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嫁バカ3分間日記(3)

よめさんは大のトマト嫌いです。
食べると大体、「めっっちゃトマト!!!!!」
と、トマト農家の方に一ミリも尻尾を振るなんてことはなく、
眉間に深々と皺を寄せて、ブルドッグになります。

僕はいつも、「当たり前やん。トマトなんやから。」
と、3回心の中で呪文のように唱えては呑み込みます。

その言葉を放ったところで意味などないですし。。。

そんなよめさんですが、
僕が大のトマト好きなので食卓には大体並べてくれます。
色合いも大事にしてるのか、
大トマトからプチトマトまで様々並べてくれます。
喫茶店のモーニングのサラダにトマトがなけりゃ、
パンと珈琲が美味くても「センスねぇーなー。」
と、僕が密かに思っていることをよめさんは知らないのだけれど、
それでもトマトがうちの家歴から抹消されたことはないのです。

それよりか、出されたトマトの4ぶんの3は僕が食べますが、4ぶんの1は必ずよめさんが食べます。
健康に気を使ってるそうです。

そんな日常を過ごしているある日、
いつものようにトマトを食べたよめさんが意外にも、
「トマト美味しく感じてきた。」
と、嬉しさよりも驚きを前面に出したトーンで呟きました。

明らかに僕の方が嬉しさを前面に出していたと思われます。

その日の夕方、一緒に近所のスーパーへ。
まさか最初に手にしたのは "あのトマト" !!!!!!!!
赤々とした9個入りの少し大っきめミニトマト。
「嘘やん!!」と思いましたが、なんてことはない。
スーパーの入り口は決まって赤軍が入り口を占拠している。

が、その後もう一度僕は、「嘘やん!!!」と思うことになります。

よめさんが、違う棚の違う県産の同じようなトマトをみて、
「こっちの方が美味しそうじゃない!?」と、言ったのです。

そのトマトは実際、僕の目にも明らかに、
より赤く、よりプリッとしてなんだか美味しそうでした。
まさかトマトの美味しさを一緒に味わえる日が来るなんて、
「あぁ神さまありがとう、これでまた一つ幸せを共有できます。」
と、祈りを3回、いやもっと捧げたいぐらいでした。

家に持って帰り早速、夕飯の支度。
今晩は休みなので一緒に台所へ。
もちろんトマトは食卓へ。
サラダに乗せて、そのままいただきます。
そんなちっさなことだけど、
僕ら二人には、いや夫婦には大切なことだと思ってます。
日常の小さな幸せの積み重ねが、そのまま夫婦の大きな幸せになるのです。
死ぬまでそんなことが続く。
それってすごく素敵で愛おしいものだと思います。

よめさんがトマトを食べました。
ドキドキ、ワクワク。

するとどうでしょう。
見たこともないほどの深い皺を、左右の眉頭がくっつく勢いで眉間に寄せて一言。

「めっっっっっっちゃトマトや〜!!!!」と、農家の方にあかんべー。

そんな日常も違って愛おしい(笑)
違う価値観でも、その時間を共有するのがまた一つの幸せなのかな。

そんなことを思うなんてことはないエピソードです。
ありがとうございました。
今晩の皆さんの食卓が "いつもよりちょっぴり素敵な食卓" になりますよに、
祈りを捧げてこの稚拙な文を終わりたいと思います。

僕をサポートしてくれた暖かい気持ちは、必ずこの世の中を素敵にする活動のために使います。本当にありがとうございます!!あなたがまず素敵な人だ!!