発電所からの便り|Pacifico Energy

パシフィコ・エナジー公式note。自然に配慮した安心・安全な発電所の建設と運営を行なう中での私たちの想い、発電所で暮らす生き物の話、地球環境のちょっとした豆知識。未来を生きるあなたへ、お伝えしていきます。https://www.pacificoenergy.jp/biotope/

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      再生可能エネルギーに秘められた可能性や魅力について、パシフィコ・エナジーで働く「中の人」や関係者が、それぞれの想いを語るコンテンツです。

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      パシフィコ・エナジーは、地域の環境や生態系との共生を大事にしながら、全国各地で環境配慮型の太陽光発電所を開発・運営しています。そんな発電所のまわりに生息するさまざまな動植物をピックアップ。

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    なぜ、私が再エネ事業に取り組むのか?パシフィコ・エナジー社長:松尾大樹

    自然豊かな長崎の風景が原点みなさん、はじめまして。パシフィコ・エナジー株式会社の代表取締役社長兼CEOを務める松尾大樹(まつおひろき)といいます。私たちパシフィコ・エナジーは太陽光発電所の開発・管理・運営を行なっている再生可能エネルギーのプロフェッショナル企業です。2012年に創業、私で3代目の社長となります。 新たにこのnoteという場を通して、再生可能エネルギーの魅力や可能性を発信していけたら、と考えています。 まずは代表を務める私自身の自己紹介をさせていただきます。

      • 緑の絨毯が広がる大崎ソーラーファーム

        宮城県大崎市にある大崎ソーラーファームは56.7MWの発電容量を備えた宮城県内最大の太陽光発電所です。2016年12月より運転を開始し、7年目を迎えています。これまで1万3千戸の家庭消費電力に相当する3.3億kWhのクリーンエネルギーを発電し、17万トン分の二酸化炭素排出削減を実現して参りました。 大崎ソーラーファームは大崎市の人里離れた山の中にひっそりと在ったゴルフ場を改変して造られました。ゴルフ場の平坦な地形形状を活用し、太陽光パネルを配置しています。また、除草剤や農薬

        • 「電気料金」2023年度は再エネ賦課金が6割下がる

          本日経済産業省から2023年度の再エネ賦課金の単価が発表されました。 キロワット時あたり1.40円とのことで、昨年2022年度の3.45円に比較すると6割も安くなっています。 ではなぜ再エネ賦課金がこれだけ安くなったのでしょうか。 前回も取り上げましたが経済産業省の説明によれば再エネ賦課金は、「①FIT再エネ電源の買取費用(円)」から「②回避可能費用(円)」を引いたものを「③FIT再エネ電源の販売電力量(kWh)」で割ったものとあります。 この「②回避可能費用」は2016

          • 猿の住処、岐阜県美並太陽光発電所【パシフィコ動植物図鑑】

            岐阜県にある美並発電所はニホンザルの楽園です。どこにいっても猿、猿、猿。元々ゴルフ場であったこの場所が太陽光発電所になったのは2019年。 今では訪れる人間が少なくなったため猿の親子の休憩場所になっています。 標高が高く周辺を森林い囲まれた美並発電所はゴルフ場の地形をそのまま生かし造成工事を極小化してコースの間の林帯がそのまま残されています。周辺の自然との境界が曖昧なため毎日動物たちとの出会いが待っています。 なお、これまでに太陽光パネルの破損やケーブルの切断など動物によ

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            Q9 「再エネ」そもそも温暖化は嘘なんじゃないか

            今回は太陽光発電の枠を超えて、そもそも地球温暖化について私がどのように考えているか書いていきたいと思います。 まず事実として以下3つの点を順を追って見ていきたいと思います。 1.産業革命以降人類の活動によって排出されている二酸化炭素は指数対数的に増えた。 2.また二酸化炭素など人間活動から排出されてきた一部のガスには温室効果がある。 3.地球全体の気温は上がっている。 産業革命以降人間の活動から排出されるCO2は指数対数的に増えていて、地球全体の気温は毎年上がったり

            Q8 「再エネ」太陽光発電は不安定な電源だ

            今回は太陽光発電は不安定ではないかという疑問に対してです。結論から言うと太陽光発電は出力を自在に制御できないという意味で不安定な電源です。 太陽光発電や風力発電は日射量や風速によって発電出力が変わるため、変動性再生可能エネルギー電源と呼ばれます。需要量と供給量が毎秒ピッタリ合致しなければならない電力市場において、出力を思ったように制御できないという意味では不安定な電源と言えます(正しくは直ぐに停止させることはできます)。   一般的に太陽光発電は電気の使用量が大きい日中に発

            Q7 「再エネ」太陽光発電所によって再エネ賦課金がさらに上がるのではないか?

