![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/29167034/rectangle_large_type_2_6e1c4d5864b588ff22fcefa777ca5ff6.jpeg?width=800)
#99: こんなときだから♪ショパン〜詩人と風の精が紡ぐ幻想ー「ワルツ」
ショパン/ダグラス編曲:ワルツ嬰ハ短調(1847/1936)
#99 -105のテーマは「風のように軽やかに,しなやかに生きるー風と音楽」
音楽にとって喜びや悲しみ,愛や情念といった人間の情動は大切なテーマですが,水,雨,海,植物,大地,光,そして風といった自然現象も重要な創造の源であるといえるでしょう。
今週は,家主の今年のテーマでもある「風来坊のように生きる」から,「風」をテーマにお送りしたいと思います。なぜ「風来坊」なのかというと,格好良く例えるとスナフキンのように,もうちょっと土臭くいうと種田山頭火のように,気の向くままに好きなことを好きなようにやってみる。人目を気にしたり,変なブレーキをかけたりせず,風のように軽やかにしなやかに生きたい,と思ったのです。
もっと平たくいうと,プラプラしてみようと!(この話を友人にしたら,種田山頭火の句集を読むことを勧められました)。
ということで,「風」の音楽を集めてみたいと思います。
モダン・バレエの礎を築いた時代に名を刻むバレエ・リュスの代表作であり,ロマンティック・バレエのオマージュとして生み出された『レ・シルフィード』。シルフィードとは森に住む風の精であり,森に迷い込んだ詩人(ショパンという設定らしい)と風の精との幻想的な戯れが描かれた作品です。このバレエは全編ショパンの作品で綴られており,今日ではイギリスの音楽家であるロイ・ダグラス(1907-2015)が管弦楽に編曲したバージョンで上演されています。
前奏曲,マズルカ,ワルツなど全7曲で構成されており,本日はその中から「ワルツ 嬰ハ短調」をお送りしたいと思います。
ショパンはバレエのために作曲したことはありませんでした。しかし,クラシック・バレエの後,モダン・バレエ時代以降ではショパンの楽曲にインスピレーションを得て振り付けが施された作品が残されています。
「レ・シルフィード」はショパンの情緒的な曲想の中にも冷静さが漂う,そんな風のような雰囲気がぴったりとマッチしたバレエ作品といえるでしょう。
ピアノとはまた違う面が伺えるショパンをお楽しみください。
今日もみなさんにとって,素敵な一日でありますように!
最後までお読みいただきありがとうございます。サポートは取材費として活用させていただきます。