魔女物語 (群像社ライブラリー)
魔女や妖怪など、超常的なものをテーマにした短編小説集です。
とはいえ、おとぎ話に出てくるような魔女や妖怪が、そのまま登場する作品ではありません。現代風に解釈されています。
作者のテッフィさんは、ロシアで生まれ育った方です。ロシア革命をきっかけに、フランスへ亡命しました。本書に収められた作品は、フランス時代に書かれたそうです。
作品に登場する魔女、吸血鬼、ドモヴォイ(家の精)、ルサールカ(水の精)などは、みな、ロシアの伝統的な妖怪たちです。ロシアの土の香りがします(^^)
でも、これらの作品群は、泥臭くはありません。上品で、おしゃれです。そこは、フランス的に感じますね。
ちょっと不思議な物語を読みたい方、ロシアの土の香りを感じてみたい方に、お勧めです。
ロシアの妖怪たちに興味がある方も、本書が参考になるでしょう。ロシアで、魔女や妖怪が、どのようなものと思われていたのかが、わかります。
以下に、本書の目次を書いておきますね。
魔女
吸血鬼
ドモヴォイ(家の魔)
レシャチーハ(森の魔の女房)
家鬼
風呂小屋の悪魔
ルサールカ(水の精)
化け物たち【オーボロチェニ】
妖犬 ―見知らぬ婦人の話―
幽霊屋敷
うろつく死人
まじない師【ヴェドゥーン】
ヴォヂャノイ(水の魔)
狼の来る夜
ヤガー婆さん
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?