【図解】損する真面目が量産されるメカニズム
唐突ですが、私達は大きく4つのグループに分類できると思うのです。
皆さんはどこに位置しているでしょうか?
損する真面目と器用人
この表を作るにあたり、左上の箇所を損する真面目と表したのには理由があります。
先日ある講習会に参加した日のこと。
講師の方が一度手本をやってみせた後、受講生を数名名指しし、皆の前で同じことをしてもらう。
そんな場面に出くわしました。
人命救助の講習等で一度は経験したことがあるのではないでしょうか?
「えー、ではAさん。やってみてください。」
「はい。」
Aさんは講師の説明中、要点をメモしながら聞いていました。
また、講習参加者の前に出てもどこか落ち着きがあります。
彼は淡々と講師の手本を再現し、自分の座席に戻っていきました。
「えー、ではもう1人。Bさん、お願いします。」
「あ、はい!」
Bさんも講義中メモをとっていました。彼のメモを後方から覗くと、びっしり文字で埋め尽くされていて、真面目な方なんだなという印象を受けました。
しかし、人一倍講義に集中していたはずの彼は緊張で少し足をガクガクさせながら前にでてきました。
「えーっと、あの、ここってこうするんでしたっけ?」
しかも、手順を途中で忘れてしまったようです。
彼はその後もいくつかのミスを重ね、発表が終わると足早と席に戻っていきました。
「はい、では最後Cさん。」
「はいー。」
Cさん、彼は講義中ウトウトしていて、恐らく講義内容も殆ど頭に入ってなさそうでした。
「すみません、あの、ここってどうすれば良いんでしたっけ?」
ほらね、やっぱり。
しかし、皆の前でミスを連発しているにも関わらず、彼にはどこか余裕があります。
一言で表すならマイペースでしょうか。
他人からの目線等は気にせず、目の前のタスクを淡々と講義内容を覚えてない人なりにこなしていき、席に戻りました。
さて、もうお分かりいただけたでしょうか?
Aさんは本稿で言う「器用」さん。
Bさんは「損する真面目」さん。
Cさんは「能天気」さん。
を表しています。
本稿ではこの三人の性格差は何が原因で生じ、また器用な人になるために何が必要かを論じていきます。
勤勉不幸な日本人
「日本人は勤勉だが幸福度は低い。」このようなニュースを耳にしたことはありませんか?
日本人が全員当てはまる訳ではありませんが、それなりに納得感のある言葉だと思います。
勤勉なのに報われない原因はデフレが続く日本経済や社会構造にもあると考えられます。
しかし、今回はもう少し個人に焦点を当てた仮説を持ってきたのでそれを紹介します。
勤勉不幸と能天気
結論、これは教育の問題であると私は思うのです。
以下の記事をご覧下さい。
アメリカでは幼い子供に対し、知識より先に根拠のない自信をつけさせる。
これもまた時々目にする情報ではないでしょうか?実際にネットで調べてみても沢山の関連記事が見つかります。
さて、対する日本は。
そして貴方はどうだったでしょうか?
勉強し、優秀な成績をとることで自信をつけさせる。もしくはスポーツ等での成功体験を積ませ、自信をつけさせる。
このような教育を受けてきませんでしたか?
つまりは、アメリカと順序が逆なのです。(アメリカは分かりやすい比較対象として持ち出しただけなので、特に他意はありません。)
日本は競争に勝って自信をつけさせる。
若しくは成功体験を積ませて自信をつけさせる。
アメリカは根拠のない自信をつけさせてから勉学やスポーツに打ち込ませる。
これは図で示すとこのようになるのではないでしょうか?
赤ルートが本稿で言う日本的教育を、黒ルートがアメリカ的教育を表しています。
教育の目的
この表に基づいて考えると、どの国でも「器用な人」を目指して教育されると言えそうです。
(少し飛躍していますが、一つの仮説としてお受け取りください。)
これは言い換えると、現代を賢く生き抜く能力を身に付けさせることが教育の目的だと言えます。
そして、器用な人になる過程で出てくるのが日本式だと損する真面目さん。アメリカ式だと能天気さん、ということになります。
※日本在住でも先に自尊心を高めさせる教育を受けた人は、この場合アメリカ式で育てられたと言えます。
競争による勝利、行事における成功、スポーツの成績。
これらによって自信をつけさせる日本式では、人と比較することでしか優劣を測ることができません。
その結果、自然と周りの目を気にする、自分の立ち位置を気にする人が増えてしまったのではないでしょうか?
立場、優劣を気にするあまり、自ら命をたってしまう方も日本人には多いのではないでしょうか。
つまり日本式では、勝負に勝った者しか器用な人になれない。賢く生き抜ける人になれない。
ここに日本式教育の問題点があると私は考えます。
まとめ
いかがだったでしょうか?
なぜ根拠のない自信が大切なのか。
なぜ真面目は損すると言われるのか。
本稿を通じて少しみえてきたかもしれません。
また、本稿最初に提示した表を頭の片隅に入れておくだけでも、今の自分に何が足りないのかを認識するために役立つと思います。
ぜひ参考にしてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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