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顧客説明や部下指導にお困りのあなたへ~めっちゃ勉強になる作業療法の世界(1)~

管理職や部下指導にお困りのあなたに朗報です。異業種の学びがきっとあなたに変化を与えてくれますよ。

さて、作業療法士をご存知ですか?

厚生労働省によると、作業療法士は体や精神に障害のある人がその心身機能を回復し、日常生活・社会生活に復帰できるように、食事、歯みがきなど日常生活の動作、家事、芸術活動、遊び、スポーツといった生活の中における作業や動作などを用いて訓練・指導・援助を行う医療技術者、とあります。OT(Occupational Therapist)とも呼ばれています。

まとめると、心身の機能を回復して社会生活に復帰する訓練をする人です。

日常生活の作業というのは、全ての営みを指すようです。リハビリというと、平行棒で体を支えながら歩行訓練したり、スプーンやお手玉などで手指を動かしたりするイメージがありました。しかし、知っていくと、全ての動作が作業なので、患者さんにあわせて訓練する作業を決めるみたいです。
対象は患者さんに限らず、対象者は心身の機能を回復しようとする人です。

あらゆる営みが作業であり、それを回復していく訓練。そう考えると、作業療法の理論や実例は他の職種にも活用できます。

近畿作業療法学会(6/6開催)に申し込みまして、昨日からオンデマンド動画を視聴しています。今日拝聴した動画はこちら。

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山梨リハビリテーション病院の山本伸一先生です。有名な先生だそうです。
動画での説明はゆっくりと落ち着いたテンポで無駄がなく、事例を丁寧に説明されてるのを拝見して、ケーススタディとはこうあるべし!と感銘を受けました。

応用できる事項があちこちに散りばめられていましたが、特に気になったのが知覚に関する知識でした。手の感覚が向上するのは、手の皮膚や筋を良好にすること以外に、複合的な関節運動も関係します。また、受動的な動きより自発的な動きの方が可動域が大きくなります。手の機能を回復するためには、手の動作だけを訓練するのでなく、手のセンサーを良好に保ちつつ、他の部位も本人の自発で可動しやすい状況をつくるわけですね。

これは人が成長し、能力を発揮しやすい状況をどのようにつくるのか、マネージャが知っていくとよいかと思いました。仕事を単発で何度も繰り返すのではなく、心理的安全性とインクルーシブな風通しよい風土をつくることで本人の自発による可動域が広がります。

山本先生の動画では教示方法も勉強になりました。実技指導が入っているのですが、まるでその場に居合わせたかのような錯覚に陥りました。作業療法に何も知識のないわたしが、山本先生の動画に惹きつけられ、まるで自分が作業療法士として活躍できそうな気持になりました。できることを認めることが求められますが、何でもかんでも褒めればいいわけではありません。適切に褒め、できたことをともに喜ぶ。その過程が動画でよくわかりました。自分の能力や経験不足を認識する機会は多々ありますが、具体的にどうすればよいのかを理解することができました。


第41回近畿作業療法学会は6月6日に開催されます。
・作業療法に関する学会で、近畿地区版ですが、オンライン開催。
・作業療法士はリハビリ支援が有名ですが、全ての営みを支援する職業。
・テーマはダイバーシティ。
・どなたでも参加できます。一般申込は1,000円。
・動画配信70本以上、当日ライブ配信15本以上を自由に視聴可能。
・申込みは5/31まで。いま申し込めば間に合います。


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