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マクラメの「Cavandoli work」に挑む

 こんにちは! マクラメの修行に励む owarimao です。

 試作品の仲間がまた増えました。 「巻き結び」で作ったジグザグです。

 「巻き結び」はクロッシェの「細編み」に似ていると思います。小さくてかっちりした結び目です。
 これに少し慣れてきたので、次はいよいよ、色糸を使って模様を織り出す手法にチャレンジしようと思います。もともとこの手法にはいちばん興味があり、どうやって作るのか知りたいと思っていました。
 下の写真は古い本に載っている作例で、前にもご紹介しました。

『編物と手芸』岡田正子著、昭和2年

 この本では、この手法には特に名前がついていません。次のようなおそろしく簡潔な説明があるだけです。

(写真の)上段は竪絲に横に編んだもので、地色は横糸、模様は始めピンで留めた竪絲である。

 別の古い本では「織結び」「ゴブラン結び」などと呼ばれています。でも最近の本を見ると
「カバンドリー・ワーク」という名前があることがわかりました。

 グーグルしてみると、かなりたくさんヒットします。最近はこの名前で知られているようです。
 「カバンドリー」ってナニ?
 綴りを知りたくて「cabandory」などと検索してみたら、違いました。正しくは「cavandoli」でした。この名前を姓に持つイタリア人漫画家「カヴァンドーリ」さんの情報も出てきました。
 どうやら「カバンドリー・ワーク」はイタリアに縁のある手法のようです。カヴァンドーリさんが考案したとか、カヴァンドーリ村で盛んに作られたとか、そんなことではないでしょうか。
 とりあえずいちばん簡単そうな市松模様を作ってみます。
 この手法のおもしろいのは、「芯になる糸」「巻きつける糸」という役割分担がたびたび入れ替わることです。
 下の写真では、縦糸に白、横糸に色糸を使っています。
 横糸に白を巻きつけると、白い結び目ができます。逆に白糸を芯にして色糸を巻きつけると、いろんな色が現れます。
 下はオレンジ色の糸を縦糸に巻き付けたところ。

 少しだけ残っている色糸をどんどん投入します。前にご紹介した「水筒ケースの内袋」の残り糸です。クロッシェだったらほとんど何も編めないような屑糸でも、数段は結ぶことができます。
 もはや配色も何もあったものではなく、ひたすら「横巻き結び」と「縦巻き結び」を繰り返します。

 色糸の隙間から、白がちらちらのぞいていますね。縦糸の間隔が広すぎたようです。初めてだし、本に載っているのと違う素材を使っているので、適正ゲージがわからなかったのです。
 でも直しようがない。そのまま突き進みます。

 裏側はなぜか、メリヤス編みに似た雰囲気の編地になります。

 糸始末をすると少し作品らしくなったので、もう少しだけ手をかけてみます。
 かぎ針で編んだ鎖のループを上につけ、下はほぐしてフリンジに。もともとヨリの甘い糸なので、簡単にほぐれます。

 いささか貧弱なフリンジですね。アラ探しをしようと思えばいっぱいできますが……がんばって最後まで作ったので、自分の中で「マクラメ作品第1号」に認定することにします。

同じ素材の仲間たちと

 できあがりはかなり厚地になります。かぎ針編みの作品(3号針使用)とくらべると、一目がずっと小さいのがおわかりいただけると思います。
 マクラメは楽しい! おもしろい!


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