあちゃまに習いました

ナイフは手首を
切るものじゃなく
大切な道具なんだと
感じました

オーバードーズ気味に
服用させられた薬漬けの
継母の虐待の日々の中では
ナイフはボクにとって
凶器でしかなかった
まさしく狂気

いまでは
穏やかに過ごすための
大切な道具になった

共に過ごす人で
ひとは変わってゆく
そんなことを知った冬です



それじゃ
また
あした









読了ありがとうございます 世界の片隅にいるキミに届くよう ボクの想いが次から次へと伝播していくこと願う 昨年のサポートは書籍と寄付に使用しています 心から感謝いたします たくさんのサポートありがとうございました