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【ウモ星人からの書簡】 D41-2 T8-35/43 UMMOの住宅計画、UMMOの日常

#UMMO

D41-2 T8-35/43
手紙のタイトル: - UMMOの生活情報
- UMMOの家の説明
- UMMOの家の図面
日付:1966年
宛先:フェルナンド・セスマ氏
原語:スペイン語
備考:全百十二枚の二通目。以前はD41-3に分類されていました。

原本のコピーを参照すると、段落の間に画像が挿入されていないことがわかります。シートの隅にもページ番号はありません。そのため、画像が手紙の末尾にあったのか、それとも別の用紙にあったのかは不明です。画像1は、ページの一番下にあるため、引用された箇所に挿入することにしましたが、実際の位置はここでは確認できていません。その他の画像は、手紙の最後にあります。


言語:スペイン語
部数 1

D. フェルナンド・セスマ・マンザーノ
マドリッド

 305.  UMMOでの日常生活

私たちの惑星UMMOでの生活様式を説明する上で最も難しい点は、二つの社会構造(地球とUMMO)の大きな違いだけでなく、組織、家具、技術設備、あらゆる種類の多様な道具があり、あなたはその内の多くをご存知ありません。

つまり報告書の中で、これらの備品、道具、装置や機器についてお話する場合、その性質と機能の説明が必要になるのです。

技術的な説明が長過ぎれば、少数の専門家にしかご理解いただけないおそれがあります。セスマ・マンザーノさん、私たちはこの情報を聞く読者の心理を理解して、できるだけ楽しい書き方でこのレポートを書こうと思います。専門家が希望された場合には必要な技術データを順次補足していただいて差し支えありません。

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子供たちが(地球の年齢で)13.7歳に達すると、UMMOの高等評議会(UMMOAELEWE)が管理する一種の大学または工科学園都市(私たちはUNAUO WIと呼びます)に行きます。

OMGEEYIE(夫婦)は、取り残されることになります。あなた方地球人の場合、このことが原因で深い憂鬱になりますが、私たちの社会では、これを地球人の夫が毎日の仕事に出かけるのと同じくらい普通のことと考えているので、UMMOの家族の感情にはネガティブな反応は起こりません。

そのため、男女を問わず若者はUNAWO WI(大学)を卒業するまで、わずかな例外を除き、親や親戚に会うことも、話を聞くことも禁じられています。けれども、ある時間帯になると、UULODAXAABIの半球状の大画面で、子どもの姿を見ることができます(この部屋は、どの家庭にもあるもので、プラスチックシートでできた球状の天井があるドーム型の部屋で、地球のテレビによく似た受信装置で送信された立体映像が見られるようになっています)。そのため、部屋の中央にいると、風景に囲まれたり、何KOAE(1KOAE=8.71km)も離れた学校の中に身を置くことができるのです(画像7参照)。

(UMMOの単位で)何千年( UMMOの1年 = 地球の0.2118 年)もの昔から身についた習慣で、早い時期での親と子の別れには慣れていますが、婚姻の絆は神聖で堅固なものです。

若いOMGEEYE(夫婦)は通常、田園地帯にあるタワーホテルやシャレーを髣髴とさせるXAABI(家)に住んでいます。この住居は、文化や技術の研修を終えた夫婦がUMMOのコミュニティの一員となる際に、UMMO評議会から提供されるものです。

彼らはお金で購入するのではありません。私たちのXANMOO AYUBAAネットワークの計算機は、わずかな時間で、夫婦両人の知的パフォーマンスを反映する指数値を計算し、能力や精神係数と比較し、夫婦の仕事の状況(妻は子育ての間は共同体のための仕事を免除されていますが)や、夫婦が以前に他に何かを買い取っていた場合は、購入できないこともあります。例えるなら、地球の人が銀行預金の状態を考慮するのと同じです。

購入が可能なら、夫妻は(計算によって課された)地域の一定の制限内で、新しい家の場所と色、レイアウト、構造などの二次的な機能を選ぶことができます。

住宅建設の計画は、UMMOの人口の自然増を考慮しているので、無料の住宅戸数がニーズをしっかりとカバーしています。また、12UMMO年(地球年換算で2.64年)ごとの人口増加率が3.6%(現在)であることを考慮すれば、この問題は簡単に解決することができます。

