木々の恵み
いろいろな種の樹木について、書かれた本です。
バオバブ、カウリ、トタラなど、日本では珍しい樹木も載っています。クリ、ブナ、イチョウなど、日本で馴染みのある樹木もあります。
単なる図鑑ではありません。
それぞれの種の樹木について、分類、分布域、形態などの生物学的なことが、解説されています。
のみならず、「実用的な用途」と、「文化、神話、シンボル」という項目が、必ずあります。種によっては、「ヒーリング」という項目があることもあります。民間療法で、いかに多くの樹木が使われているか、わかります。
つまり、文化的な側面が、多く解説されています。これが、貴重ですね。
樹木を通じて、さまざまな地域の文化を知ることができます(^^)
例えば、バオバブです。
バオバブは、主に、アフリカ大陸と、マダガスカルに分布します。アフリカの文化は、日本では、馴染みがありませんね? もちろん、アフリカにも人が住んでいて、独自の文化があります。
普段、知りにくいことを知るのは、面白いですね(^^)
イチョウのように、よく知られた樹木でも、本書を読めば、発見があるでしょう。
身近だからこそ知らないことが、あるものです。
本書を読んで、私が驚いたのは、「トネリコ」の項です。
神話に興味がある方は、トネリコと聞いて、ぴんと来るかも知れませんね。
北欧神話に登場する世界樹、ユッグドラシルは、トネリコの一種、セイヨウトネリコだといわれることが多いです。
ところが、本書によれば、「ユッグドラシルは、セイヨウトネリコではない」そうです。
その理由は? セイヨウトネリコでなければ、何の木なのでしょう?
答えは、ぜひ、本書をお読み下さい(^^)
以下に、本書の目次を書いておきますね。
はじめに
アカシア
カエデ
バオバブ
トチノキ
カウリ
ハンノキ
アーモンド
モンキーパズル(チリマツ)
カバノキ(シラカバ)
シデ
クリ
ヒマラヤスギ
オレンジ
サンザシ
イトスギ
ユーカリ
ブナ
イチジク
バンヤン
ボダイジュ
トネリコ
イチョウ
クルミ
ビャクシン
ゲッケイジュ(ローレル)
リンゴ
オリーブ
ナツメヤシ
トウヒとモミ
マツ
プラタナス
トタラ
コットンウッド
ナシ
オーク(カシとナラ)
ヤナギ
レッドウッド(セコイア)
モクテスマスギ
イチイ
リンデンバウム(セイヨウボダイジュ)
ニレ
訳者あとがき
索引
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?