ファームおりびっつ(松本 幸子)

福島県浪江町で農業をしています。農業についていろいろ書いていきたいと思います。

ファームおりびっつ(松本 幸子)

福島県浪江町で農業をしています。農業についていろいろ書いていきたいと思います。

最近の記事

ニンニク、今のところ順調です。懸念材料もありますが。

10月に植えたニンニク、芽がほとんど出揃い、多いものではすでに4本の芽が出てます。 冬本番までに4本、芽を出せれば、ニンニク栽培はまあまあ順調と見ていいそうです。 夏場の土づくりの成果もあるみたいで、いい感じではないかと。 表面の白いものは竹チップです。こうやって覆っておくと、水分の極端な蒸発も防げますし、草も抑えてくれます。 さらにその上から米ぬかを薄くまくと、米ぬかが糊のような役割を果たしてくれて、少々の風では吹き飛ばされなくなります。 いわゆるビニールの黒マルチで

    • 屋号を決めた話。「ファームおりびっつ」という変な名前の由来。

      屋号を決めました。 ファームおりびっつ とします。ずっと悩んでましたが、これに決めました。 以下はその由来など。変な名前だと思うのですが、ちゃんと由来があります。 就農して1年半経ちますが、屋号をずっと決めかねていました。 あまりこだわりも無かったので、「松本有機農園」とか「松本農産」とかでいいかなと思っていたのですが、これだと検索した時にスムーズに出てこないことに気付いてやめました。 で、いくつか条件を決めて、およそ1年近く悩んでいました。 まず、最初の条件は、「5文

      • 農業における虫の話。「それ以外」の虫とキトサン。

        農業の話をすると、「虫」の話が出てくることが多いと思います。 「虫」と言っても、話題の中心となるのは、「害虫」という、野菜たちを食べる虫たちのことではないかと思います。一方で、その害虫たちを食べてくれる「益虫」の話も出てくると思います。 害虫も様々ですし、益虫も様々です。これについて述べている人は山ほどいると思うのですが、最近私は別の視点から、「それ以外の虫」が意外と重要なのではないか、と仮説を持っています。 私は有機農業をしているので、畑には実に大量の虫がいます。畑を歩

        • アスパラガスの土づくり②

          2022年の3月末から4月頭にかけて植えたアスパラガスの畑。 とっても順調です。 なんでこんなにモサモサなのか。もっとひ弱に育つと思っていたのですが、なんかすごいことになってます。森ですね。 しかもすでに11月となってまして、そろそろ枯れ上がってくる時期なのですが、暖かいのもあってまだまだ元気そうです。このまま光合成を続けてほしいところです。 今回は、具体的にどんな方法でアスパラガスの土づくりをしたのか、をまとめていきたいと思います。 大まかな栽培の方針としては、 「多肥

        ニンニク、今のところ順調です。懸念材料もありますが。

          ニンニク植えました。

          今年のニンニク植えました。 6月頃に新物が出回るニンニクですが、植えるのはだいたい9月から10月にかけてです。 結構生育期間が長い作物なんです。半年くらいは畑にいます。 うちではひと手間をかけて、皮を全部剝いて、さらに水に一晩浸してから畑に植えてます。 この方が発芽が早いのと、揃いも良いので、その後の生育が良いなと感じてます。 昨年も同じやり方をしましたが、ほぼ100パーセント発芽したので、発芽率も上がるのでは、と思っています。 この、一個一個剥くのがとんでもなく

          なんでアスパラにしたの?③ 軽い野菜だから。すごく大事なこと。

          先だってから書いている、「なんでアスパラにしたの?」の③です。 ②は設備と技能面に絡めての内容でしたが、今回はアスパラガスの「軽さ」に注目したいと思います。 アスパラガスを食べたことがある人・スーパーなどで買ったことがある人であればわかると思いますが、アスパラは野菜の中でも「軽い」方の野菜です。 その「軽さ」のわりに単価が高い野菜でもあります。 そして、「軽い」=「作業をしていて体の負担が少ない」ということでもあります。これはものすごく大事なことです。とくに、男性と比べて