しかし、全ての人がこのようなのどかな地域に散在する住居に住んでいるわけではありません。人口の約27%が仕事の関係で、地球の庭園都市のような大きなコロニーや都会に住んでいますが、その住民は補償として別のメリットを受け取っています。

私たちは自然を心から愛しています。私たちUMMOの男性とYieは、創造主WOAまたは神の創造や生成と密接に関われるように私たちの人生を方向付け、捧げます。フィールド、私たちのIUMMA、(IUMMAはUMMO を日々照らしている太陽星です)恒星間空間は、私たちの心の中に常に在ります。地球文明はあなたを自然という不可欠な一部から遠ざけていますが、私たちの技術と文明は自然とのより深い関わりと理解に向けられるのです。

生物学的な様々な理由、特に、遺伝子の突然変異の多くの原因となる外部からの放射線に対して大気の防御力が高いため、UMMOの動植物の種類は少ないです。

その一方で、私たちは豊かな植生を享受しています。これは多孔質モルタルでできたパイプで水をろ過し、土壌の特性や植物の種類に応じて計算された圧力で、透水性の地層に合理的に水を配分する地下水路網が昔からあるためです。

私たちの農学技術者は、広大な森林に植えられた樹木や低木の選択と美しい配置で、私たちの星の景観にとても豊かなニュアンスを与えることに成功しました。私たちは地形の全体を尊重します。昔、UMMOの素晴らしい景観を台無しにしていたOGOKOOA(道路や道)は姿を消しました。

ただ一つ、調和を乱すのは、SAABIと呼ばれる住居用のタワーです。地球のキノコのような形をした塔が出現することがあります。特に夜間には、垂直の穴から自在に伸び上がったり下がったりします。

地上から見る黄昏れ時のUMMOの草原は、まるで陸地に灯台が点在しているかのように見えます。私たちの住居は住人の思いのままに回転させて、連続した地平線を眺めることができるのです。そのため、その光は回転運動をしており、このようなちょっとした目の錯覚を引き起こします。

私たちのXAABIはどのようなものでしょうか?私たちの住まいの一つを説明しても、他の住まいもすべて同じか非常によく似ていると思われるでしょう。現実には、地球ほどではありませんが、さまざまな機能の構造を持つ塔が存在します。

あなたが宮殿と呼ぶような古い邸宅は、二度と戻らない不当な文明の名残として、ただ大事に保存されています。階級差はなく、当然ながらUMMOの標準的な住まいは、その社会的平等性を示す重要な指標となります。専門職の労働者が、工業プラントの総合取締役の夫婦よりも、快適なXAABIに住んでいるというのは、あなたにとってはあべこべなことかもしれませんね。けれども分析をしてみると、この労働者は、精神指数や仕事のカテゴリーやレベルの点で、取締役よりもはるかに優れた業績を上げています。その後、業績不振で家を処分され、もっと質素な家に落ち着くということもしばしば起こりうるのです。

図面の複写よりも、地球の色鉛筆で紙に描いた何枚かの図の方が、よりわかりやすく説明できると思います。そこで、以下の説明とその図とを比較してみてください。

私たちのXAABIは、例外を除き、地球のキノコという大型の葉状植物のような外見をしています。これは二つのパーツから構成されています。中央にはANUANAAと呼ばれる塔または円筒、上部には「COPA」と呼ばれるドーム型の大きな円形の屋根があります。

図4と5は、「XAABIUANNAA」を構成する部屋のレイアウトを示したものです。実は、このように表現すると、私たちの部屋は、地球の古典的な住居と同じように、それぞれに明確な機能があると判断なさるかもしれません。つまり、寝室やキッチン、バスルームのようなものがあるということです。しかし、それは真実からかけ離れています。IAXAABIのどの部屋も、寝室、瞑想室、キッチン、プレイルームに変えることができるのです。各住居に五つか六つ(通常は六つ)のIAXAABI(部屋)があるとすれば、そのうちの一つは子供たちの寝室として使われ、二つ目は父親が食事の準備をし、三つ目はバスルームにして、YIE(妻)が夕食前の蒸気風呂用のエッセンスを調合しているのです。

