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人のやさしさに感動した3日間。次は自分が伝えたい、京丹後の魅力と出会った方への感謝の想い【おてつびとインタビュー vol.11】

おてつびと_vol.11_宮内良崇

「京都」ときいて、思い浮かぶイメージにはどんなものがあるでしょうか?
清水寺や平城京など、かつての都だった京都のイメージが強いですが、日本海に面した海の京都、京丹後にもまた多くの魅力があります。

今回の #おてつびとインタビュー では、”海の京都”京丹後市きょうたんごしにある、西日本最大級の道の駅、丹後王国「食のみやこ」でおてつたびをした宮内良崇みやうち よしたかさんにお話を伺いました。

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●基本情報●
おてつたび先:
丹後王国ブルワリー「食のみやこ」
行き先:
京都府・京丹後市きょうたんごし
期間:2020/12/18(金)-2020/12/21(月)
お手伝い内容:西日本最大級の道の駅、丹後王国「食のみやこ」内にあるお土産物屋さんで販売業務と商品の補充(陳列)のお手伝い
詳細:https://otetsutabi.com/plans/138

◆どの地域にもある見落としがちな”魅力”。それを伝えられる人になりたい。

現在、大阪の大学で経済や地域政策について学んでいます。
出身は、製紙業が有名で煙突が並んでいるような工業地帯のある、愛媛県の四国中央市しこくちゅうおうしで、大学では、そんな地元の産業集積を研究テーマにしています。

もともと旅行が好きで、日本各地を旅してきました。


そうして色々な地域を旅しながら面白い地域もあるんだなと知るにつれて、また、授業で町おこしなどの事例を知るにつれて、どうして魅力があるのにこんなに知られていない地域があるんだろう?と疑問に思うことがありました。

人口が都会に集中している陰で、頑張っている地域の事例が日の目を見る機会がないのはもったいないことだと思います。
なにより、僕ら自身がそういうものを知らないままだと駄目かなと思うんです。

「おてつたび」は、夕方のテレビニュースで知って、その日のうちに登録をしていました。
今回の募集は日程が合ったし気軽に行ける距離で、行ったことがない場所でした。また、”地域に興味がある方大歓迎”とのことだったので、大学で学んでいることにつながるかなとも思い、申し込みました。

地域に興味をもったきっかけですが、僕の地元でも、若者が「都会のほうが色々なものがあるから」と都会に行ってしまうことが多いと感じていて……。
でも、僕は地元にいても同じくらいの素敵な体験ができると思っているんです。たとえば食事でも、自分で育てた野菜などの食材を食べるって、素敵だと思いませんか?

「楽しいから」「便利だから」というのも、すごくわかります。でも「便利」という言葉を良しとする傾向のなかで、なにか見落としてしまうものがあるんじゃないかと僕は思います。

どの地域にもきっと、「これを知ったら移住を考えたくなる!」というくらいの、「おもしろそう!」と思ってもらえるものが必ずあると思っています。
僕はそれを伝えていける人になりたいんです。

だから、地域について自分で調べて、深く知りたい、自分で体験しに行きたいなと思うようになりました。
若いうちは都会で働くのもいいかなと思っていますが、いつかは地元を拠点にできたらいいですね。自分で作ったものを食べて、まわりの方と助け合いながら、自給自足に近い生活スタイルで、ストレスなくのんびり暮らしたいなと思っています。


◆ご当地ものが充実!まさに「食のみやこ」

今回のお手伝いは、道の駅での野菜や名産品の販売の補助や品出しなどでした。
朝は8時50分から始まって、16,17時くらいまでお仕事をしました。道の駅なので、お昼ご飯を食べるところが多かったのが有難かったですね。

見たことのないご当地ものもたくさんありました。地酒も種類が豊富でしたし、魚、干物、漬物や、カニのお菓子、味噌汁、ほうじ茶など、とても充実していました。
ホテルで飲んだ牛乳も濃厚で、すごく美味しかった。本当に、「食のみやこ」というだけのことはあるなと思います。

カニが有名な京丹後は、天橋立を見てきた帰りなどにカニ料理が目当てで訪れる方が多い地域だそうですが、食のみやこは西日本最大級の道の駅ということで、色々と見どころがありました。

今回宿泊させていただいたのも道の駅の中にあるホテルでしたし、展望台からの景色も見られたり、羊やウサギがいたり、ゴーカートがあったり、家族で訪れても楽しめそうですね。
今年は縮小開催だそうですが、冬季はイルミネーションもやっています。あと、温泉もあるんですよ。天然ラジウム温泉だそうで、僕は一日に二回入った日もありました。

そんな、今回行った「京丹後」ですが、初めて聞く地域名で、行く前に持っていた印象は「日本海側なので寒いかな?」「雪も降るのかな?」というくらいでした。
実際に行ってみると少し雪が積もっていて、あ、こんなに雪が降るんだ、と思いました。あと、空気がとても良かったです。

京丹後は、大阪から二時間程度で行けるんですが、たった二時間走っただけでこんなに都会とは雰囲気も変わるんだと驚きました。京都や大阪から近い場所だとは思えないような、トンネルを抜けたら雪景色、というような世界でした。 
まったく知らない地域に行って、地図を頼りに現地まで行くとなると少し不安ですが、今回は集合場所の駅まで迎えにきてもらえたのも有難かったですね。

