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#12 世界終末時計って何?

皆さんは世界終末時計というものをご存知でしょうか?
既に知っているという方もいるかもしれませんが、私は最近、ネットサーフィンで知りました。世界終末時計、、、なんかすごい名前をしていますが、一体どんなものなのか調べてみましたので、ご紹介していきます。

概要

世界終末時計とは、1947年にマンハッタン計画(第二次世界大戦中にアメリカで進められた原子爆弾製造計画)で最初の原爆開発に参加したアメリカの科学者たちが核戦争の危険性を警告する目的で創設されたようです。当初は核兵器の脅威を念頭に置いていましたが、2007年からは気候変動の脅威なども含むようになっています。

深夜0時を人類滅亡と見立てていて、核兵器による核戦争、気候変動などで世界の危機が高まれば針を進め、残り時間を短くしているようです。では、実際にこの時計が現在までにどのような動きをしたのかみていきましょう。

今までの世界終末時計の動き

【年号/時計が示した時間/(0時まであと何分か)/世界での出来事】の順番に記載しています。

・1947年 23時53分(7分前)マンハッタン計画

・1949年 23時57分(3分前)ソビエト連邦が核実験に成功

・1953年 23時58分(2分前)アメリカ合衆国とソ連が水爆実験に成功

・1960年 23時53分(7分前)アメリカとソ連の国交回復、パグウォッシュ会議の開催

・1963年 23時48分(12分前)アメリカとソ連が部分的核実験禁止条約

・1968年 23時53分(7分前)フランスと中華人民共和国が核実験に成功、第三次中東戦争、ベトナム戦争などの発生

・1969年 23時50分(10分前)アメリカの上院が核拡散防止条約を批准

・1972年 23時48分(12分前)米ソがSALT IとABM条約を締結

・1974年 23時51分(9分前)SALT Iに続く米ソの軍縮交渉難航、米ソによるMIRVの配備、インドが最初の「平和的核爆発」に成功

・1980年 23時53分(7分前)米ソ間の交渉が停滞、国家主義的な地域紛争、テロリストの脅威が増大、南北問題、イラン・イラク戦争

・1981年 23時56分(4分前)軍拡競争の時代へ、アフガニスタンとポーランドと南アフリカにおける人権抑圧が問題になる

・1984年 23時57分(3分前)米ソ間の軍拡競争が激化

・1988年 23時54分(6分前)米ソが中距離核戦力全廃条約を締結

・1990年 23時50分(10分前)東欧の民主化、冷戦の終結、湾岸戦争

・1991年 23時43分(17分前)ソビエト連邦崩壊、ユーゴスラビア連邦解体

・1995年 23時46分(14分前)ソ連崩壊後もロシアに残る核兵器の不安

・1998年 23時51分(9分前)インドとパキスタンが核兵器の保有を宣言

・2002年 23時53分(7分前)前年にアメリカ同時多発テロが起こる、アメリカがABM条約からの脱退を宣言、テロリストによる大量破壊兵器使用の懸念

・2007年 23時55分(5分前)北朝鮮の核実験強行、イランの核開発問題、地球温暖化の更なる進行

・2010年 23時54分(6分前)オバマ米大統領による核廃絶運動

・2012年 23時55分(5分前)核兵器拡散の危険性の増大、福島第一原子力発電所事故を背景とした原子力の安全性への懸念

・2015年 23時57分(3分前)気候変動や核軍備競争

・2017年 23時57分30秒(2分30秒前)トランプ米大統領が核廃絶や気候変動対策に対して消極的な発言

・2018年 23時58分(2分前)北朝鮮が行っている核開発の影響による核戦争への懸念

・2020年 23時58分20秒(1分40秒前)中距離核戦力全廃条約失効アメリカとイランの対立、アメリカと北朝鮮の対立、宇宙やサイバー空間上などの軍拡競争の激化、気候変動に対する各国の関心の低さ

・2021年 23時58分20秒(1分40秒前)コロナ(COVID-19)の歴史的な蔓延

・2022年 23時58分20秒(1分40秒前)北朝鮮のミサイル発射、ウクライナ情勢などによって世界の脅威が増加、核戦争や気候変動という危険課題への準備不足、新型コロナのさらなる蔓延と変異株の出現、気候変動への目標が十分に達成されていない

