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映画感想

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2024年4月の記事一覧

映画「BLUE GIANT」感想 都会で叶える夢×若者の挫折×本気の熱さ

映画「BLUE GIANT」感想 都会で叶える夢×若者の挫折×本気の熱さ

■映画館と配信で観る
■10、20代の若者が我武者羅にジャズに夢中になる。
■才能、経験者、初心者が三人集まる。三は不思議な数字。メンバーが個性的。
■ジャズに詳しくないからこそ面白い部分があった。ライブシーンは必見
■地方から東京に出てきて成功はよくある物語だが、メンバーを組む過程が良い。
■ジャズとは何かを熱く教えてくれる。
■しっかりと挫折を描いていて、優しいだけの作品ではない。主人公に対し

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映画「劇場版ブルーロック -EPISODE 凪-」感想 努力の才能か身体能力の才能か

映画「劇場版ブルーロック -EPISODE 凪-」感想 努力の才能か身体能力の才能か

■努力の才能か身体能力の才能か

正直、アニメ本編の潔の覚醒が良くわからなかった。適応すると言いながら、身体能に優れた凪達に迫れるのはフィジカルがあるからではないか?どう見ても当たり勝てそうな体付きではないし、凪みたいなトリッキーなプレイもしているわけではない。いきなり支配するとか、適応するとか言われても、それはフィジカルがあってこそに見える。逆に凪はフィジカルはそこそこだが身体能力がとても優れて

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映画「ポトフ 美食家と料理人」感想 料理の描写×音×料理作り

映画「ポトフ 美食家と料理人」感想 料理の描写×音×料理作り

■料理の描写

とにかく料理の描写が素晴らしい。作る時の音が印象的であり、煮込む音、材料を切る音、肉を焼く音、クリームが動く音など様々な音が一体になって映像からにじみ出てくる。見ていて食べたくなるような作品だ。色んな食べ物が出てくるが、それを作る時の二人の料理人らしい美しさを感じることができる。料理というより芸術であり、美しさとそれを映し出す映像美があるからこそ観ているものを引き込むのだろう。素晴

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Netflix映画「シティーハンター」感想 アニメの雰囲気と声がする香

Netflix映画「シティーハンター」感想 アニメの雰囲気と声がする香

■アニメの雰囲気と声がする香

香の再現度が高かった。ボーイッシュなのだが、感受性が高く、魅力的なのだが、依頼人がヒロイン枠になるから香は自然とギャグ寄りになる。ある意味で1話完結だからこそなのだが、獠だけは香を愛しているから特別感がある。普段ナンパしまくりの獠が香は口説けないというギャップがいい。そーゆー香が本作では見事に再現している。雰囲気と魅力がそのままでかなりびっくりした。

特に相棒にな

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映画「シティーハンター」感想 シティーハンター×実写×アクション

映画「シティーハンター」感想 シティーハンター×実写×アクション

■シティーハンター×実写×アクション

大満足の実写だった。Netflixで見つけてそのまま最後まで観てしまった。実写ではかなりレベルの高い作品で、冴羽獠も槇村も香もかなり原作を意識していた。アクションも多く、終盤の獠のガン・アクションは見応えがある。原作ファンも納得の作品だと思う。もっこりとか言いまくっていたし、過激な描写もあるから地上波だと無理とは思った。コメディとシリアスがいい塩梅で、エンデ

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映画「すずめの戸締まり」感想 自分か大切な人か

映画「すずめの戸締まり」感想 自分か大切な人か

■自分か大切な人か

すずめがミミズを抑えるために草太ではなく自分を身代わりにしようとする。自分か大切な人か。実際には、かなりいきなり草太が大切な人になっていて違和感があったが、椅子の草太と東京まで旅をしていればそうなるかなとは思った。この辺は恋愛と言うより、吊り橋効果だとは思う。ただ、すずめは独特の生死観を持っているから、それも影響しているのだろう。恋愛というよりも、今度は自分がの意識なのか。

映画「トランスフォーマー/ビースト覚醒」感想 人間がトランスフォーマーに

映画「トランスフォーマー/ビースト覚醒」感想 人間がトランスフォーマーに

■人間がトランスフォーマーに

ノアがミラージュと合体して、人間サイズのトランスフォーマーになるのが良かった。今までは人間はオートボット達のサポートしか出来なかったが、一緒に戦えるのは素晴らしかった。日本のトランスフォーマーだとヘッドマスターシリーズがあるみたいだが、それに近い。協力して戦う姿はやはりカッコいい。