お手伝い中の少し余裕のできたときに、一緒に働いている方に地元のお祭りや名産品、普段の様子についてなど、京丹後について色々お聞きしました。丹後地方には、この辺りに由来のある有名な7人のお姫様にまつわる伝説というのもあるそうで、面白いなあと思いました。

また、京丹後市では、京丹後市観光公社とおてつたびが連携していて、出発前に新型コロナウィルスの簡易検査を受けることになっています。出発前に自宅に郵送される検査キットでのセルフチェックですが、僕は特に抵抗なく、当たり前かなという気持ちで受けました。

僕も都市に住んでいますし、人と接する場面も結構あります。僕が感染者を増やしてしまったら大変ですし、何より丹後の方に申し訳ないです。都心部と地域でのコロナの受け止め方は違うと感じるので、とても大事な取り組みですよね。

自然が豊か、食が美味しい京丹後市。次に行くときには、カニも食べてみたいです。車があれば色々な場所を回って楽しめると思います。日本三景の一つ、”天橋立”も行く価値があると思いますし、夏にはキャンプ場やコテージにも泊まれるほか、フルーツ狩り体験もできるらしいです。

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◆「人のやさしさ」に感動した、だから次は自分が皆に勧めたい!

食のみやこでの三日間、とにかく、すごく人が優しかったです。色々なことをお話したり、教えていただいたり、本当に良くしていただきました。

施設の方の取り計らいで特別に、夕食も「食のみやこ」のなかにあるホテルで用意して頂いたのですが、これが、「え?これを食べていいの……?!」と驚くくらいに豪華だったんですよ。
和食の朝食も至れり尽くせりで、本当に嬉しかったですね。

お昼も、スタッフの服を着ていたら、お店の方が「君ここで働いてるんだね!安くしとくよ!」と声をかけて下さって、豚丼を食べました。甘味があって、めちゃめちゃ柔らかくて、すごく美味しくって……!
比喩ではなく、僕の今までの人生のなかでいちばん美味しいと思いました。定価でも安いくらいなのに、これがこの値段なの?と驚くくらいでした。

あとは最終日の出発前に、お土産を買って帰ろうとしていたときの出来事も忘れられません。

やっぱり、来たからにはお土産を買って帰りたい、と一緒にお仕事をした50歳くらいのお店の方と少し話もしながら色々見て、買い物を終えました。
それから帰りの準備も終えて、施設を去る直前に、たまたま僕がトイレに行ったんです。

そうしたら、その、ほんの少しの間に、「買って帰りたいけどまあ良いかなー」と言っていたお土産を、なんと、その方が買ってお土産の袋の中に入れて下さっていて……!

本当に、人のやさしさを感じました。
え?本当なの?って目を疑いました。
僕とはたったの三日間しか接していないのに、こんなにも話を聞いてくれて。しかもお土産まで、それも僕が買おうか迷っていたものを、見返りを求めるわけでもなくあんなに自然に……。

本当に、涙が出そうなくらい感動しました。

だから僕は、次に京丹後に行った時もあの豚丼を食べたいなと思っていますし、お土産をプレゼントしてくださった方にも、「あの時はお世話になりました!」という一言を、たとえ、相手がもし忘れてしまっていたとしても伝えに行きたいなと思っています。

今回買えなかったものも買いたいですし、誰かを連れて行って僕が食べたものも食べてほしいです。
僕はいつも、自分が良いと感じたものは人に勧めたいと思っていますが、京丹後で出会ったものは、本当に、皆におすすめしたいものばかりでした。

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◆”人が良すぎる”京丹後。たくさん話して、魅力を探して!

最後になりますが、京丹後でのおてつたびを通しての僕の感想は、「人が良すぎる!!」です。いい経験ができたなと思います。
こんなにも、たったの三日間しか行っていないのにここまで良くしてくれるって、凄いことだなあ、本当に人が良すぎるなあと感動しました。

京丹後の食の豊かさと、人のやさしさをめいっぱい感じた三日間でした。これも、自分の目で感じていなければ伝えられなかったと思います。

最初は、初めて会う方なので緊張することもあると思うんですけど、皆さん、気さくに話してくれますし、自分から話しかけていったら応えてくれます。

物怖じする必要は少しもなかったですし、人見知りの方でも大丈夫だと思いますよ。

だから、ひとつでも多く、色々質問してたくさんお話を聞いてみてください。そうすれば、僕の話した以上の京丹後の魅力が、絶対でてくると思います。
そしてぜひ、豚丼は忘れずに食べてもらいたいと思います!

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長いようで、あっという間のおてつたび期間。もちろん、働き手としての期待もありますが、地域の方はお手伝いに来てくれる方との出会いや、交流も楽しみにして下さっています。

宮内さんからは「僕の話が少しでも参考になって、おてつたびに参加したいと思ってもらえたら嬉しい」「また日程が会えば参加したい」との嬉しい感想もいただきました!

京丹後の人のやさしさに心が動いた三日間。それは、京丹後の魅力を探そう、魅力に触れようという宮内さんの姿勢があったからこそではないでしょうか。

ー宮内さん、どうもありがとうございました!

【取材・執筆:田中沙季

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⭐おてつたび先情報

京都府京丹後市

◆京丹後市公式HP
https://www.city.kyotango.lg.jp/

◆京丹後市観光公社公式HP
https://www.kyotango.gr.jp/

⭐今回のおてつたび先

◆丹後王国ブルワリー「食のみやこ」

住所:〒627-0133 京都府京丹後市弥栄町鳥取123
HP:http://tangooukoku.com/

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