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大アルベルトゥスの秘法―中世ヨーロッパの大魔術書


大アルベルトゥスの秘法―中世ヨーロッパの大魔術書

 中世ヨーロッパの、本物の魔術書です。それを、日本語に訳したものです。
 これだけで、五つ星を付けたくなりますね(^^)

 けれども、中世ヨーロッパの魔術書を、そのまま日本語に訳しても、正直、読みにくいものです。なにしろ、現代では、明らかに誤りとわかっている迷信の集大成ですから。

 迷信であることを考慮して読めば、本書は、貴重な資料となります。当時は、ヒトの妊娠期間が約十カ月であることさえ、わかっていなかった時代です。それを考慮して下さい。
 中世ヨーロッパで、実際に信じられていた魔術とはどういうものかが、わかります(^^)

 魔術に興味がある方だけでなく、科学史に興味がある方も、本書を読む価値があります。
 科学が発達する前の時代は、いかにおどろおどろしい魔術に支配された世界だったことでしょう! それが、理解できます。

 以下に、本書の目次を書いておきますね。

はじめに
読者諸氏に――フランス語版編訳者のことば

第一の書
 第1章 人間の誕生、あるいは、人はいかにして生まれるか
 第2章 胎児はいかにしてつくられるか――胎児に対する惑星の影響について
 第3章 惑星の身体への影響について
 第4章 下等動物はどのように生まれるか
 第5章 出産について
 第6章 自然界の奇形について
 第7章 胎児が男か女かを知るための徴候について

第二の書
 第1章 さまざまな植物の効力について
 第2章 さまざまな石の効力について
 第3章 さまざまな動物の効力について

第三の書
 第1章 自然の驚くべき秘密について
 第2章 いろいろな糞の効力と特質について
 第3章 さまざまな鉱物の秘密について

第四の書
 第1章 身体の部分的差異による人相学概論
 第2章 吉日と凶日
 第3章 悪性熱病の治療法――悪性熱病の特質について

編訳者解題
 [ I ] 魔術の復権――存在の革命――
   魔術と現代科学
   自己と多重人格
   ”未来の科学”=魔術
 [ II ] 魔術書『大アルベルトゥスの秘法』について
   『大アルベルトゥスの秘法』との出会い
   アルベルトゥス伝説
   『大アルベルトゥスの秘法』の構成
   『大アルベルトゥスの秘法』の内容



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