・2023年 23時58分30秒(1分30秒前)ウクライナ侵攻で核戦争リスク増加、ロシアのチェルノブイリ及びザポリージャ原子力発電所付近における紛争により放射性物質の広範な汚染のリスク増加、ロシア米国間の新戦略兵器削減条約の失効、北朝鮮のミサイル発射実験開始、気候変動や新型コロナウイルスの更なる蔓延とそれらのリスク軽減の為の国際的な規範や機関の崩壊

・2024年 23時58分30秒(1分30秒前)イスラエルとパレスチナによる戦争

創設から現在までの動きを見てみましたが、いかがだったでしょうか?世界で起こってきたことを見ると、シリアスな出来事が多いです。では、この時計、一体誰が動かしているのかというと、アメリカの原子力科学者会報が定期的に動かしています。科学や安全保障の専門家で構成される科学安全委員会を設定していて、核問題や気候変動といった地球規模のリスクを分析し、9人のノーベル賞受賞者を含むスポンサー委員会とも協議して決めているようです。

個人的に思ったこと

・抽象的すぎて、よく分からないので、内容のアップグレードをするとか何とかした方が良いのでは?
・残り90秒は現実世界の時間で表すと具体的にどのくらい猶予があるのか?
・核兵器開発した科学者が、これはやばいと思って作った時計って、、、
・11:45~0:00を行ったりきたり、危険度がよくわからない、、、
・時計の針を「進める、戻す」基準がよくわからない

率直には上記のようなことを世界終末時計に思った、感じたのですが、今までの動きを見てみると、1991年前後が終末から一番遠ざかっていました。逆に2024年の現在は、今までで一番終末に近づいています。確かに生物が絶滅する確率(いろいろな確率はこちら)を考えると、「終末=人類滅亡」は遅かれ早かれどこかのタイミングで来るんでしょう。地球がもたないのか、種が生存できないのか、核兵器なのか、気候変動なのか、人類が滅亡してしまいそうな理由はたくさんあります。ですが、「できれば、人為的ではなく、極力自然の成り行き風に終末を迎えたい!」と誰しもがそう思うでしょうし、自然の成り行きで終末を迎えられるように努力することが終末を先延ばしにする最善の方法ではないかと思います。

そして、先延ばしするためには、まず、そういった問題に目を向ける、意識する必要があります。問題を認識したとしても個人にできることは本当に限られているでしょうし、「自分が生きてる内はそんなことないから関係ない」、「いや、何しても変わらん」、「だから何?」、「そんなことよりOO」とその問題を気にしない人もいるでしょう。それもそのはずで、いつ起きるかわからない、何が原因でどのように起きるかわからない、世界時計のような抽象的な話なので、非現実的に感じるというのも仕方ないかもしれません。ですが、その問題に向き合う人もいるかもしれません。(今の時代の風潮であれば、SDGsなど法人でも個人でも向き合う人は増えていると思います。)

要するに問題提起した方がその問題に向き合う人の数を増やす事ができる可能性が上がるので、特に大きな問題の解決には、その問題に目を向けてもらう意識してもらうということは当たり前のことですが、重要なプロセスなのではないでしょうか。

個人的に思ったことを色々と言いましたが、世界終末時計には、そういった役割(問題に目を向けるきっかけになる役割)があると思います。少なくとも私は、世界終末時計を知って、大きな問題に目を向けることになりました。

最後に

残念ながら自然災害や隕石衝突など人間の手には負えないこと、何をやってもどうしようもないこともあります。結果から言うと、そういったこと以外で自分にできることで意味のあることをコツコツやっていくしかやりようがないと思います。問題が大きすぎて、何をやっても無駄、何も変わらないという気持ちもわかりますが、この問題を細分化していくと、人為的な要因である地球温暖化なども該当しますし、地球温暖化への対策は、日本の企業も多く取り組んでいるSDGsの目標でもあるので、以下のようなことを意識して実行するだけでもやらないよりはやったほうが良いと考えます。

・エネルギー消費を減らす(節電するとか)
・水を大切に使う
・交通手段を考える
・使い捨てせず、モノを大切にする
・ゴミを減らす
・エコ製品・リサイクル製品を利用する

できることをコツコツやっていくしかないと思いますので、今後も私は問題について学んで、考え、また自分にできることで意味のあることを探して増やして、それをコツコツやっていく、その繰り返しを少し頑張ってみようと思います。

当社Webサイトはこちら→https://osakakensetu.jp

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