では、それぞれのIAXAABIや部屋が自動的にどんな様式になるのか、見てみましょう。

WOIWOAXAABI(瞑想室と訳されることもあります)この部屋は、祈りや瞑想と、睡眠の二つの機能があります。次回のレポートでOMGEEYIEやUMMOの結婚の道のりについてご紹介すれば、最初の機能をよりよくご理解いただけると存じます。

一日の終わりに、夫と一緒に「寝たい」と願うYIE(女性)は、どのように行動するのか見てみましょう。

UMMOの人々の大部分が声を持たないことはご存じでしょう(私たちは「声を失った」とは言いません。地球上にいる私たちでさえ、声帯が発する弱い声を増幅しなければなりませんが、それですら例外的な少数派なのです)。

けれども、私たちの喉には小型の装置が埋め込まれているので非常に明瞭な音で自己表現ができます。しかし、その周波数の範囲は地球人よりも狭いです(地球人の場合、およそ20〜10,000サイクル/秒)。一方、人工的な方法なら、非常に簡単な周波数変換システムで、15,000サイクル/秒や20,000サイクル/秒の高調波(超音波)を使い易くコード化して発することができます。

これにより、UMMOの主婦はコードで超音波を発し、様々な家庭用機器を動かすことができるのです。より専門的に言うと、放出された音の周波数は、磁歪マイクを介して動作する高感度受信機が拾います。この受信機は、適切なサーボ機構によって、家庭内の様々な家具や機器を感応させ、床から出したり、しまったりすることができます。

これついては、あらかじめ説明が必要です。私たちのIAXAABI(部屋)は通常、住人が誰もいないときは家具がありません。床には、三角、丸、四角などの形をした赤、青、マゼンタ、黄色などのとても鮮やかな色のシートが敷き詰められています。初めてこの星を訪れた地球人は、自分の世界の考え方をして、床の模様を現代的な装飾モチーフと解釈するでしょう(図4参照)。

けれども、この幾何学的な図形は、私たちの家具や什器にあたる装置が出てくる昇降口なのです。色は、各装置を表すユニバーサルコードに従います。したがって、オレンジ色の長方形は、XAXOOU(椅子)のサインなのです。

そのため、YIEは足元のXAXXOOU(椅子)に対応する正確な超音波信号を発すれば、自動的に開くようになっています。図6に、私たちの家庭で使っている座るためのシステムを紹介しています。小さな穴の中に脚を入れるようになっています。いわゆるクッションや背もたれは使いません。

座っているGEE(夫)とYIE(妻)が、IAXAABIを青い薄明かりで照らし、OMGEEYIEが眠る前の24UIW(1UIW=3.1分)を瞑想と祈りに捧げます。新しい音響信号で座席を閉じると、二人は照明を落として服を脱ぎ、再び照明を点けて二台のWOIOAデバイスを起動させます。あなたはそれをベッドと呼ぶでしょうし、そのように見えますが、図4の模式図で見ると、地球の長椅子に似た構造をしています。そのため、WOIOAについて説明する必要があります。

床から二枚の円盤が現れて、電磁浮遊システムによってすぐに床面から浮き上がります(実現にはコストが掛かりますが、物理的な原理は分かっています。高周波磁場は、どんな金属製のトロイダル・リングでも真空中で浮遊させることができます)。このリングの周りには、有機化学製品の泡の塊が形成され始め、急速に固まっていきます。この非晶質の泡状の凝集物を、気体方向装置のプロセスで、スポンジ状の長椅子の形にします。

ですが、私たちがいつもこのWOIOAで寝ているとは思わないでください。私たちには一晩ずつ交互に床でクッションを使わずに寝るという規定事項があり、子供の頃からそのように教育されてきました。こうして、私たちの筋肉組織は生理学的に硬い床にも適合する状態を保つのです。

レポートを続けます。


アギーレ氏によるリライト


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