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ケルト魔法民話集


ケルト魔法民話集

 ケルト民族に伝わる、不思議な民話を集めた本です。
 ケルトの神々や、魔法、妖精、竜などが登場します。西洋風のファンタジーが好きな方に、お勧めです(^^) ケルトの民話は、現代のファンタジーにも、多大な影響を与えています。

 本書に載っている話の中には、日本では、あまり紹介されていないものもあります。資料としても、貴重ですね。

 ただし、本書にある話は、ケルトの民話といっても、ギリシア神話の影響なども見られます。
 例えば「トゥレンの子たちの運命」に出てくる「ヘスペリデスの園」は、ギリシア神話に登場するもの、そのままです。
 このようなギリシア的要素が、いつ、どのようにしてケルトの民話に取り入れられたのか、本書では、語られていません。

 「純粋」なケルトの話でないからといって、本書の価値が減ずることは、ありません。
 西洋風ファンタジーの源流として、興味深いです。

 二〇一二年五月現在、本書は、古本でしか入手できないようです。
 とはいえ、本書の価格は、少なくとも現時点では、高くありません。むしろ、お得な価格です(^^)
 文庫本のため、手軽に読めるのも、いいですね。

 ケルトを知りたい方に、お勧めの一冊です(^^)

 以下に、本書の目次を書いておきますね。

トゥレンの子たちの運命
 第一章 ノルウェー人、エリンに侵略す
 第二章 キアンの殺害
 第三章 ノルウェー人の敗北と逃走
 第四章 キアン殺害にたいするトゥレンの息子たちの償い
 第五章 トゥレンの息子らマナナンのカヌー「波乗り丸」を手に入れる
 第六章 ヘスペリデスの園のリンゴ
 第七章 抜群の効能をもつ豚の皮
 第八章 ペルシャ王の燃える槍
 第九章 シシリー王の戦車と馬
 第十章 黄金の柱の王の七匹の豚
 第十一章 ノルウェー王の子犬
 第十二章 トゥレンの息子たち、賠償の一部を持って帰国
 第十三章 フィンカラの女たちの焼き串
 第十四章 ミドケナの丘での三回の雄叫び
 第十五章 トゥレンの息子たちの帰還と死

ナナカマドの妖精宮
 第一章 ノルウェー王コルガ、エリンに侵略し殺される
 第二章 コルガの息子ミダック、復讐を企む
 第三章 フィン、ミダックに捕らわれ、ナナカマドの宮殿に幽閉される
 第四章 フィンの里子インサ、ナナカマドの妖精宮へ通じる浅瀬を守る
 第五章 フィンの息子フィクナ、浅瀬を守る
 第六章 ダーマット・オディナ、トレント島の三人の王を殺し、彼らの血で呪文を破り、フィンを解放する
 第七章 外国軍との浅瀬での戦い

ギーラ・ダッカーと彼の馬の追跡
 第一章 ギーラ・ダッカーと彼の馬の到着
 第二章 コナンとフェーナの十五人の騎士がギーラ・ダッカーの馬に運び去られる
 第三章 追跡
 第四章 ダーマット・オディナ、ギーラ・ダッカー追跡中に、井戸端で魔法の騎士と出会う
 第五章 テイル=ファ=ホーンのダーマット
 第六章 フィン、ダーマット捜索中に、多くの戦をする
 第七章 フィンとダーマットの邂逅
 第八章 コナンとその仲間が発見され、救出される

ケルト海竜物語
 第一章 漁師
 第二章 武器
 第三章 三本の道
 第四章 第一の道
 第五章 海竜
 第六章 竜の頭
 第七章 人魚
 第八章 第二の道
 第九章 第三の道
 第十章 三本の道の合流
 第十一章 漁師の三人の息子の再会

訳者あとがき



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