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短歌集第2弾

今年、大学生になってから短歌に出会って暇を見つけてはちまちまと詠んでいます。


ある程度歌が集まったので紹介しますね。



花びらが散ってしまえばとうめいにひと月前の名前はさくら
話したい話したいけど怖い夜 受話器マークを押せなくて朝
天井を宇宙だとして寝転んでシミを星へと昇華する夜
あの月を手に入れるため電柱をいくら壊せば空が崩れる?
さっきまで晴れてたくせになんで出るときに限って降ってくる ——雨——
「明日やる」その決心は温泉のドライヤーの風くらいに弱い
君の右耳のほくろが好きだったショートケーキのイチゴみたいに
酒・たばこ・カラオケ・タコパ・釣り・車 スタバとコスメ 彼氏と彼女
君からの連絡を待つ夜十時鳴らないスマホ抱きしめて朝
口内に0度の氷隠し持ち36度の空気を纏う
タワレコの袋を持っている僕はひとりで街をずんずん歩く
道端に落ちている虫かご一つ夏の終わりの拾得物か
東京に行き東京に成った君「なんにもねぇ」とつぶやいた夜
ジューダイの消費期限まで半年を切った10月枯れ葉が舞った
君の目に映る僕だけ救われてこの人とまだ話していたい
3時間前は2人で歩いてた駅を1人で歩く10月
ボールペンのインク切れのようになにも残さず死んでゆきたい———・・・ 空
なんとなく落ち着かなくて眠れない 月の裏側 隠した死体


ツイッター(尾崎文學)では一首ずつ公開しているので、そちらもぜひ~

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