          なんでアスパラにしたの?③ 軽い野菜だから。すごく大事なこと。

          アスパラガスの土づくり①

          今年の3月末から4月頭にかけて定植したアスパラガスですが、今のところとっても順調です。 病気ひとつ発見できていません。 たまに虫に食われていますが、被害はごくわずかと言っていいと思います。 で、アスパラガスをつくってます、と言うと、よくかけられるのが、 「すごく病気出るよね?」という言葉。 アスパラガスというと、病害虫が出やすく、殺菌消毒や殺虫剤が欠かせない作目というイメージがあります。 私もそうでした。だいたいの栽培指導書にはとにかく欠かさず殺菌消毒をすること、殺虫剤を撒

          アスパラガスの土づくり①

          さぼってたんだけど。

          note、ちゃんとやろうと思ってたけどずっとさぼってました。 とくだん深い理由はなく、単純にめんどくさいなあ、と思っていただけで。 で、いきなり今日、再開しました。 きっかけは、とある方の訃報を聞いたこと。 私が農業をやりたい、と思っていろいろもがきはじめた時に、とてもお世話になった人でした。 でも、いろいろなことが重なって、私がこちらで農業を始めたことをちゃんと伝えられていなくて。 来年の正月には年賀状出して、そこでお知らせして、来年の春にはアスパラを持って会いに行こう

          なんでアスパラにしたの?② 実は10年植え替えがいらない。そのメリットとデメリット。

          ども。松本です。福島県の浪江町で農業をしています。 先だって、かいつまんで書いた「なんでアスパラガスにしたのか?」を少し掘り下げていきたいと思います。 意外と知られていないのが、「アスパラガスは多年生作物である」ということ。 「多年生作物」という言葉をはじめて目にする人もいると思いますが、対義語は「一年生作物」です。 植物の中でも、1年で、発芽⇒成長⇒生殖(種実を生み出す)を終えると枯れてしまう植物と、それを数年から数十年のサイクルで繰り返す植物に分かれます。 ざっくり分け

          なんでアスパラにしたの?② 実は10年植え替えがいらない。そのメリットとデメリット。

          夏野菜、ボチボチ準備

          昨日、大雨が降った浪江町。 一昨日、そろそろ夏野菜植えたいなあと思って、黒マルチを貼りはじめたのですが、慣れないマルチャー(という、本来なら楽にマルチを貼れる農機具)ですったもんだありました。 ちなみに私は機械操作全般がド下手クソなので、だいたいこういう作業には応援を頼みます。 問題なく操作できるのは、手押し耕うん機と草刈り機と動力噴霧機くらい。あとのものにはできるだけ近づかない戦略を取っています。冗談とかではなく、マジメに。 手伝ってくれる友人には毎回感謝です。本当

          なんでアスパラにしたの?① まずは要点かいつまんでみる。

          ども。松本です。福島県の浪江町で農家をしています。 今はメイン作物としてアスパラガスを栽培しています。 とはいっても、今年の4月に植えたばかりなので、収穫は早くて来年の春。まだまだ先のことです。 そう、アスパラガスは収穫まで長い時間がかかります。植えた1年目はほぼ収穫ができず、2年目も少なめ。3年目からようやっとたくさん取れだす、という作物です。 じゃあなんでそんなの選んだの?というのが当然の疑問だと思います。 理由はいくつかあるので、まずはざっくり要点だけあげたい

          なんでアスパラにしたの?① まずは要点かいつまんでみる。

          アスパラ1年目

          ども。農家の松本です。 農家です、と言ったとき、だいたいまずは 「何をつくっているの?」と訊かれます。 私がメイン作物として栽培しているのは、アスパラガスです。 これは今年の4月下旬に植えたものです。1か月くらい経って、あたらしい芽がどんどん出てきてます。 植えたばかりの頃はとにかくヒョロヒョロだったのが、だんだん大きくなってきました。 とはいえ、今もヒョロヒョロといえばヒョロヒョロですが。 アスパラガスは植えて2年目から収穫できる作物です。 つまり、収穫まで

          初めて投稿します。

          はじめまして。 福島県の浪江町というところで農家をしている松本幸子と申します。 昨年の2021年の6月から新規就農者として農業をはじめ、そろそろ一年が過ぎました。 最近まで、とにかく日々の作業に無我夢中で、ろくに記録も取らずに来たのですが、このままではマズいのではないかと思い、noteを始めることにしました。 もともと文章を書くのはキライではないのですが、ここ数年はかなりサボっていたので、リハビリ的に少しずつ、文章を書いていきたいと思います。 まずは何をとっても、自