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#96: こんなときだから♪武満〜新緑と雨と静かな「間」ー「雨の樹素描」 武満徹:雨の樹素描(1982)

#92ー98のテーマは 「雨だれは潤いと切なさの調べー雨と音楽」

家主の住まいの近くには公園があります。春は桜,夏は新緑,秋は紅葉,冬は枯木と,四季を肌で感じることができるこの公園をとても気に入っています。

春から初夏にかけて,思いがけず時間が出来たこともあり,出勤帰りのまだ陽のあるうちに公園の中を2〜3周し,そのあとベンチでの読書が日課となりました。
大樹がまとう緑を見るだけで畏怖の念を抱き,そして心が癒されるのを感じます。

4月から思い描いたようなスタートが切れず,残念なこともあったけれど,不意に訪れた公園とのお付き合いは,心に余白を作ることの大切さを教えてくれたような気がします。

日本を代表する作曲家のひとりである武満徹(1930-1996)は,日本人が持つ「間」,「余白」といった美しさに気づかせてくれる作品を数多く残しました。
本日お送りする「雨の樹素描」も音の余韻に浸ることで,葉から滴る雨の名残,水滴が奏でる静かな間が感じられます。

運良く雨上がりに遭遇したら,公園を散歩してみてくださいね。
雨が残してくれた「間」と,武満の音楽に浸りながら,心の「余白」が生まれるのを感じて欲しいな,と思います。

今日もみなさんにとって,素敵な一日でありますように!


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