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石川県七尾市 Villa della pace オーナーシェフ。1986年生。東京都練…

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石川県七尾市 Villa della pace オーナーシェフ。1986年生。東京都練馬区出身。明治大学政治経済学部卒。2016年石川県七尾市へ移住、開業。

最近の記事

2022.4.14

僕がイタリア料理の仕事を始める時、どこのお店で働くのが良いかまったくわからずに、ある人の紹介で一軒のレストランに食べに行った。 それまでイタリア料理がどんなものなのか、イタリアがどういう国なのか、そもそもレストランなんてほとんど食べに行ったことも無くて全く無知な自分がその時どれくらいのモノを吸収できたかわからない。 頼んだコースもパスタランチで一番軽いコース。今自分が当時の僕を見たら、本気で料理を学ぼうとする姿勢もこのお店で働きたいという気概もまったく感じられない。 そ

    • 2021.5.20

      僕は星付きのお店で働いたこともないし、この評価がどれだけ価値があるのか正直わからないかもしれない。 5年前東京から移住してきた当時、コース料理なんて自分でほとんど作ったこともなく今思うと恥ずかしい料理を出していた。 お店に対していろんな批判も聞こえたし、お店が立ち行かなくなりそうな時期もあった。 それでもお客様や生産者の方たちが応援し続けてくれてなんとかお店を続けてこられた。 多くの幸運が重なって、海と山に囲まれた理想の場所にお店を移転することができた。 海を目の前

      • 2020.9.17

        移転の準備もかなり進み、現店舗での営業は9/23をもって終了いたします。再オープンの時期はまだ確定ではないですが、11月の半ば頃を予定しています。 気が付けば9/1でVilla della Paceは4周年を迎えることができました。新しいお店がスタートする前に、これまでの4年間+αを少し振り返ってみようと思います。 そもそも東京出身の僕が地方でお店を始めようと思ったきっかけは、2人のシェフとの出会いです。 2014年に当時勤めていたお店の食材の視察で訪れた淡路島、その時

        • 2020.5.22

          客観的な視点を自分の言葉に置き換えることはあまり難しくは感じないのですが、自分の主観を言語化することは非常に難しい気がします。自分が良いと思うものを言葉に表すのはとても難しい。 スタイリッシュ、現代的、オシャレ、こういった言葉は好きではありません。もっと無骨で自然で、でも美しい。そういうものが好きですが、ただその基準がとても曖昧。 七尾湾から見渡す里山・里海の景色は初めて能登に来た時から今でもとても美しいと思うけれど、あまりにも雄大な自然を目の前にすると美しいと感

          2020.4.24

          27日までの臨時休業の予定は変えずに、28日からは営業を再開しようと思います。ただ石川県からの休業要請はそのまま受けるつもりで、営業時間は20時までとし、5/6まではスタッフも休ませているので一日一組様とします。 臨時休業中まったく収入はありませんし呑気なことも言ってられないのですが、僕はこういう状況になっても比較的ダメージが少ないようなお店をやっていて良かったと思いました。お金を借りることは出来ても家賃や人件費など固定費を減らすことは難しい。最低限の投資で最低限の固定費で

          2020.4.6

          僕のお店Villa della Paceは今日から4/27(月)までの間、ご予約の受付を一旦休止し、4/13(月)から営業を休止することにしました。 言うまでもなく理由は新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため。感染が拡大していくにつれ、このまま営業をしていて良いものかどうか考えるようになり、4/2の段階で客数を一営業で2組様までと制限し営業を続けていくことを決めました。4月以降の予約は激減したとはいえ、それでも予約は決してゼロになるわけではなく、ポツリポツリとは入っていく。

          2020.2.13

          本日、地鎮祭を無事に終え、工事の安全を祈願してきました。僕のお店Villa della Paceは10月の移転オープン、オーベルジュとしての再スタートに向け、いよいよ工事がスタートします。 この場所は元々30年ほど前に塩津海水浴場として塩津の町会が運営していました。その際に建物が2つ建てられ、一つは飲食店を兼ねた休憩所、もう一つはシャワーや更衣室、トイレがついた建物でした。海水浴場が閉鎖された後は休憩所の建物は塩津の集会所として使われていましたが、近くの塩津保育園が閉園にな

          2020.2.2

          昨年、恵方巻の売れ残りが大量に廃棄されたことが問題となり、フードロス削減の取組が広がるきっかけとなりました。農林水産省はコンビニチェーン各社や大手スーパーに対して需要に見合った数を販売するように促し、予約販売を勧めてはていますが、消費者の声としては当日に買うか買わないかを決めたいという意見や、実際に商品を見て選びたいという声が多く、今年も食材の廃棄が多く起きてしまうことが懸念されています。 一方レストランでも食材の廃棄は問題となっています。その食材の一番良い部分だけを使って

          2019.12.29

          「美味しいだけが料理じゃない」 みたいなことを誰かが言っていました。 全然流行っていないけど、食べてみるとすごく美味しいお店もありまし、専門誌やメディアに取り上げられるお店がすべて連日満席なんてこともあり得ません。めちゃくちゃ美味しいけど潰れてしまうお店もたくさん見てきました。 逆に行列が出来たり流行のお店で実際食べてみるとガッカリすることも結構あります。ただ大体そういうお店は長続きしていない気がしますが。 何が言いたいかというと、それでも僕は結局レストランは「美味

          2019.12.29

          2019.12.17

          昨日僕のお店Villa della Paceは3年間持ちこたえたと書きました。飲食店の半分以上が3年で潰れる中、なぜ僕のお店は3年間潰れなかったのでしょうか。 「お客様に支えられたから」 というのはもちろんそうなのですが、ちょっと冷静に考えてみます。 オープン直後、うちのお店はしばらくランチは¥2,000のパスタコースと¥3,500のメイン付きのコース、ディナーのコースは¥8,000のみ、アラカルトを提供した時期もありました。 席数はテーブルが4つ、駐車場は4台分、最

          2019.12.17

          2019.12.16

          2016年9月1日、僕はVilla della Paceというレストランを開業しました。 今この記事を書いてるのが2019年の12月なので、オープンして3年と3ヶ月。飲食店の35%はオープンして1年未満に閉店するというデータがあります。次の閉店のピークは3年を過ぎたあたりで、この時期に閉店するお店は20%。つまり、飲食店の半分以上は3年で潰れてしまうという事になります。(諸説あり) 僕のお店はなんとか3年が経ち、とりあえず半数に生き残ることが出来ました。ちなみに10年続く

          2019.12.16