見出し画像

知足-比べない幸せ-

こんにちは。雪墨です。

今回は新シリーズ⁉(続くかどうかは気分次第ですが)
禅や宗教用語の中から一つ取り上げ、その言葉をテーマにnoteを書き進めていきます。

実は趣味程度に宗教や哲学の考え方について勉強していたので、いつかそれに関するnoteも書いてみたいと思っていたのです。

まずはそんな宗教を勉強し始めた動機を少しお話します。

では早速。

何故宗教について勉強しているのか

まず、私は別に特定の宗教を信仰しているというわけではありません。
従って、勧誘などはしないので、その点は安心してください。

ただ各宗教の教えが興味深くて勉強しているにすぎません。

宗教の教え,経典は、言わば世界でトップクラスに普及している自己啓発本のようなものです。何千年前に生きた人が私たちと似た悩みを抱え、それに解決策を与えている。

それらの悩みや教えの中には、今でも通用する部分が沢山あるという点がとても面白いと感じています。いつの時代も抱える悩みは同じなんだな…と

さて、今回ご紹介する言葉は”知足”です。
この言葉はどのようなものなのでしょうか。

知足の由来

由来は「足るを知る者は富む」という老子の言葉にあります。

そして、コトバンクの精選版 日本国語大辞典には、

自分の持ち分に満足し安んじて、欲張らないこと。

と用語解説されています。

この解説で意味は分かるのですがイメージがしにくいと思いますので、少し例を交えながら私なりの解釈を書いていきます。

浪費

私はイヤホンが好きです。
高校時代は10個以上のイヤホンを持っていました。

そんなに使わないだろ!と、今なら思います。
実際に現在は一つしか持っておりません。

ではなぜそんなに集めていたのか
それは目新しい機能を備えた新商品が次々に発売されるからです。

なに!ハイレゾ対応だと…買わねば。
ん⁉ノイズキャンセリング⁇ 買うしかない…。

このように人の欲には際限がありません。
一時期お気に入りの商品が手に入って満足していても、新商品が自分の持っているものよりも高性能だと、欲しくなってしまいます。

不倫

仏教には五戒という守るべき五つの戒めが存在します。
そしてその中の一つに不邪淫戒というものがあります。

これは配偶者でない者との性行為はしてはならない。という教えです。

現代でいう不倫も、新たな存在が自分の抱えている存在よりも魅力的にうつると、つい手を伸ばしてしまうという点で浪費と根本原因は似ています。

詳しくは下の記事が参考になると思うので気になる方は読んでみて下さい。

際限のない欲

これらの例のように、人の欲は意識しない限り際限がありません。
そのままでは死ぬ間際まで何かを求め続けてしまうでしょう。

この、もっともっとと際限なく求め続ける欲望の連鎖自体を、特に仏教では苦しみと考えています。

実は、四苦八苦という言葉は元々仏教用語で、その中には「欲望が永遠に満たされない苦しみ」も含まれているのです(求不得苦)。

仏教やその他多くの宗教の目的は、幸福になることです。つまり、仏教では際限ない欲がある限り幸せにはなれないと説いていると考えられます。

では、どのようにしたら欲望の連鎖を断つことができるのか。
その教えの一つこそ、知足です。

知足と絶対的幸せ

少し胡散臭い話をしますが聞いて下さい。

皆さんは、幸福を絶対的なものだと思いますか?それとも相対的なものだと思いますか?

恐らく多くの方の幸せは相対的なものであるはずです。

例えば、周辺の友人が全員年収2000万以上であれば、たとえ年収900万稼いでいたとしても、少し物足りない気持ちになります。

他にも、家や車、恋人や結婚、ましてや恋人の顔や友人の学歴まで周囲と比較する人だっています。

しかし、このように他人と比較して優位に立っているものだけを幸福と定義してしまうと、その人は中々幸せになれないでしょう。

そこで大事なのは自分が幸せだと感じるか否かです。
それを教えている言葉が知足(自分の持ち分に満足し安んじて、欲張らないこと)なのです。

他人がお金を持っていようが、たくさん遊んでいようが、それは私たちの幸せとは全く関係のないものです。

他人との比較は今ある自分の幸せを見えづらくしてしまいます。
自分の中にしかない絶対的幸福を意識してみて下さい。

小国の大統領

尊敬する人を三人選びなさいと聞かれたら
今の私は、ホセ・ムヒカ、ハンナ・アーレント、甲本ヒロトと答えます。

この記事の最後に、そのうちの一人ホセ・ムヒカ前ウルグアイ大統領の言葉をご紹介して終わりにしたいと思います。

ムヒカさんは報酬の多くを寄付し、自分は最低限の物で質素に暮らすという生活を送っていることから 「世界一貧しい大統領」と紹介され、日本でも有名になりました。

ここでは知足というテーマに沿った言葉一つしか抜粋しませんが、未だこの言葉を聞いたことがない方は、ぜひ全文を読んでみて下さい。

以下、記事と抜粋文

貧乏なひととは、少ししかものを持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ

いかがだったでしょうか。新たな試みなので、まだ手探り状態ですが少しでも新たな発見があれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?