            今回は再エネ賦課金が上がり電気代を支払う国民の負担が上がるのではないか?という疑問についてです。答えは太陽光発電の買取価格と火力発電の発電コストによるということになります。さっそく見ていきましょう。 経済産業省の説明によれば再エネ賦課金は、「①FIT再エネ電源の買取費用(円)」から「②回避可能費用(円)」を引いたものを「③FIT再エネ電源の販売電力量(kWh)」で割ったものとあります。 「②回避可能費用」とは再エネ電源によって代替可能となった火力発電などの費用のことです。

            Q6 「再エネ」太陽光パネルは毒物を含んでいて廃棄が心配

            今回は太陽光パネルには有毒な物質が含まれているのか、また廃棄はどうなっているのかについて、当社の取り組みと合わせて紹介したいと思います。 1.太陽光パネルの有毒性まず経済産業省によれば、太陽光パネルには、パネルの種類によって、鉛、セレン、カドミウムなどの有害物質が含まれているそうです。 この有害物質の内、鉛はパネルの電極を繋ぎとめるハンダ部分に含まれているとされています。 次にセレンは日本のパネルメーカーであるソーラーフロンティア株式会社が製造しているCIS化合物型太陽

            Q5 「再エネ」太陽光発電所は地域と共生していないし雇用を生んでいないのはないか。

            今回は私たちがどのように地域との関係性や雇用を考えているかについて紹介したいと思います。 まず地域との共生・協働についてですが、長期間の運転を行う発電所にとって地域と密着した事業運営は極めて大切なことだと位置付けています。当社は事業計画を決める前に関係する市町村や周辺自治会への説明を行い、心配事や要望事項などについて時間をかけてお話することを重要事項としています。その話合いの中で地域の特性上の要望事項などを工事計画に反映することによって地域と事業が調和することがその後の長期

            Q4 「再エネ」太陽光発電は災害を起こすのではないか

            今回は太陽光発電所の建設が災害を起しているのではないかというテーマについてです。 太陽光発電所はそれ自体騒音や排気、排煙、汚水、振動などの環境影響を引き起こさない静かな施設です。災害が起こりうるのは大掛かりな土木工事が必要な場合で、かつ、しっかりとした工事計画と防災対策がなされなかった場合です。 太陽光発電所のための用地を造成する際には、斜面の角度を緩くする、ブルドーザーでしっかり踏んで固める、排水路を設ける、斜面が地滑りしない様に緑化などの表面保護を施す、造成面への降雨

            【後編】再エネによる「人おこし」─パシフィコ・エナジーが目指す持続可能な地域共生

            「草刈り」を通じてついに実現した直接的な地域共生2022年6月、山村エンタープライズが運営するシェアハウス「人おこし」の入居者に向けた就労支援の一環として、作東太陽光発電所で実施された草刈り活動。パシフィコ・エナジーが発電所のメンテナンス会社さんと一緒に、太陽光パネルの下に生えた草を刈る手伝いをしてもらえないかと能登さんに相談したことをきっかけに、この取り組みは動き出しました。 「2021年の暮れごろ、パシフィコ・エナジーの担当者の方から『入居者の皆さんに、発電所の草刈りに

            【前編】再エネによる「人おこし」─パシフィコ・エナジーが目指す持続可能な地域共生

            シェアハウスで「人おこし」を。山村エンタープライズが取り組む地域共生岡山空港から車で約1時間半。周りを大自然に囲まれた美作市の小高い丘の上に、1軒の建物があります。NPO法人 山村エンタープライズが運営する若者支援シェアハウス「人おこし」。現代社会に生きづらさを抱える若者たちにリフレッシュできる場を提供し、彼らの社会的自立と就労を促すサポートを行なっている施設です。 2016年の春に運営を開始した「人おこし」。事の始まりは、2012年の秋までさかのぼります。地域おこし協力隊

            Q3 「再エネ」太陽光発電建設は自然破壊ではないか?

            今回は太陽光発電所の建設は自然破壊ではないかというテーマについてです。 山林などの自然環境で工事を行った場合、それまでにあった生態系を壊してしまいます。自然エネルギーとも呼ばれる再生可能エネルギーが自然を壊すことはおかしいというご意見は正にその通りだと思っています。これまでに当社がやってきたことは、いかに工事による自然環境への影響を減らすことができるか、また自然環境の再生をどう促すか、という点を考えて参りました。その事例として以下のことを実施しています。 ゴルフ場跡地など

            Q2 「再エネ」太陽光発電所建設のために木を切っては気候変動対策にならないのではないか?

            今回は皆様に当社が取り組む再生可能エネルギー発電事業の一端をテーマに分けてご紹介しています。第二回は太陽光発電所建設で木を切っては気候変動対策にならないのではないかというテーマについてです。 太陽光発電所建設のために温室効果ガスを吸収してくれている森林を伐採しては本末転倒だなどの声をよくお聞きします。実際調べてみると森林よりも太陽光発電所を建てた方が格段に大きな温室効果ガス削減効果があるようです。   事例として当社がどれだけの広さの工事をしたかという例をお示ししますと、パ

            Q1 「再エネ」なぜ太陽光発電を大規模にやるのか

            今回は皆様に当社が取り組む再生可能エネルギー発電事業の一端をテーマに分けてご紹介したいと思います。 パシフィコ・エナジーはこれまで日本全国で15カ所計1,293メガワットという大規模な太陽光発電所を建設・運営してきました。一カ所あたり平均86メガワットというこの規模は日本で最大です。第一回は私たちがなぜ太陽光発電所を大規模にやる必要があるのかについてお話していきたいと思います。 理由はまず第一に電力価格を下げて消費者(国民)の負担を低減するためです。 一カ所に大規模な発電

            再エネ事業者として“ちょっと斜め上”を目指す理由とは?

            書面と言葉、両方のコミュニケーションで信頼を獲得する太陽光発電所の開発にあたって、さまざまな“許認可”が必要になること。そして入社当初、そのような許認可まわりの業務を私が専門としていたことは第1回目の記事でお話しました。 許認可まわりの業務に携わってあらためて気付いたのは、書面という形でエビデンスを残すのは非常に重要だということ。特にパシフィコ・エナジー創業当初は、再エネ事業者として何の後ろ盾や実績もない中で、ゼロから信頼を獲得しなければならない難しさがありました。そんなと