映画「FLY!/フライ!」感想 家族か冒険か 父の想い

映画「FLY!/フライ!」感想 家族か冒険か 父の想い

■家族か冒険か 父の想い

カモの父は、冒険よりも安定した生活を好んでいた。不自由ない池から出ずに生活する。マックのおじさんの一言で冒険に出るが、安定した生活は中々に手放せないと思う。しかも、家族で冒険だから中々にできないことだ。今なら、安定した収入よりも起業とか趣味に走るみたいなものだろうか。ただ、家族全員の同意かある。父の想いとしては、自分と家族が幸せになれる手段を取ったのだろう。

映画「クラユカバ」感想 探偵物語は面白い

映画「クラユカバ」感想 探偵物語は面白い

■探偵物語は面白い

探偵は面白い。深い地下を舞台に探偵が行方不明者を探す依頼をこなす。訳あり団体や謎の軍隊など見どころがある。60分程度と見やすいのも魅力だ。主人公は冴えないが、父親の失踪の真相を突き止めるために奔走する。物語はまだまだ続くような展開で、続編を期待したいがどうだろう?探偵は依頼という形で物語を進められる。謎が謎を呼ぶというのは陳腐かもしれないが、面白いことには変わりない。アニメに

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映画「デューン 砂の惑星 PART2」感想 砂漠の惑星、映像美に圧倒

映画「デューン 砂の惑星 PART2」感想 砂漠の惑星、映像美に圧倒

■砂漠の惑星、映像美に圧倒

砂の描写がすごく、さらに惑星の遺跡も本物のようで驚いた。地下の水の場面は砂漠特有のまさにダイヤモンドのような価値のある水であり、その壮大さと価値観が印象に残った。映像のレベルが高く、特にサンドワームに乗る時がすごかった。命がけで乗りこなす。馬みたいに止まっている時に乗らずに、音を頼りに向かってくるサンドワームに戦闘シーンさながらのアクションに圧倒された。あの場面がハイ

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映画「劇場版ブルーロック -EPISODE 凪-」感想 青い監獄か高校生か

映画「劇場版ブルーロック -EPISODE 凪-」感想 青い監獄か高校生か

■青い監獄か高校生か

初めて観たが、ブルーロックはまさに監獄たが、学校生活はどうなっているのか?有名なプレーヤーを集めているが、数ヶ月も監禁したら親が騒ぐと思うのだが。そもそもラストで同世代の日本代表と戦っている時点で彼らがまともに学校生活を遅れていないことがわかった。日本サッカー協会と対立しているみたいだし、敗退した高校生は学歴とかどうなるんだろうと思った。国が支援しているのかと思ったがそうで

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映画「アリスとテレスのまぼろし工場」感想 年老いた自分達の現実

映画「アリスとテレスのまぼろし工場」感想 年老いた自分達の現実

■パラレルワールドからの現実

政宗と睦実がパラレルワールドから現実の自分達を観るのは奇抜だと感じた。パラレルワールドからは基本的にあの世界の自分は見えないし、バトルがない世界観では珍しいと思う。パラレルワールドとはいえ、季節は止まっているし、同じ時間を過ごすことになる。毎日変わらず痛みも鈍感な世界観。成長しない自分達から観たら、現実の結婚した自分を観るのはかなり過酷だ。キャラがそこから試行錯誤す

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映画「夏へのトンネル、さよならの出口」感想 過去への夢か今の大事な人か

映画「夏へのトンネル、さよならの出口」感想 過去への夢か今の大事な人か

■過去への夢か今の大事な人か

時を超えるウラシマトンネル。願いは叶うが時間が過ぎていく。10秒滞在で外では6時間藩が過ぎる。過去に縛られるが人との出会いで人間は変わっていく。亡くした家族の為に、しかし、大切な人もできていた。苦しい二人の中で芽生える恋心。片方は大人になるが、一人は子どものまま。行方不明扱いになっているであろう二人の今後が気になる。過去か今か。永遠のテーマに思えるからこそ、エンディ

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映画「ある男」感想 家族か赤の他人か

映画「ある男」感想 家族か赤の他人か

■家族か赤の他人か

人は人とのつながりで生きていけると思う。過去を捨てて新しい人生に。過去を知らないからこそ、自分そのものを見てもらえる。劇中では、名前を変えて、結婚した一人の男性がいて、彼を追う弁護士もまた新しい人生を手に入れる。順風満帆ならいいが、社会的地位があるからこそまったくの他人になりたい時があるのかもしれない。家族があり、お金があっても内心では非常に窮屈な時。人は他人になるか。